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頼庵流創作の思考回路 ~エッセイ集~  作者: 藤谷 K介(武 頼庵)
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言葉の使い方と選び方 


 初めに。

 特定の物や人物を否定・肯定するようなものではない事をご理解ください。


 現在連載モノを執筆しているうえで、表現の仕方を考察しながら物語を進めているのだが、いかんせん『言葉の使い方』に頭を悩ませている。

 

 自分が書いているものは、現実の日常(非日常も多少含まれるが)を中心に描いているのだが、その話の中に出て来る登場人物は大人であったり、子供で有ったり人では無いものも出て来る。


 その場面にて最適そうな言葉を選んでいるのだが、これが意外に難しい……。


 大人が日常的にする会話でも、仕事の時に使うもので有ったり、日頃近隣に使う言葉は違う。親しみの有無でも変わるし、年齢層によっても変わる。

 この辺りの事は、自分も歳を重ねているのである程度の事は理解し、使い分けているので問題は無い。ただし物語の中に落とし込む時はどうか? 実際に話している人物になりきったうえで言葉を選んで書くようにしているけど、その使い方が合っているのかはまた違う話。


 更に、物語の中に登場する主人公とその周辺の人物たちは、基本的には高校生やその年齢層よりも下の世代の子たちが出て来ることが多いのだが、これがまた頭を悩ませる。

 

 いや、これが一番の問題なんだとも思っているのだが、それが『未成年者の言葉の言い回し』なのだ。

 

 私は既に現役高校生ではもちろんないし、既に卒業してから幾年もの時間を過ごしてきた。なので現在のその年齢層が使う言葉などは、まったくと言っていいほど接点がない。

 ではどのような言葉を選んで物語の中で会話させているのかというと、現役時代に自分やその周辺の人たちが使っていた言葉を使用している。今の子たちからすれば既に使用しなくなって久しい古い言い回しなども含まれているし、『軽い』使い方も今よりはもう少しだけ堅い。


 これが所謂ところの『ら』・『い』抜き言葉なのだが、現在ではどのような感じで選択し、使用されているのかはさっぱり分からない。

 おかげさまでと言っては失礼なのかもしれないが、今の所その使用している言葉に対して誤字等で指摘されることが少ないのだが、物語の登場人物的には使う言葉的に『今時では普通』だといっていいのか自分でもまだわかっていない。


 もちろん作品内でその使い方としての選択肢は間違っているのかもしれない。でも実際にその年代が話している時に使うのはそういう言葉なのだ。ならばそのまま使う事で現実感があるのではないか? と考察している。


 だからこれからも使用していくことにはなるが、『誤字』報告として指摘されても、自分的には直せない場合もある。それが適正だと判断しているからなのだがそれ以外にも考えがあって、一か所直してしまったらすべての場面を直さなければいけなくなる。それは時間がかかるし、更に言うと自分の作品的にその言葉使いによって、雰囲気が柔らかくしてくれている効果があるのではないかとも思っているから、変えてしまう事で雰囲気が堅くなってしまう事も懸念してしまう。


 現在の社会の中では常に『日本語』は変化している。それは年代によって使う言葉が変わってきているからで、より使いやすいものが広がり、それを恒常的に使う事で『普通』になってしまうからどうしても抜けきらない。


 そうはいっても『正しい』日本語の遣い方は、確かに使用するべきなのだが、自分が書いている作品に合うかと言われると『合わない』と言ってしまえるんじゃないかと思う。


 それが今の悩みどころ。

 

 言葉の使い方と選び方一つで作品は変わる。読んで下さっている方々の受け取り方一つでも作品の雰囲気は変わる。すべての方に満足を与える事は出来ないことを理解したうえで、この言葉遣いを登場人物にさせているのでご指摘があった時に変更しない事も作者的な選択とご理解は頂きたい。


 考える事はそれだけじゃない。

 この言葉の選択肢という点に関してはどこまで『標準語』を適用するかという点も考えている。読みやすいのはもちろん標準語なのだろうけど、舞台になっている場所を明記はしていないが地方都市であるので、使う言葉は地方訛りも含まれる。


 この適用範囲をどこまでするのかに悩むこともある。あまり聞きなれない言葉は注釈を入れるようにはするが、見にくくなるし分かりづらい。


 だけど物語的には使わない選択肢はない。


 う~~ん……悩む。


 このように考えながら日々執筆しているのだが、それでも『誤字』や『誤使用』などは出て来るだろう。そこをどう折り合いをつけていくのかも腕の見せ所。日々精進を心がけ、経験値を積んでいくことでどこまでが許容範囲なのかを見極めていきたい。


 プロ作家ではない、一般素人作家の悩みにもならない戯言だと捉えていただいて、ここまでで締めたいと思う。


 

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