47 海はひろいなー
そうして送別会に変貌した結婚披露宴から一週間後。俺とシェラは船の上からのーんびりっと、海を眺めていたりする。
幸いなことに、俺たち共に船酔いとは無縁だったわ。
「こうして、のんびり出来るのも良いですね」
「だな。最初に向かう、エータ国まで、あと数週間はかかるしね。ついたら忙しいのは確実だから、それまではのんびりといこう」
うん。その時を考えると、疲れるからね。やめとこ。
ちなみに、この世界での移動手段(国外)は、船のみとなってたりする。飛行機械は存在しません。動物に乗っていこうとしても、間に休憩所できる場所がないので、結果的に船のみとなっている。
え? 飛行機作らないのかって? いや、無理だから。個人で短距離飛ぶくらいならともかく、この世界で飛行機作ろーとしたら、超巨大かつ高純度な魔石が必要になっちゃうからね。……小型の一人用の飛行機っつーか、グライダーにエンジンつけたよーなの作ろうとしたんだけどね、それでも通常の魔石では一分もたなかったよ。俺じゃなかったら墜落して大ケガだね。
まー、そういう事情で諦めたさ。
ま、船旅はこれはこれで、なかなかだね。シェラと二人してまったりと海眺めたり、釣りしたり、夜は遮るものがない、マストの上で星見てみたり。新婚旅行を満喫しているよ。
毎日通信機でアイシアたちと連絡も取り合っているしね。
通信機は以外と簡単にできた。通話の時だけ、自前の魔力を少し流すだけでおっけーだったからな。
どうやら、無線ならぬ魔力回線らしくって、タイムログなし、通信距離制限なし状態だったからね。
あ、これは我が国の機密だったりする。いまの状態で他国に開放とかできないし。スイッチ式で連絡先も変えれるから、うちの神様とも通話おっけーだし。
そうやって、退屈する間もなく、俺たちは国賓としてエータ国にたどり着く。さて、いよいよお仕事開始かなー。
国の名前
アルファ・ベータ・ガンマ・デルタ・エータ・シータ・イオタ
順番に土地が広い。
また、アルファは各国の中心辺りにある。




