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住居がなくなりました!ま、いっか

目の前には燃え上がる森。右手には自作の杖。うーん。どうしてこうなった?まて、落ち着こう私、まず朝起きて、お風呂入って、なんか今日は暑いな?とか思ったけど朝食はきちんと食べた後に、井戸に水を汲みに来たら、森が燃えていると・・・ん?落ち着いてもよくわからないよ?


「えぇーっと・・・・え?山火事?あ、ここ山じゃないから・・森火事?」


説明しよう。この火事の真っ最中でも素っ頓狂な反応をしてみせる。それがアリスである。まぁ、単純にアホの子なのだ。見捨てないで上げて。


「まぁ、いっかぁ、そういうこともあるよね?お水飲もっとー」


アリスは家から出た理由を思い出して井戸に向かう。井戸といってもポンプ式なので別に力も必要ない。でももっと焦るべきじゃないのか。だがこれがアリスクオリティ。


「んー。ちょっと温いなぁ。あんまし美味しくないかも・・・それにしてもこの炎消えないなー・・・・・・ん?あれ?そういえば森燃えちゃったら私住む所無くなるんじゃない?あ、家も燃えてるじゃん・・・危なかったー・・・もう少しで火葬されちゃう所だったよー。ふふっ火葬って、魔女火葬、マジカソウ・・・ふふっ」


何が面白いのかわからない。


「でもこの森出たら近隣の村の人とか大丈夫かなぁ?呪いの影響で死んだりしない?あ、でも私数十年間ぴんぴんしてるから大丈夫かなぁ・・・?大丈夫だよね」


アリスは自分が受けた呪いの事を多くは知らないが、それが「不幸を呼ぶ呪い」だと言うことは感覚的にわかっていた。だがあまり自分に不幸が舞い込んでこない事を考えた結果、周囲を不幸にする呪いなのではないかという結論に至っている。だからこそアリスはこの人の気配なの全くない森で過ごしていたのだが、森が燃えてしまってはそうも言ってられない。仕方なく森を出るべく歩を進めるのであった。


****魔女歩行中****

「あ、第一村人はっけーん」


アリスが指を指して大発見のような口調とテンションで叫ぶと村人が妙に神妙な顔をして近づいてきた。


「もしかして女神様ですか・・・?」


違う。ただのアホの魔女っ娘である。


「え?!女神に見えるほどかわいいってこと?!もうっ!そんなに褒めてもエリクサーくらいしか出ないぞっ!」


と、言って腰に下げている鞄から手のひらサイズの小瓶を村人に「はいっ」と渡す。ちなみにエリクサーとは序列でいえば最上級のポーションである。価格にすると小国の財政が傾く程の。


「え?あ、ポーションですか?ありがとうございます。この火事でケガをした者もいますのでありがたくいただきますが、えと、お名前はなんとおっしゃるのですか?見たところ私共の村に伝わる「幸福の女神様」と服装や外見が同じなもので・・・アリス様・・・ですか?」


「えっ、なんで私の名前知ってるの?そうだよーアリスだよー。でも私幸福の女神どころか呪いの魔女だよ呪いの魔女!」


アリスがそういうと一歩下がる村人。きっと村人はこう思ったに違いない。やばい、呪われる。と


「あぁ、違う違う。私が呪うんじゃなくて、呪われてるって意味で呪いの魔女だから。私は呪いとか不得手だから大丈夫だよー」


チチチッと言いながら猫を警戒させないような仕草で村人を呼ぶアリスであるがその仕草は人間には通用しないということを知らないのだろうか、むしろ挑発しているようにも見える。


「それでその・・・アリス様は森で何をしていたのです?燃えた森で」

「んー?私森に住んでたんだけど、家も燃えちゃってたから急いで逃げてきたの。逃げ足の速い魔女なんだよ!すごい?」


全然すごくない。そんなことで威張るのはやめてほしいレベルだ。


「なるほど、それは大変でしたね。もしよろしければ村で休んでいかれますか?村のほうまでは森がありませんので、一応安全ではあります。それにそろそろ移動しなければ魔物もでるかもしれません。」


アリスの自慢を完全にスルーしてのける村人。この村人のスルースキルは高い。


「あ~じゃあお願いしようかな?お代はさっきのエリクサーが何個かあるからそれで払うよ!」

「ははっ、今は火事でケガをした人が沢山おります故、非常に助かる提案ですね。では早速村へ参りましょう。」


村へ歩く途中アリスは前払いということでエリクサーを5本渡した。村人はそもそも「エリクサー」をただ傷が回復する程度のポーションであると認識している為、丁重に受け取ってはいるが、ここに普通の貴族や冒険者が居たら「お、おまっ、国が5つ今っ今滅んだぞ!」とツッコミを入れていたはずだ。だがここには村人とアホの魔女しかいない。うん。問題ない。


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