『速記者と金持ち』

　金持ちが、速記者家の隣に引っ越してきました。金持ちは、速記者をうとんで、やれ朗読の声がうるさいだの、やれ速記シャープの芯の臭いが気になるだの、いろいろと因縁をつけてきました。速記者は、そんなことを言われても、速記ができなくなっては、おまんまの食い上げですので、何とかすると答えながら、実際のところは何もしないで過ごしました。しばらくすると、金持ちは、朗読の声にも、速記シャープの芯の臭いにもなれてしまい、速記者は、金持ちから何も言われなくなりました。

教訓：速記シャープの芯の臭い？