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魔力ゼロの最強魔戦士  作者: 海影
五部 結婚して成人扱いになりました
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48 歓迎されてます?

 そうして、船に揺られて数週間。到着したエータ国ではなぜかおもいっきし歓迎されてたり。なんで?


 この国はどこぞの巫に支配されてるわけで、他所の巫の俺って邪魔者なんじゃって思ってたんだけど……。



「よくおいでくださいました。私たちはあなた様を歓迎いたします!」

「えっと、ありがとうございます?」


 おっと、のっけからの大歓迎に思わず疑問形になっちゃったよ。


「あの、歓迎は嬉しいのですが、この国ってたしか他の国の巫を王としているのではないですか? 私のような他国の巫を必要以上に歓迎するのは良くないのでは?」

「あれは王などではありません。我々から神と真実の王を奪った簒奪者です」


 よくよく聞いてみると、例の巫は自分が王となったあと、自分に従うものを貴族、それ以外を平民としてかーなーり、差別をつけてしまったらしい。表向きは神のご意志とかいってね。

 だけど、当然それで政治が回るわけはなく、貴族だけが富み、平民はかなり底辺な生活をすることになっちゃってたわけだ。

 おまけに、他国ー具体的にはベータ国だなーへの輸出が増えて、自国の物流さえたち行かなくなった。それでも王はなにもしない。こっちから手を出すにも居るのは他国だし、だからといって逆らえば強引に奪い殺す。こんな状態だったわけだ。


 残念ながら、そいつに対する対抗手段は失われていた。

 そいつが王になったときにKランク以上の魔力持ちは全員殺され、その後生まれた子供たちは、そいつの部下に洗脳されてる状態。逆らおうにも、子供は全員洗脳済みなので、人質をとられたようなもんだそう。


「ですから、巫様。お願い致します。我が国をお救いください!」


 うん。気持ちはわかる。だけど。


「私ができるのは、神との対話をなし、真実を告げることだけです。その後のことは、皆さん、この国の方々の頑張り次第です。もちろん、我が国も協力は惜しみませんが、私がこの国に永住することなどはできませんから」


 これだけは、いっとかないとね。


「……わかっております。それでも、この国が正常に戻るきっかけだけでもいただきたいのです」

「そうですか。わかりました」


 俺はうなずいて左に手を差し出す。

 心得たようにその手に自身の右手を添えて、一緒にアリシエラも歩き出す。


「まずは神殿に向かってください。神にお会いする必要があります」

「はい!」


 のっけから忙しいことになりました。


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