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第一章サージエンス編① 下着(ブラジャー)を買いに

YouTubeにて音声動画上げてます


OP「今はまだヒミツ♡」


https://youtube.com/shorts/ztOAm6DjzNI



「異世界じゃ想いの強さが武器になる」略して「じゃいの」の第2弾。

セリフばかりで地の文がほとんど無い文体は相変わらず。

むしろもっと酷い(?)ことになっています。

ともかくストーリーを先へ先へと進めたい一心でこんな状態。

ただ書いた本人的にはこのセリフの応酬がたまらなく楽しい。

自分で書いた作品でゲラゲラ笑ってます…

それでは「じゃいの」の第2弾、明るく楽しく参りましょう!

 サージエンスに滞在するようになって一週間超。

 やっと出発となったわけだが…

 当初はすぐにでも出発する予定だったのが、あれやこれやとありまして。

 少しその辺振り返りますとですね――――



 朝からプールで大はしゃぎだったメルリたち。

 昼メシはホテル側のはからいでバーベキュー。

 分かるかい? バーベキュー。

 バカにしてるんじゃないぞ?

 肉やら野菜やらが金串に刺さった、アレだ。

 青空の下…とはいえ夏の日差しは厳しいのでビーチパラソルの(もと)ではあったのだが、まるで昔のアメリカ映画か某炭酸清涼飲料水(コ◯コ◯ラ)のCMのような食事風景だ。

 それにしてもホテルのスイートだのビーチパラソルだの、この【フォビドゥン】の世界観は一体どうなってる? 中世欧州どこ行った?



 ワイワイ食べたあと、みんなお疲れってことでお昼寝タイムとなった。

 オレも、さて寝るか、と横になりウトウトし始めた頃。


ピンポーン


ピンポーン


ピンポンピンポンピンポンピンポン…

ドンドンドンドンドンドンドンドン…


 誰だーッ⁈

 呼び鈴のピンポンラリーとツーバス連打の如きドア叩きを同時にするヤツはーッ⁈

 もそもそとベッドから這い出てインターホンに出る。

「誰

〈ガナっぢーッ! 大変だーッ!〉

 インターホンのマイクに余程近いのか声がバカデカいのか、音がバキバキに割れている。

「パイセン? どうかしたんすかッ?」


カチャ


 えらい慌てようなのでドアを開けてみる、と?

「大変だーッ! メルリちゃんのブラジャー、まだ買ってないッ!」

「…はぁ?」

乳球(ちきゅう)がもたん時が来ているのだよ!」

「…エロだよ、それは…」

「…やるな…お主」

「カナート=オヌマーはダテじゃない」

「フ…」

 目が合ったパイセンと、ニヤリ。

「って、ちがーう! 昨日メルリちゃんのナイスビキニに気を取られて肝心な物を買うの忘れちゃったよー! もぉーッ!」

 と、手足をバタバタさせる。元気だなー、この人。

「それは分かったけど…それを聞いてオレはどうすれば?」

「許可を。買い物に行く許可を!」

「いやいや、勝手に行ってくればと思うんだが」

「そうはイカンでしょ。だって、カナっち、メルリちゃんのご主人様じゃんかー。ご主人様の許可を頂かないと!」

 あー…そういうこと。

「いやー、そんなのメルリ本人が良ければ別にオレに聞かなくても」

「よっしゃ! メルリちゃんに聞いてくるーっ!」


ドドドドドドド…


 もう目の前から消えた…


…ドドドドドドド


 戻ってきた。

「あわわわわわわ…」

 メルリを連れて。

「交渉成立! 今から一緒に行ってくるよ! ヒィちゃんも一緒!」

「お、おう。フルルはどうするんだ?」

「ご主人様…フルルちゃんならここに…」

 胸元を指す。

 定位置にフルル…寝てるけど。

「あの、ご主人様、メルリは…」

「うむ。せっかくだし、大事なものだから、みんなにしっかり選んでもらってきなさい」

「あの、その」

「任せて! カナートくん!」

 パイセンの後ろではヒミコがすでにその場で駆け足しながら手を振っている。意気込みが凄まじい。

「ヒィちゃん、洋服関係はホンット可愛いの見っけてくるんだ! メルリちゃんのビキニもヒィちゃんの見立てだよッ!」

 そうなのか。アレはオレもメルリにピッタリだと思ったさ。

「やるな、ヒミコ!」

「ミキ姉さんだけにいい思いはさせませんよ!」

 …何の会話だっけ?

