新たな生活
二日目、僕は目を覚まし、自分の状態に驚いた。
なんと寝間着を着ていたのである。
そうは言っても、簡素な部屋着なのだが、記憶の中だと寝床に直行だったはずだが。
おそらく、日々の習慣が僕を救ってくれたのだろう。
食事やら洗面やらはどうしたのか、とかも思いついたが、どうせ朝やることに変わりはない。
念のため、シャワーだけは借りておくことにした。
自室を出て、勝手の分からない西洋の屋敷を彷徨う。
お高いホテルみたいな雰囲気のそこは、どうにも落ち着かなくて、心地が悪い。
「おはよう御座います。早いお目覚めですね、満様」
「おはようございます、井村さん」
そろそろ迷宮に迷い込んだ確信を持ち始めた頃、廊下で救世主・井村さんに出会った。
事情を説明すると、変わらず柔和な笑みを浮かべ、僕を洗面所へ案内してくれた。
建物は大きいが、造りとしてはやはり住宅らしい。
洗面所のすぐ先が、浴室になっている。
「あの、こんなこと聞くのも恥ずかしいんですが」
「はい、どうされましたか」
「僕、昨日ちゃんとお風呂入ってました?」
「ははは、もちろん入っていらっしゃいましたよ。しっかりと歯磨きまでされて、ご就寝なされたと記憶しております」
「そ、そうでしたか。うぅ、恥ずかしい。すみません、あんまり記憶がなくて」
「いえ、無理もありません。随分とお疲れの様子でしたから」
昨日の今日ということもあり、井村さんは僕にとってのオアシスだった。
この落ち着いた感じが、心を癒してくれる。
「では、私はこれで。こちらの制服ですが、お部屋に置いておきますので、不備があればお申し付けください」
「あっ、そっか。今日から学校だ。ありがとうございます」
井村さんが手にしていた衣服に目をやり、今日の予定を思い出す。
それなら尚のこと、朝の支度はさっさと済ませてしまおう。
洗顔と歯磨きのセットを終え、一度自室に戻り、ベッドの上に丁寧に畳んで置かれた制服に袖を通す。
うん、ちゃんと採寸してもらったおかげで、不備らしい不備はない。
美小野坂高校は、男女ともに制服はブレザー。
当然中学は学ランだったので、なんだか違和感があるが、こればかりは慣れだろう。
部屋に備え付けの姿見の前に立ってみる。
制服に問題はない。没個性な黒髪の少年がそこには映っている。
小柄で低身長。お世辞にも恵まれた体格とは言えないのが、どことなくコンプレックスではあった。
深く考え込むのは止めにして、通学鞄の中身を確認した後、部屋を後にする。
その頃には、朝食という朝の気配が廊下にまで届いていた。
僕の部屋は二階にある為、一階へ降りていき、動物みたいだが食事の香りを鼻で辿って、目的のリビングまでやってくる。
こんなお屋敷なら厨房は少し離れた場所にあってもおかしくないと思うのだが、変に庶民的でリビングの奥に台所があるらしい。
まだ長机の上には用意がないことから、僕は何気なしに台所へ向かう。
「――――」
そこで、僕はあるものを見てしまった。
「……っと。これでよし」
料理を、している。
昨日見た後ろ姿が、律儀にエプロンを着けて。
その服装と言えば、僕が着ているブレザーと同じ配色の制服だ。
もちろん造りは女子用のものだが。
「さて、そろそろ起こして――――」
彼女が踵を返し、自然、僕と目が合う。
端正な顔立ち。それこそ絵画から抜け出てきたみたいな、その容貌が射し込む朝陽の反射を受けて、それがまるで後光のようになっている。
「――――声も掛けないなんて、意外と趣味が悪いのね、貴方」
と、驚きという驚きは見せず、短いため息交じりに、彼女――久遠麗華はらしい口調でそう言った。
「ご、ごめんなさい」
「別に、怒ったわけじゃないから、気にしないで頂戴」
「その……料理、するんですね」
「えぇ、おかしい?」
――うん、すごく。
正直、家事全般は絶対やらない印象しか持っていませんでした。
あと、壊滅的に立ち振る舞いとエプロンが似合っていない。
柄がどういうわけなのか、子供向けっぽい動物のシカさんがプリントされているせいで、違和感が加速している。
がしかし、それを面と向かって口にしようものなら、今日が僕の命日になってしまうかもしれないので、ここは無難に。
「いえ、そんな。すみません、次からは僕も何か手伝います」
「いいわよ、これ日課だし」
「でも、居候なのに、何もしないのも……」
こういう時、役割が与えられていた方が、居心地が良いと聞いたことがある。
対して麗華嬢は、ほんの僅かに眉を顰めると、すぐにまた元の冷たげな双眸に戻り、「じゃあ」と湯気の立つ皿達を見やる。
「それ、運んでおいて。私と貴方の分だけだから、量で分かるでしょう」
