間章前世
今回は過去編です。
「光牙ー!学校始まったわよー!」
しるか。
ゲームしてた方が楽しいんだ。
「やりぃ!ドン勝!」
さすが俺。1位も楽勝で取れる!
「なんて言ってないで明日は学校行くか。」
あいつは言ってるわけだしな。
さて。何して過ごそうか。
そんな時だ。
「光牙ー!明日は家族で旅行だから!休みねー!」
「おいおいマジか」
なんか、いっつも前触れもなくこうなるんだよなぁ。
「わかったー!あいつにも俺から言っとくー!」
そう返して俺はゲームを始めた。
その後はあいつが帰ってくるまで何も無く、ただただゲームして一日が過ぎていった。
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その日の夜
コンコン、とノックをし、
「入るぞ。」
と言う。
「うん。」
あいつが返すのはそれだけだ。
ガチャ、とドアを開け入る。
「お前。」
「ん?どうしたのおにぃ?」
「ちゃんと片付けような?」
入る時に覚悟はしてたが。
見事なゴミ部屋だった。
「おにぃやってくれるから・・・」
「誰がお前のコンシェルジュだ。」
「違うの?」
「違うわただの兄だわ」
「流石おにぃ。ツッコミのキレ・・・」
「だぁー!もういい!」
俺は今日の朝、母に言われたことだけを告げさっさと部屋を後にした。掃除をして。
そしてその後、何事もなく寝床についた。
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次の日
「さぁ!行くわよ!」
母の掛け声でスタートしたこの旅行。
運転席には父、助手席に母、後ろに俺とあいつが座っている。
目的地は大阪だ。
つくのに何時間かかるやら。
2人は騒ぎに騒いでいるが、俺とあいつは何か感じとったらしい。
「嫌な予感、するな。」
「私も。」
「はぁ。最悪。」
俺たち2人が嫌な予感がする時は100%何か起こる。
そんな時だった。
「っ!お父さん!前!」
「これは・・・まずい!!」
対向車線から大型トラックが高速でこっちに向かってきた。
「こうなるのか。」
「だね。」
「じゃあな。芽亜」
「また会おうね。光牙」
そこで俺たち4人の意識は、大型トラックに刈り取られた。