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スリハモ8 宇宙からの来訪者

【見知らぬ少女と家族の絆】


朝、ツムギを学校に見送ろうと玄関に立ったおじさん。

ふと、家の前の道端で一人の少女が倒れているのを見つける。


おじさん「大丈夫か!?」

少女はぐったりと目を閉じていたが、歳はハルネと同じくらいのようだった。


迷わずおじさんは少女を抱き起こす。


「病院も考えたけど、ユリが医者だから家に連れて行った方が早いな」


家に戻ると、ユリが驚きながらもすぐに手当てを始めた。


ユリ「意識はあるけど、かなり疲れているみたい。詳しい検査は病院でしよう」


ミカやカイリ、ナツキ、アオイも心配そうに集まってきた。


少女はゆっくりと目を開け、弱々しくこう言った。


少女「……ここはどこ? 私……どうしてるの?」


おじさんは優しく答えた。


「今は安全な場所だ。ゆっくり休んでいいよ」


ハルネもそっと隣に座り、温かく少女の手を握る。


新たな物語の始まりを感じさせる、そんな一日だった。


【微かな違和感と謎の来訪者】


倒れていた少女は、記憶を失っていた。

名前も、来た理由も、何も覚えていない。


ユリとミカは少女の検査を進める中、少しずつ違和感を覚え始めていた。


ミカ「おかしいな…この心拍数や脈拍は正常だけど、皮膚の温度が一定すぎる」

ユリ「触った感じも冷たくて…でも傷もないし、どこも異常は見つからない」


ミカは精密検査装置を使い、少女の体をスキャンする。


ミカ「…生体反応と人工素材が混ざってる?これ、普通の人体じゃないかもしれない」


ユリも顕微鏡で組織を調べる。


ユリ「細胞構造が完全に人間とは違うわ。まるで…高度な人工知能を持つアンドロイドみたい」


一方、少女は時折、自分でも分からない行動をとっていた。


少女(心の声)「使命…完了すべき…地球…征服……?」


しかし、その意味はまるで思い出せない。


おじさんたちはまだ知らない。

この少女が、地球を揺るがす秘密を抱えていることを。


ユリとミカは情報を共有し、慎重に様子を見ることにした。


ユリ「とにかく、この子が安全でいられるように、私たちが守るしかない」


ミカ「真実はこれから明らかになる。焦らず行こう」


少女は穏やかな表情を浮かべ、リビングのソファに座っている。


おじさん「君はここでゆっくり休んでいいんだよ」


静かな緊張感の中、新たな謎と物語が始まるのであった。


【新たな来訪者と守る覚悟】


夕暮れ時、おじさんの家の玄関前に、二人の少女が静かに立っていた。


一人は長い黒髪、冷静な表情。

もう一人は活発そうな金髪の少女。


黒髪少女「ここで間違いないな」


金髪少女「うん、間違いない。あの男を見つけた」


その言葉に、家の中で穏やかに過ごしていた謎の少女とハルネ、そしておじさんたちはピリッとした空気を感じ取る。


おじさん「何かあったのか?」


ユリ「緊張感が走ってる…気をつけて」


謎の少女は不意に立ち上がり、鋭い目つきで玄関を見つめた。


謎の少女「私はおじさんを守る。絶対に」


ハルネも決意の表情を浮かべる。


ハルネ「私たちが家族なんだから、守らなきゃ」


玄関前に立つ二人の少女は、真剣な表情で記憶喪失の少女に声をかけた。


黒髪少女「お前は私たちの仲間だ。今すぐ私たちと来てほしい」


金髪少女「ここには戻らないで。お前の使命を忘れたのか?」


記憶喪失の少女は目を伏せ、小さく首を振る。


少女「使命なんてわからない。だけど、ここは…私にとって大切な場所。誰にも奪わせない。傷つけさせない」


おじさんがそっと声をかける。


おじさん「君の気持ちはみんなわかってる。ここが君の居場所なら、俺たちは守るよ」


ユリやミカも厳しい目で二人の少女を見つめる。


