表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔力ゼロの最強魔戦士  作者: 海影
二部 実戦体験行ってみよー
27/64

閑話 かわいい子には旅をさせろ

旅だった子供たちを思う、親の状況。

「……なにもゼオ自身がいかなくてもいいんじゃないの?」

「この国でおそらくもっとも強いのはゼオです。実際にドラゴンを見ることも、そこまでの道中の旅路も、あの子の勉強になります。ですから、あの子をいかせない理由にはなりません」

「だけど、それならアイシアもアルフォードも別に行かなくても……」

「ゼオだけでなく、騎士団長も一緒なのです。これ以上安全な旅路はそうはありません。ならば、おふたりを同行させて、見聞を深めるのもよいことでしょう? それを邪魔するおつもりですか?」

「だけど、まだみんなちっちゃい子供なんだよ?」

「こういうのは子供の頃から学んだほうがいいんです。大人と違って、子供は柔軟ですから。……陛下こそ、子供じゃないんですから、いい加減に仕事に戻ってください!」

「ううー。公爵がいぢめるー」

「まったく。真面目に仕事はしないと、帰ってきたときに子供たちに見捨てられますよ?」

「なに! それはまずい! すぐに仕事に戻るぞ!」


 いそいそと去っていく王をみて、私はため息をつく。


「本当に……。なんであのような方から、ゼオや姫といった立派な子供が生まれたんだか……。……ああ、妃殿下の血のほうか。それなら納得できるな」


 うむ。それでは私も仕事に戻ろう。





「……ということがあったそうなのよ」

「はあ。陛下、そこまで軽くていいんでしょうか……?」

「一応は大丈夫よ。私生活では軽いし子供っぽいんだけど、仕事はしっかりできるタイプだから」

「……仕事ができるところは、ゼオも似ちゃったのですね。もうすこし、子供でいてほしいと思うのですけれども、我儘でしょうか……」

「それが、親というものでしょう。ああ、そろそろ次の子を引き取る予定だったかしら?」

「はい。公爵家わがやを継ぐことは、ゼオにはできませんから。あの子の弟となれる子を引き取る予定で居ります。どうも、それくらいの魔力を持っている子がいるようなので」

「あら。それは楽しみね。無事に引き取ったら、わたくしにも会わせてくれるかしら?」

「はい、もちろんですわ。それにしても、あの子達のお土産も気になりますね」

「そうね。まだ幼いから、どちらかというと食べ物に興味を持ちそうなのよね」

「まあ、それはそれで可愛らしくていいかもしれませんね」

「あちらなら、毛織物も産業としてあるのですけれど……」

「今の時点でそこまで気にするのも、難しいでしょうね。ゼオも大人びているといっても、こういうところはまだまだ子供ですから」

「そうね……。まあ、あの子達が大きくなったあとを楽しみにしましょうか」

「今は、あの子達の幼いところを可愛がることにいたしましょう」


 そうして、王妃と公爵夫人は、ふわりと笑いあった。

性格は、王が一番幼いですね。

……実は、年も一番下だったりするのです。

お土産を見た感想は、母親ふたりは、やっぱりとなりました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