委員会
「それじゃあ、委員会を割り当てていきます。まず、クラス委員やりたいやつ。」
さっきまで明るかった教室が一瞬で凍りつく。クラス委員。それは、クラスの中で1番仕事が多く、1番めんどくさい。責任感を持てたり、リーダーになりたい人には向いているが、僕のクラスにはいなかった。
「何だ。いないのか。じゃあ勝手に決めるぞ。」
そう言って先生は一通りクラスを見渡す。
(誰になるんだろう。)
「じゃあ、山田翔太。やってみろ。」
「!?」
翔太の頭には疑問しか残っていない。この人は何を言っているんだ?と言わんばかりに翔太は先生を見つめた。だが、先生は綺麗に翔太から目線を逸らす。
「反対意見ある奴いる?いないな。決定で。翔太、クラス委員な。」
いろいろ反対意見はあるが何も言えない。なぜかって?コミュ症だからさ。
「次は副クラス委員か。うーん…後ろでいいか。えーっと…山田華架。よろしく。次。図書委員か。やりたい奴…」
先生。私はあなたに一生ついていきます!そう心の中で翔太は誓った。
ホームルームが終わり休憩時間。一組に顔を出した。一組に正志がいるはずだ。
「よお!メガネ。」
「よお。」
軽い挨拶を軽い挨拶で返す。今や挨拶は二語で終わる。
「お前、委員会何になった?」
正志が聞いてきた。
「クラス委員。」
いまだに解せぬ。ほぼ勝手に決められた。まぁやるけど。
「まじか。頑張れよ。」
キーンコーンカーンコーン
「ヤバ!」
慌てて教室に戻り着席する。
(セーフ)
「はい。号令かけて。」
その後は教科書が配られ、細かいプリント配布で終わった。
この後繰り広げられる波乱の展開をまだ、翔太は知らない
翔太はクラス委員にさせられてしまった。ここから華架と翔太の恋はどうなっていくのだろうか。第三話こうご期待。