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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

好きだから・・・

作者: いわさん

初投稿です。

ちょっと前に少しばかりツイッターで話題になった歌にインスピレーションを感じて作ってみました。

ふと目が覚めた、どうやらキッチンのテーブルでうたた寝していたみたいだ。


アパートのキッチンからはいい匂いがしている、どうやら恋人のヒロミが夕食を作ってくれてるみたいだ。

大学生時代から付き合っているヒロミはかいがいしく尽くしてくれている。

付き合い始めは上げ膳据え膳な生活は楽しかったが最近うざく感じている。

「タケシ起きたのね、もう少しで出来るからそのまま待っててね」

目が覚めて間もないせいか体が重くて動かす気が出ず

「ああ」

とだけ声を出す。


風邪でもないのに体が重くて頭がボーっとしているが、まあ何もしなくてもメシが出るからまあいいかとダラダラしていることにした。


香辛料の匂いが強いから今日はカレーなんだろうと思っていると

「今日はポークカレーよ」

と、ヒロミは満面の笑みで俺の前にカレーを置いた。

普段ならすぐに体を起こしてメシを喰うところだがなぜか体が重く、上半身を上げるだけで一苦労だった。

「悪い、今日は調子が良くないみたいだ、メシはいいよ。」

「駄目よヒロシちゃんと食べなきゃ、それにこの肉大好きだって言ってたじゃない。」

そう言ってヒロミは大きな肉塊ごとスプーンですくって俺の口の中に持ってくる。

しょうがなくそれを咀嚼するがあまり旨くない。

「なんだこの肉脂身が多くてえらく硬いな、だいたい豚肉が好きなんて言った覚えはないぞ。」

「あれ?おかしいな、この前言っていたじゃない。」

「この前って言いつだよ。」

「先週の木曜日の午後10時半ぐらいにだよ、先輩に無理やり飲みにつれていかれて帰れないって言ってた時。」


そういわれた瞬間背中に香辛料で上がった体温からくる汗とは違うものが流れた。

愛してくれているのは解るがヒロミの重さに正直めんどくささを感じている最中、会社の後輩にアプローチされていた。

最初は冗談だと思っていたが事あるごとにアプローチされていた事とサバサバした感じにヒロミに無いところを感じにデートをして体を合わせていた。

先週の木曜日も先輩に誘われていたのを口実に密会していた。


ヒロミは満面の笑みで

「その時にタケシ、この豚の脚を撫でながらここが好きって言ってたじゃない。」

「えっ、ちょっと待てヒロミそれって…」

「そうそう、腕も胸もおしりも好きだって言ってたからそれも入っているわよ」

俺は吐きそうになる口を押えようと腕を上げるも手首が引っ張られてそこまで動かない。

見てみると腕にバンドがまかれて、そこから紐が出ておりそれが床に繫がれている。

本能的にゲロをかわそうと足を開こうとするも足首が同じように固定されていており下半身がゲロまみれになってしまった。

「ダメよ好き嫌いは一晩中好きだって言ってたじゃない、そうそう顔は兜焼きにするね、目がきれいだって言ってたもんね。」

そう言ってヒロミは冷蔵庫を開けると黒い後頭部が見えた。

無機質な壁を見ているその顔はどんな表情しているか想像もつかづ恐怖で自分の身がこれ以上ひどい目にあいたくない一心で口を開いた。

「ヒ、ヒロミ、俺が好きなのはお前だけだ、そいつとは遊びだったんだ。」

「そうなの?じゃあ、アタシのどこが好き?」

「ぜ、全部だ!頭の先からつま先まで」

「そう・・・じゃあ!全部食べてもらわなきゃね!」

「えっ・・・・」


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