お嬢さまと執事と赤ずきん
お早うございます。こんばんは。こんにちは。お休みなさい。
今回はお嬢様と執事のお話をお送りします。
最近、最近、とあるところに、深い深〜い森がありましてその森の中のどこかに大きな大きなお屋敷がありました。
そのお屋敷にはお嬢さまと執事が
住んでおりました。
お嬢さまは、それはそれは可愛らしくまだまだ幼いけどご本を読むのがご趣味の女の子。
一方執事は、顔が整っていて、まだ若くもお嬢さまのために一日20冊のご本を読んでお嬢さまにオススメできるご本を探すような努力家の青年です。
ある日、お嬢さまが午後の読書でとあるご本を読み終えると良いコトを思い付きました。お嬢さまはとても良いコトだと思ったのですぐに執事を呼びました。
「執事さん。執事さん。」
「なんでしょう?お嬢さま。」
「今から執事さんはお昼寝をしてください。」
「お昼寝…で御座いますか?」
「そうです。お昼寝なのです。さぁ早く執事さんは寝てください。」
「しかし午後の仕事がまだ終わっておりません。」
「それはこの私がやります。執事さんは安心してお昼寝しててください。」
「左様で御座いますか。では、お嬢さまのお部屋のお掃除をお願いします。」
「まかせてください。」
「では、お言葉に甘えて私は自室にてお昼寝させていただきます。お嬢さま、何かありましたらすぐにお呼びくださいね。」
「分かりました。何かあったら起こします。おやすみなさい。執事さん。」
「お休みなさいませ。お嬢さま。」
執事はお嬢さまが心配でしたがしっかりお昼寝することにしました。
お嬢さまは張り切ってご自分のお部屋をお掃除しました。
お掃除が終わるとお嬢さまは執事さんのお部屋に執事さんを起こしに行きました。
お嬢さまがお部屋に入るとベッドの上に執事さんがすやすやと寝ていました。
お嬢さまはベッドの近くにある椅子に座ると執事さんの顔を覗いてみました。
執事さんはやはりすやすやと眠っています。
お嬢さまは執事さんのほっぺを一回だけつついてみました。
ツン
「ん…」
執事さんはそれだけ言うとまたすやすやと眠ってしまいました。
次にお嬢さまは執事さんのほっぺを二回だけつついてみました。
ツンツン
「ん…お嬢さま…むにゃ…」
執事さんはそれだけ言うとまたすやすやと眠ってしまいました。
次にお嬢さまは執事さんのほっぺを三回だけつついてみました。
ツンツンツン
「うぅ…ふわぁ〜。…………。お早う御座います。お嬢さま。」
執事は少しの間、状況がわからずにボーッとお嬢さまの顔を眺めていましたが状況がわかるとすぐに挨拶をしました。
「おはようございます。執事さん。」
お嬢さまは少し顔が赤くなったご様子でしたがすぐに挨拶を返してあげました。
「どうなされたのですか?その赤ずきんは。」
執事はお嬢さまが赤いずきんを頭にかぶっているのを見て尋ねました。
「おしゃれです。」
お嬢さまはセリフが決まっていたかの様にすぐ答えました。
「そうですか。」
執事はあっさりと丁寧に返しました。
「では執事さん質問です。」
お嬢さまは切り出しました。
「はい。」
執事は応えました。
「どうして執事さんの耳は大きいのですか?」
お嬢さまは問いました。
「それはお嬢さまの声をしっかり聞く為です。」
執事が丁寧に答えました。
「どうして執事さんの目は大きいのですか?」
お嬢さまはまた問いました。
「それはお嬢さまの姿をしっかり見る為です。」
執事がまた丁寧に答えました。
「どうして執事さんの口は大きいのですか?」
お嬢さまは聞いてしまいました。
「それはお嬢さまを食べる為ですよぉ!
がおー!!食べちゃうぞぉ〜!」
執事は棒読みで
少し大きな声でおどかしました。
「きゃー!執事さんに食べられちゃいます〜!」
お嬢さまはいち早く執事の部屋から出ました。
「まてぇ〜!」
執事はお嬢さまを追いかけます。
それを遠いところで見ていた人が呟きました。
「何やってるんだ?あいつら…
俺も混ざりたい。」
お嬢さまと執事は
お庭で追いかけっこを楽しみましたとさ。
めでたしめでたし。
いかがだったでしょうか?
楽しんでいただけたなら幸いでございます。
今回は赤ずきんを題材と致しました。
理由は特にありません。ふと思い付いただけです。(この論理でいくと私の作品を作っている理由はなくなってしまいますが…)
本家はかなりアレな作品ですが私は平和的に書きました。大丈夫です。ノープロブレムです。(フラグではない。)
久久の投稿で自分でも訛っている感じがします。早くあの頃を取り戻さなくては!(投稿歴:二週間とちょい。)
「お嬢さまと執事と…」シリーズはこれで4回目です。お気に召しましたら他の作品も読んでみてくださいませ。
思うところやご助言等、御座いましたらコメントの方を宜しくお願いします。レビューも大歓迎です。
誤字脱字を気づきた場合、
あなた様の気が向き次第お知らせください。
それではみなさん良い一日を。