「……多い方が僕?」
「私がそんなに食い意地張っているとでも言いたいのかしら」
いや、それだと逆に、僕が食い意地張ってるみたいですよ、お嬢様。
心中で呟きながら、明らかに量が三倍くらい違うことに驚愕しつつ、大人しく運んでおく。
おかしいな、僕ってそんなに食べる風に見えるのだろうか。
今朝の朝食は、シンプルに目玉焼きとウィンナー。
ただし、そこはやはりお金持ち――というか、見た目も気にするのだろう。
しっかりとサラダ等で彩られており、このクオリティを毎日作ってるとすれば、それはもう狂気の沙汰だと悪寒が奔る。
「クドウ君」
呼ばれ、台所にとんぼ返りすると。
「これくらいでいい?」
マンガみたいな量の白米を、茶碗に盛り付けている麗華嬢がいた。
その後、僕は可能な限り全霊を込めて丁寧に量を訂正し、なんとか朝食にありつく。
「昨日、凄い量食べていたから、てっきり朝もそうなのかと思ったわ」
「う……そうだったんですね。なんだか、すみません」
「別に謝ることじゃないでしょう。私も、男の人がどれくらい食べるのか、よく知らないから」
なるほど。言われてみれば、それも納得だった。
少なくとも、今回でその辺りのズレは解消出来たはずだ。
食事自体は、恙なく過ぎていく。
かちゃかちゃと食器の鳴る音も、テレビの音すらないここでは、リズムを刻む音楽のようだ。
目の前の少女は、綺麗に食べていた。
口に運ぶ所作も含め、洗練されている、という表現がよく似合う。
だというのに、今まで見た姿の中で一番、柔らかな印象を受ける。
食事中だからだろうか。
まだ出会って二日目という関係ではあるが、彼女には隙がない。
それこそ全身鎧でも着ているように、強固な印象を放っている。
それが、今は極端に薄かった。
隙があるわけではないが、こう、とても人間らしい一面だった。
「はい」
食後、簡潔な二文字と共に手渡されたのは、一つの包みだった。
白い布に金の縁取りが施されたそれは、包まれている対象の輪郭通りに象られており、一目で弁当箱だと予想する。
「え?」
「好きな時に食べなさい。どうせ朝食の残りだから」
麗華嬢は押しつけるように手渡すと、そそくさと先にその場を後にする。
朝食にしてもそうだが、まだ久遠麗華という人物像が不鮮明なこともあり、反応までに結構な時間を有してしまう。
急ぎ脚を動かしながら、彼女の背へ向けて「ありがとう」と言う。
そこからは、屋敷を後にして、学校へ向かった。
校外らしく建物一つ一つが大きいが、その分疎らな街並みを歩いて行く。
隣には、屋敷の主が姿勢良く胸を張って歩いている。
どうやら普段から登校は徒歩が基本らしい。
何らかの事情があれば、我らが井村さんの出番であるが、どうやらあの人も忙しいようで、そこまでの酷使は出来ない、と数分前に麗華嬢から受けた説明を思い出す。
爽やかな春風が、朝ということもあり涼しく、気持ちがいい。
空は雲一つない快晴。実に登校日和である。
久遠のお屋敷から、学校までは中々の距離がある……と思う。
こちらの事情で、既に入学式を終えて数日後の入学。
転校生という程の目新しさも遅れもないが、街も含めて下見すら出来ていないというのは、それなりに不安が募る。
そんな僕の心中を察してなのかどうかは分からないが、麗華嬢の足取りは緩やかだった。
こういう時、仲の良い間柄であれば、尽きない話題の一つもあるのだろうが、僕と彼女ではそうもいかない。
二人、ただ静かに歩く。
時折、土地勘もなければ道順も知らない僕を誘導するように、先導する背中を追っていく。
二十分ほど歩いただろうか。
交通量の多い通りから住宅街に入ると、目に見えて歩行者の数が増えた。
皆一様に同じ制服を着ており、それが学校は近いことを教えてくれる。
そこから十分も歩くと、件の高校に到着した。
ごくごく普通の校舎。これといって変哲もない学校だ。
だが、例え校舎自体は見慣れていても、僕にとっては、全校生徒数は前代未聞の最大数を記録していること間違いなしである。
続々と敷地内へ入っていく生徒に混ざり、僕も彼女と校門の先へ足を踏み入れた。
……すごく、視線を感じる。
それは学校に近づくほど顕著だったが、今はもう、僕が必死に気にしないふりをしているだけだけど、完全に注目の的である。
何故か、と問う方が愚かなのかもしれない。
昨夜、神宮寺薫と名乗った女生徒の言葉を反芻する。
――学校でもこんな感じだから――
想像するに、久遠麗華という少女は有名人なのではあるまいか。
人物像にしても、あの住んでいる人間の数と建物の規模が噛み合っていないお屋敷にしても、「誰もが知るあの人」と噂されるに不足はないだろう。
