表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔力ゼロの最強魔戦士  作者: 海影
四部 学園入学……なんで?
45/64

42 神殿になんで居んの?

 夜。特殊な事情(巫だからね)を持つ俺は、申請すればいつでも外出可。何しろ俺はもともと入学するわけにはいかなかったはずだし、本来の巫の仕事の方が重要だしね。


 前もって連絡は入れといたから、神殿到着後すぐに会議の予定だったんだけど……。


「……」

「て、てへっ……」


 おっさんがやってもかわいくないわ! 後ろで父上も呆れてるじゃないか!


「……王様、一体なにしてんですか?」

「だって、ずっとアルフォードにもアイシアにも会えないし。今回事件があったから、ゼオは神殿に来ると思ったんだよ」

「……ちなみに王妃様とアリシエラは?」

「ああ、妃殿下は城だが姫はこちらに来ている。もっとも別室で会議が終わるまで待っておられるが」


 あー。そうすっと、会議のあとに会いに行かないと。っていうか、さっさと会議を終わらせるべきか。


「あー。とりあえず、まずは報告します」


 その場に居たのは、王様、父上、その他神殿のお偉いさん達。ってなわけで、さっそく学園であったことを説明した。

 ついでに先生が言っていたことも付け加えて。


「……」

「……なにを考えとるんだ?」

「伯爵家以上で当主なら、身分制度の意味をわかっているはずですから」


 そう。魔力が高いものが身分も高い。これは魔力の循環のため。魔力の少ない人間の方が魔力を使ったあとの回復が早く、多くの魔力を世界に循環させられる。

 魔力の多い人間は、魔力の使用後の回復が時間がかかるため、魔力をなるべく使わずにすむ、高い身分を与えられる。

 回復中は魔力の放出はないからね。


 つまり、血筋ではなく、魔力の循環による世界の保護のための身分制度であるため、血筋で威張るのはおかしい。血統主義はこの世界で出てくること事態がおかしい。


「……いや、そんなに子供がかわいかったのかねー」


 なんつーか、ほんとにバカだったけど。


「……子供はかわいいが、だからといって血筋にこだわるのがおかしいのは確かだ」


 うん。実際、家を継ぐには、魔力量が重要だからね。たとえ当主の血を引いてても、魔力がなければ家は継げない。これは法によっても定められている。


「彼らとその親はいずれ平民に落とすことは決定といえるが、その考えを持つようになった理由を調べねばならん。しばらくは泳がすことになるだろう」


 ……父上、やる気だね。まあ、そちらはお任せしよう。


「そっちの政治に関わることはお任せしますよ。ただ、神殿の方のにも関係のあることですので、場合によっては介入させてもらいますが、よろしいでしょうか」

「当然だな。……できれば信頼できる神官を借りてもいいだろうか? 最初から連携をとっておいた方がよいだろう」

「わかりました。選抜して閣下のもとに向かわせます」

「よろしくたのむ」


 おんやぁ。なんか神官長と父上の間で話がまとまっておりますね。ま、そっちはおまかせということで。


「それじゃ俺はそろそろシェラにあいにいきますけど、いいですか?」

「おお、そうだったな!」

「陛下。こちらの話はまだ終わっていませんよ」

「ええ。これからの事について、ある程度詰めなければなりませんから」

「ああ、ゼオは行って構わない。姫も早く会いたいだろうしな。それに、帰りがあまり遅くなってもよくないだろう」


 うん。俺はともかく、アリシエラが遅くなるのはよくなからな。


「それでは、失礼します」

「お疲れさまでした」

「またな、ゼオ」

「ゼオーーーー!」


 ……王様、あなたは本当に王様なのでしょうか? 子煩悩ってか、身内関係にたいして、メンタル弱すぎでしょー……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