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魔力ゼロの最強魔戦士  作者: 海影
三部 弟登場
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26 弟がやって来た!

 今、俺と両親の目の前には、可愛らしい男の子が立っている。執事の手をしっかりと握って、びるびると震えているようすは、なんとなく小動物を思わせる。……えっと、次の公爵家の跡継ぎ、なんだよね? 大丈夫かな?


「はじめまして。私が君の父となるバルバロッサ・ベルセリオス。こちらは母、エルミナ。こちらは兄のゼオだ」

「よろしくね」

「よろしく。あ、そういえば名前は?」

「え、えっと……」


 あっと。戸惑っちゃってるかな?


「まだ話していなかったな。君のこれからの名前は、ブレイズ・ベルセリオスとなる。いずれは、公爵家の跡取りとしなってもらうことになる。努力をするように」

「え、こうしゃく?」


 あーっと。まだよくわかんないよね。ここで理解していた俺のほうがおかしいとは自覚あるさ。


「うん。それについてはおいおい覚えていこう。今日は疲れたよね。一緒にゆっくりとお菓子食べよ?」

「え、お菓子、あるの?」

「うん、もちろん。料理長のお菓子って美味しいんだよ? 一緒に食べよう?」

「うん!」

「というわけで、父上、母上、俺たちは失礼します」

「う、む」

「わたくしも一緒に食べたいわ。だめかしら?」

「今日は子供だけで食べるんです。明日、ご一緒にお願いします」

「あら、残念ね。それじゃ、また明日ね、ブレイズ。今日はゆっくりとしてちょうだいね。ああ、わたくしのことは、これからは『母上』って呼んでちょうだいね?」

「そうだな。私のことは『父上』、ゼオのことは『兄上』と呼ぶように。今のうちからそう覚えておくといいからな」


 王様みたいにぱぱままってやってたら、いつまでたってもそのままになっちゃうもんだしね。


「は、い。わ、わかりまし、た。……ちちうえ?」

「それでいい」

「それじゃ、またね? ブレイズ」

「え、あ、はい。ははうえ」

「ええ」

「それじゃ、俺たちはいきますね」

「楽しむといい」

「はーい」

「あ、はい……」


 おとなしいっていうより、おもいっきり戸惑ってるってのが正しいか。初めての場所だしね。


「よし。それじゃ、俺の部屋でお菓子食べよう」

「は、はい。あにうえ」

「うん!」


 うん。かわいい。おもわず頭なでなでしちゃったし。あー、アイシアの昔を思い出すなー(って、まだ一年しかたってないってね、おもわず自己つっこみしちゃってるけど)

 うん。アイシアと兄さんのことも話しとこっか。

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