そして、どういうわけか、そんな有名人と一緒に登校する男の影が一つ。
それはもう、思春期真っ只中の若者からすれば、噂をするな想像するな詮索するなという方が酷であろう。
まるでランウェイでも歩くが如く、麗華嬢の足取りに変化はない。
分かってはいたが、凄まじい精神力である。
僕なんて、さっきから手汗が止まらなくて大変なのに。
下駄箱の付近まで来ると、麗華嬢は僕へ向き直り。
「それじゃあ。クドウ君、貴方は初登校なのだから職員室に行きなさい。話は通してあるから」
「は、はい」
そう言うと、彼女は「2-B」と札が貼ってある下駄箱の陰へ消えていった。
今更ながら、久遠麗華が二年生であることを知る。
……家主であり、まさかの先輩様でいらっしゃった。
これはもう、僕はあの家でカースト最下位であることが確定してしまったのである。
彼女が去った後も、幾つかの視線に晒されながら、僕は言われたとおり職員室へ向かった。
「失礼します」
軽く礼をしながら入ると、数名の教師が「おはよう」と挨拶をしてくれる。
内の一人が歩み寄り、用件を聞いてくれたので、サクッと事情を説明すると「あぁ、それなら黒木先生のクラスね」とのこと。
「黒木先生―っ! 今日から登校の久遠さんです-!」
席が遠いのだろう。
わざわざ声を張って呼んでくれた。
僕が先生のところまで行けばよかった気もするが、その気持ち自体は大変ありがたい。
教員室の奥から、一人の先生がこちらへやってくる。
「大久保先生、ご対応ありがとうございます」
「いえいえ。それでは、後はお願いします」
先生同士がやり取りを終えると、その黒木先生は僕を真っ直ぐに見据えた。
「初めまして、久遠満くん。私は、1-C組を担当する黒木健之助だ。どうぞよろしく」
短く切り揃えた黒髪に黒縁眼鏡のその人は、爽やかな笑顔で右手を差し出してくる。
「く、久遠満ですっ、よろしくお願いします」
「うん、よろしく。まぁ、緊張するよね、分かる。けど、それは今の時期特有のものさ。他のクラスメイトも変わらない。まだ、新学期始まって早々だからね」
言いながら、弱く握り返した手を、黒木先生は力強く握手してくれた。
「さて、と。このまま職員室の出入り口前で話し込むのもマズイ。ほんの少し、こっちで話をしても構わないかな」
「は、はいっ」
職員室の奥、えらく几帳面に整理整頓されたデスクの椅子に、黒木先生が腰掛ける。
「まぁ、説明というほどでもないのだけどね。確か、君は久遠さんのご親戚だと聞いているけど?」
「はい。昨日から厄介になっています」
「なるほど。……その、言いづらいのだけど」
困った風に黒木先生は笑いながら眉を下げる。
「彼女が、学校ではちょっとした有名人だということは知っているかい?」
「まぁ、想像は出来ます」
「はは、だよね。多分――いや、ほぼ確実に君も色々な視線を受けると思うし、今もう既に経験して来たかもしれない。けど、これは難しい事だけど、気にしないであげて欲しい。誰しも、自分とは違うものに興味を持ちたがる年頃なんだ」
黒木先生の発言は、決してこちらを軽視したものではなかった。
興味を持ちたがる、というのは、常に対象を意識の有無に関わらず、探しているということだろう。
つまり、どう足掻いても目立つものは、それなりの注目をされる。
その一点を取り払おうとしても、徒労に終わる可能性が高いぞ、という話だ。
「もちろん、君や君の周囲の人を困らせる行いがあれば、すぐ相談して欲しい。建前なく、一人の教師として、いち人間として対応させてもらうよ」
申し出自体に、特異性はない。
まぁ、教師の立場に立って考えれば、それ以外に言いようがないとも言える。
しかし、それ以上に、あの握手の時の力強さが発言の信憑性に一役買っていた。
「さて、と。ホームルームまでは時間があるね。簡単に校内を説明してしまおうかな。いきなり大海原に投げ込まれるよりは、マシだろうから」
先生の提案に頷き、僕は校内の案内を受けた。
とはいえ、内容は取り立てるほどのものではない。
美小野坂学園の規模は、マンモス校とまではいかないが、そこそこの生徒数を有するとのこと。
中心部が栄えたことで、そこを起点に人口が増加。
今はその恩恵の時期であり、年々入学者数も増加しているという。
学校経営としては、追い風といったところか。
校庭も自然が豊かで、晴れていれば外での昼食も人気と先生は言う。
施設の説明を一通り受け、そこがタイムリミットだった。
「それじゃあ、一緒にホームルームに行こうか。大丈夫、深呼吸だよ深呼吸」