ユリ「今は力を合わせるべき時。争う理由はない」


ミカ「でも…真実を知るのは時間の問題かもしれないね」


少女は決意を込めておじさんの手を握る。


少女「私は、ここにいる。みんなと一緒にいたい」


二人の少女は一瞬ためらいを見せたが、静かに頷いた。


黒髪少女「分かった。今はお前の選択を尊重する」


金髪少女「だが、使命を思い出す日が来るかもしれない。その時は…」


空気が張り詰める中、物語はさらなる展開へと進んでいく。


【覚醒!スーパーヒーロー少女誕生】


病室でユリとミカが記憶喪失の少女の経過を観察していると、少女がふと呟いた。


少女「私の名前はリコ。昨日の2人はサヤカとミナ」


ユリ「…何か思い出したの?」


リコは少し目を伏せながら続けた。


リコ「私は…自分勝手で浅はかな地球人を滅ぼすためにやってきた」


ミカ「な、なんでそんなことを?」


リコ「でも違った。地球人がみんな悪いわけじゃない。おじさんや、彼女たちはとても優しい」


ユリ(驚き)「か、彼女って……汗」


リコ「おそらくあの2人は他の仲間を連れて私を回収、もしくは殲滅しに戻ってくる。私ひとりじゃ太刀打ちできない。みんなを守れない。だから、おじさんを連れて逃げたい」


ユリとミカは目配せし合い、決意を固める。


ユリ「逃げても、結局滅ぼされるなら一緒に戦うしかないわ」


リコ「そんなの無理に決まってる…」


ユリ「私たちをそんじょそこらの研究者と一緒にしないで。リコたちが少女の姿をしているのには明確な理由があるの」


ミカは手元の細胞サンプルを差し出す。


ユリ「リコの体内の特別な細胞と私たちの細胞を合わせると、爆発的な力を発揮できる」


リコ「まさか…!?」


ユリ「そう。私たちはおじさんの…か、彼女、7人。あなたに加勢する」


その瞬間、リコ、ユリ、ミカ、ナツキ、アオイ、カイリ、ハルネ、ツムギの8人が集まり、力を合わせて戦士として覚醒する。


ハルネがデザインしたスーパーヒロインの衣装に身を包み、彼女たちは新たな敵サヤカとミナに立ち向かう決意を固めた。


おじさん「みんな…本当に頼もしい」


夕陽の中、決戦の時が迫る。

敵か味方か、揺れる想いの中で戦いが始まる。


夕暮れ時、おじさんの家の前にはサヤカとミナを筆頭に、約30人の少女たちがずらりと勢揃い。


近所の住民(声だけ)「え、女の子30人も?何の集会!?」「何かのイベントかしら?」


おじさんは苦笑いしながら玄関から顔を出す。


おじさん「…確かに何事だこれは」


サヤカが厳しい眼差しで言い放つ。


サヤカ「リコ、お前を回収する。抵抗は許さない」


ミナも続く。


ミナ「今度は逃げられないわよ」


リコは落ち着いた表情で答えた。


リコ「待って。全て思い出した上で、あなたたちとちゃんと話がしたい。場所を変えましょう」


誰も不自然に思わない、かつ女の子40人ほどいても違和感がない場所。


ユリが即座に提案した。


ユリ「近くの市民ホールならどう?今は閑散期で貸切状態。広いし、話し合いに集中できるわ」


サヤカとミナは一瞬目を合わせてうなずく。


サヤカ「いいだろう。そこで話そう」


みんなでワイワイ移動し、市民ホールへ到着。


広い空間に椅子を並べ、少女たちはそれぞれ席につく。


リコは立ち上がり、サヤカとミナの方を見据えて言った。


リコ「私はもう、ただの使命だけで動く機械じゃない。あなたたちとも話し合いたい。お互いに理解し合うために」


サヤカは眉をひそめながらも答える。


サヤカ「言葉だけじゃ信じられない。行動で示せ」


ミナ「でも話を聞く価値はあるかもしれない」


リコとサヤカ、ミナの説得劇が静かに始まった。


続く

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