表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/13

9.対話。

基本的に毎日朝7時投稿に固定します~


さて、と先に呟いたのはどちらだったか。

同じようなタイミングで呟いた言葉に、苦笑いと。

思考というか、呼吸感とでも言えば良いのか。

そういった重なり具合の一致を見て、少しだけ評価を上向きにした。


「他の二人はまだ?」

「みたいだな。 まあ、細かい時間まで指定したわけでもないし。」


特にこういう初の顔合わせの場合、種族や生まれついての感覚で前後一時間位は加味していいと思っている。

それは昔の村暮らしの時からの癖であり、流石に前倒しで来ると思ってなかったのだから後ろ一時間位は許容範囲。

そう思いつつも、ウェイター担当の機械によって運ばれてきた料理を目の前に置かれて。


「食事も未だでな。 失礼。」

「ああ、だったら私も頼もうかしら。 それ何?」

「あー……簡易セット的な?」


料理幾つかをまとめてセット化、但し表示はそれぞれ個別。

これ分かりづらいし修正したほうがいい気もするが。

料理単品を上乗せするなら、こういう処理のほうが機械は理解しやすいのだろう多分。

ええと、と注文したメニューを表示する画面を提示して。

それを受け取り、隣の少女へと提示して二人で相談中。

そんな姿を眺めながら、水を口に含んで。


「第一印象はどうだ?」

「そうだね、悪くはないんじゃないかなぁ。」


隣でニコニコと皮を被っていたティルへと問い掛ける。

ほぼ同意見、やはり接続者として選ばれるだけはあるのだろうか。


「少なくとも、ボクが()()()()()()()タイプじゃないと思うよ。」

「それは信用していい内容なのか……?」

「さあ?」


いまいち最後の部分で信用ならないのがティル、という印象を強めながら。


「さて、話を続けてもいいかしら。」


注文を終わらせたらしいアマネから、声が飛ぶ。

向き直って、話を続けようとする。


「此方としては、そっちの注文が済んだならいつでもいいぞ。」

「あら、私待ちだった?」

「……それ以外の何だと。」


肩を竦めれば、くすくすと声を抑えた笑い声。

同級生、同年代の異性との話はこんな感じでいいのか。

全く経験がないので、どうしていいのか良く分からなかった。


「それで――――そうね、先ずは貴方と一対一で考えましょうか。」

「つまり、他のメンバーを考える前に組むかどうかを考える、ってことでいいんだな?」

「ええ。 特に嫌悪感を抱いた様子も無さそうだし。」


悪魔、と呼ばれるだけある種族の名前からして。

幻想よりの世界出身の相手からすると、不思議と嫌悪を抱く人間が少なくないらしい。

それに対しての天使は何方かと言えば崇拝というか、好印象を抱かれやすいとか。

結局、白兵・物理系が得意なのか幻想系が得意なのかの違いでしか無いのだが。


「それは分かった。 なら……あー、どうやって条件詰めるんだ? こういう時。」

「そうねえ、防音がしっかりした部屋なら兎も角。 ここでは口では言いたくないし。」


ちらり、とアマネが向いた方へと視線を向ければ。

恐らくは聞き耳を立てているのだろう、男子生徒数名の姿が。

同級生なのか、上級生なのかまではわからないが……。

確かに、情報を漏らしたくないというのには強く同意したい。


「それなら?」

「情報を見せ合う、ってのが一般的じゃない?」


ああ、確かに。

互いの写本機を見せ合う形なら、何方も引き換えに得る情報はイーブンだ。

当人の許可がなければ、それ専用の権限を持っていなければ見ることが出来ないからこその方法。

そう考えると、案外この機械の重要度は上なのか。


「なら、俺はそれでいい。」

「私は言い出した側だし、勿論構わないわよ。」


互いに目を見て、それでいいと了承する。

情報画面、特に自分のものだけを表示して。

写本機――ちらり、とアマネを見れば髪の色と同じ濃い蒼色だった――を裏返し。

それを手が届くくらいまで伸ばしてきたので同じようにして、反対側の手で互いに受け取る。

裏返してみれば、やはり見えたのはアマネ当人の情報。


*****


【アマネ・オールドマン】


白兵:D

間接:E

魔術:C

治癒:D

製造:E

電子戦:E


個人特徴(パーソナルスキル)


【半悪魔の血】デミ・ブラッディ・デビル

【幻想適正】(ファンタズマ)


*****


「……これは。」

「うわ。」


そんな言葉を漏らしたのは、ほぼ同時で。

そして、相手に呟いた言葉もほぼ同じ。


「お前、ズルくないか?」

「それは此方の台詞なのだけど、亡霊さん。」


……互いを見る目が、妙に細くなった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