ついに
本日二話目!間に合いました
先ほどまでと変わらないはずのアサシネイト。
だがカイトは感じていた。
発動速度も、純粋な速さも、消費MP量も、威力も、全てが洗練されその技ひとつが昇華されているということに。
なんだこれ・・・今までとは全然違うじゃねえか。
だが、俺が驚くのは当たり前のことだろう。
だが何故おっさんまでもが驚いているのだろうか。
その答えはすぐに出た。
「お前、どれだけステータスが跳ね上がったか分かってるのか?」
どれだけって体感では10倍くらいなのだが・・・
「言い方を変えよう。それだけのステータスがあればどれほどのことが成せるのか分かっているのか?」
俺は気づいてしまった。
おっさん以外にこの技を向ければ容易に人殺しができるし、並大抵のものでは受け止めきれないということに。
またおっさんも気づいてしまったのだろう。俺のステータスがプレート通りではないということに。
「何を隠している?」
「いう必要がありますか?」
「・・・フッ。気に入った。ならば本気を出してみるか」
・・・・・え?今までのは本気ではなかったと。言外にそう告げているのだ。
「いくぞ?」
そう言った瞬間。おっさんは目の前から掻き消えた。
文字通り消えたのだ。
「まだまだ技術は低い、そういうことだな、小僧」
背後から声がした瞬間死の予感を感じた俺は上へ跳んだ。
下を見た時にはおっさんの手刀が先ほどまで俺の右肩があったあたりを貫いていた。
多分あれを喰らっていたら腕がもぎ取れていたのだなと思うと急に寒気が押し寄せてきた。
生まれてこの方一度も感じたことのないような恐怖に戦慄したのだった。
「今のはいい判断だ。だがこれはどうかな?」
おっさんの大剣を中心として炎の渦が巻き起こる。
そうこうしているうちに、俺の目の前には炎が迫っていた。
「これは技だ、覚えとけ。バーニング・ストーム!」
おっさんの気合の入った声が耳に聞こえた時には、俺の体は炎に焼かれていたのだった。
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