「メルリちゃん、もしかしてカナっちも一緒の方が良かったー?」

「エエッ?」

「無茶言うな…」

 水着のお花畑ですら脅威なんだぞ⁈ 下着売り場なんか三途の川だ。って、もう死んでるけど。

 見ろ、メルリだって顔面真っ赤かじゃんか!

「あー、カード貸して、カード!」

「え? あ、オレが持ってんのか。これ、パイセンが持ってた方が良くね?」

「えー、強い人が持ってた方が確実じゃん!」

 強い人…ねぇ?

 で、カードを手渡すと

「じゃ、行ってくるねー!」

「カナートくん、期待してて!」

「あの⁈ ちょっと!?」


ギュンッ


 パイセンはメルリの腕を掴み猛ダッシュ。

「ごーしゅーじーんーさーまーぁぁぁ…」

 メルリの声が遠くフェイドアウトしていった…

 …期待してて、って…何を?



ピーン  ポーン


ガラッ


 エレベーターが1Fへ到着すると、そのドアが開くか開かずかでミキミキがメルリの手を引き飛び出す。

「あーれー」

 まるで悪代官に捕まった小娘のような声を上げるメルリ。

 と、そこへ

「あ!」

「おや!」

 エントランスでオスカレッテ=グランディールとバッタリ。

「ミキミキ殿、お出掛けですか? メルリ殿、ヒミコ殿、こんにちは」

「あ。こんにちは!」

 礼儀正しく会釈で挨拶するメルリ。

「こんちわー! あたしらちょっとメルリちゃんの下着を買いに行ってくるよー!」

「ミキミキさんっ!?」

「こんにちは。メルリちゃん、ノーブラだったんですよ」

「ヒミコさんもー!?」

「ああ、それはいけません。そういったことはお若いうちからケアしておかないと。あ、そうだ。皆様、お店はご存知で行かれるのですか?」

「デパート行けばあるだろうぐらいで」

「それなら、ここにいる、リリア=オーラトゥムに案内させましょうか?」

「みなさん、こんちわっす。ウチ、白騎士団サージエンス支部の民生部の、リリア=オーラトゥムっす」

「ミンセイブ?」

「白騎士団というのはあっちの世界で言えば警察に相当するんすが、交番で道を聞いたらお巡りさん答えてくれるっすよね? そういった一般市民の日常生活に関わるのが民生部っすよ!」

「なのでみなさんがお探しのものなど、適切なお店を案内できると思います。彼女は民生部のエースですから」

「なるほどー! それは心強い! あ、でもお仕事、いいんですかー?」

「ご案内も民生部の仕事のうちっす!」

「でもここへ来た理由って…」

「順序が逆になってしまいましたが、皆様がしばらく滞在される間、このリリアがご案内役を務めることになったので、そのご挨拶に伺いました」

「挨拶ついでに初仕事っすね! サイズも種類も豊富なお店知ってるんで、そこ行ってみるっすよ!」

「「おおー」」


「あの、オスカレッテさんは? 一緒に行かれないのですか?」

「はい。カナートに少々用事がありますので、挨拶ついでに話をしようかと」

「そう、ですか」

「ご心配なさらず。このオーラトゥムならごしゴホン、メルリ殿にピッタリのお店をご案内できますでしょう」

「あの…はい、そうですね。では、行って参ります」

「お気をつけて」

「はい」

(メルリ殿、少し…元気がないように感じられるが…気のせいか?)


「メルリちゃん、どったのー?」

「いえ、なんでもないです。ちょっとオスカレッテさんにご挨拶を。さぁ、行きましょうッ!」

「おお、やる気満々だねー!?」



ED「この穏やかなぬくもりに」


https://youtube.com/shorts/TfUN7HlPlsI

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