日食でした。
朝、六時に起きて、日食を待った。
七時を過ぎて、次第に大気に、静寂が圧力のようににじみはじめ、
やがて太陽が欠け始めると、鳥の声が聞こえなくなってゆく。
門柱の灯りが、またたいて点いた。
静けさと少しの緊張に、ゆるゆると世界が染まってゆく。
地面に落ちる木漏れ日は、三日月の形。
見上げた空にかかる雲は、ゆっくりと、
大地に向かって降りてくるかのように見えた。
太陽と月の邂逅。
見守る大地。
三つのものの、精妙なるバランス。
空と大地に満ちる不思議な緊張感の中、
空に手を伸ばし、
大地を足で踏み、
伸びる樹のように、
湧き上がる命のように、呼吸した。
平和があるように。
すべてが祝福であり、祝福となり、
美しい調和を織り成すように、願った。
* * *
わたしの日食観察はこんな感じでした。
静かになっていたのがまた、ゆっくり明るくなって、
すべてが終わったあと、強い風が吹き過ぎてゆきました。いろんなものを見させてもらって、感じさせてもらって、なんだかありがとうな感じでしたよ。
その後はフツーに仕事。日食見た~? なメールが飛び交ってました(笑)。
2012年 05月21日活動報告より