僕の緊張が表に出すぎているのか、黒木先生はそうアドバイスをしながら、細身にしてはえらく頑丈そうな背中を向けて、歩き出すのだった。
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ホームルームという名の自己紹介が終わり、一通りの授業が終わっての夕刻。
休み時間の度に質問攻めにされるのも慣れてきた頃、僕はなんとか帰る目処がついたのだった。
少し遅れての入学そのものよりも、美小野坂以外の出身という点が、彼らのアンテナに引っかかったらしい。
ここに来るまで、新幹線で乗り換え含め七時間弱という事実を話すと、皆は心底驚いていた。
「さて……帰ろう」
人もまばらな教室を一瞥し、僕は帰路につく。
夕暮れの校舎。
なんともノスタルジックな雰囲気のある光景の中、やはり目立つ人影を校門付近で見つけてしまう。
とはいえ、正直なところ、その存在は僕にとってかなり有難かった。
「すみません、もしかして、かなり待ちましたか?」
声を掛けると、オレンジ色の空を一点集中、見つめていた瞳が僕へと移る。
「いえ、別に」
簡潔に答えたのは、久遠麗華その人である。
どちらから言い出すわけでもないが、自然と足は今朝通った道を辿っていく。
「あの、久遠さん?」
「……何かしら」
反応に、温度はあまり感じない。
その口調からは、「他人にどう思われるか」という視点を取り除いたかのような距離感がある。
だからだろう、僕は「彼女がどう感じるか」が気になって、聞かずにはいられなかった。
「僕も、先輩って呼んだ方がいいですか?」
今朝判明した事実を、人間関係に落とし込むかどうか、という話。
しかし、意外にも麗華嬢は即答する。
「却下します。それは、私にとって特定の人物を想起させる。まぁ、校内では正しいでしょうけど。……それに、貴方とは先輩後輩である以前に、一族同士です。本家分家の違いはあれど、より適した呼び方があるでしょう」
より適した呼び方……?
僕が考え込むように黙りこくると、さも当然のように。
「麗華、と呼びなさい。無論、様付けも可」
大変実用性の低い提案を仰るのだった。
名前を呼び捨てにするのと様付けは、どちらも世間体という観点を無視している。
第一、想起するとはおそらく、神宮寺さんのことを指しているのだろう。
けど、それこそ学校ではどうしているのだろうか。
「それは、ちょっと抵抗があるというか……」
「何故?」
「いや、その……そもそも! 先輩がダメなら、学校ではどうしているんですか」
「別に、それはそれよ。私に声を掛ける人間は少ないし、多少は我慢も必要でしょう」
――それはつまり、僕を相手に我慢はしたくない、ということだろうか。
なんとも我が儘一杯な理屈だが、嫌がることを強行するのも違うと思い、頭を抱える。
「――家族が、名前で呼び合うのが、そんなに可笑しい?」
それは、道中に運良く静寂と被ったが故、拾い上げることが出来た言葉。
それくらい小さく、どこか――怯えを含むような震えを伴う、そんな発言だった。
「……じゃあ、学校では久遠先輩って、呼ばせてください。その代わり、学校の外では麗華さん……で、どうでしょう?」
僕なりに、零れるような呟きを聞いて、真剣に考えてみた。
いきなり家族という単語をこの関係に当てるのは難しいが、それでも今朝と昼の食事は、僕と彼女の繋がりあってこそのものだったことを思い出す。
となれば、そう悪くない案だと思うのだが。
「――――呼んでみなさい」
「……え?」
聞き返すと同時に、足が止まる。
彼女は少し遅れて足を止め、踵を返す。
その表情は至って真剣だ。
「呼んでみなさい。それから、善し悪しを決めます」
すごいことを言い出すなぁ。
とはいえ、あの顔は大真面目も大真面目。
ここで照れたり茶化せば、それこそ怒りを買いかねないと本能が背中を押す。
「麗華、さん」
少し、照れくささに似た何かが混じる。
それを、彼女は噛み締めるように聞き届け、数秒視線を落とし考え込む。
そして。
「採用」
ということで、僕の案は無事通ったのであった。
まぁ、確かに……親戚同士な上、名字も漢字は同じと考えれば、名前で呼ぶのは不思議じゃない。
では、何が問題だったかというと。
「じゃあ、私は満君と呼ぶわね」
こう、距離が縮まると、それはそれで僕自身が大変なのだった。
心拍数的な意味合いで、あまり好ましいとはいかない故に。
満足したのか、麗華嬢は再び歩き出す。
呼び方は重要だ。人間関係においては、無視出来るものではない。
だからだろうか。
遅れて歩く僕から見ると、彼女の足取りはやけに落ち着きがなかった。