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悪魔になったらするべきこと?  作者: Faust
悪魔としての格!
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作戦会議は踊る、されど・・・?

皆がうーんと考え込む中、ダズは状況の不利な可能性を列挙することに。


「まずはこちらの課題を考えてみましょう、そうすれば自ずと対策は練れます」


そう言うとチョークを持って黒板の前に立った。


「まずは知識でしょう。魔法知識はおそらく他クラスの方が上、上級生が参加しているとなるとさらに」


チョークで黒板に書いていく。かなり下の方に書いているので皆が自然と黒板に集まってくる。


「魔法知識は課題のクリア速度に関係しますから・・・当然こちらで時間を相手に稼がれてしまう」

「反対にこっちは時間がかかる可能性があると」

「そうです、後は体力の問題もありますねえ」

「体力?」


ダズはマリーの疑問に頷いた。


「上級生には魔法剣士もいます、魔法と剣術を同時に修めている・・・もしくは学んでいる人です」

「となると体を鍛えてる人もいるのか・・・」


ティナもカティナもルナも揃って体力的には上の方である。しかし剣術を修める剣士と足の速さなどを比べるとなると話は変わってくる。数日歩く旅などならともかく三人は足はそこまで速くない。


「走って山を上り下りできる体力のある人もいるのか・・・」

「ますます入賞は難しくなるのかなぁ・・・」

「ですが、そこに付け入る隙があると思いませんか?」


ダズはチョークで知識、体力に劣るという点を示した。


「僕たちはFクラス。それを最大限利用する手を考えるのです」

「私達がFクラスであるということを?」

「そうです、まずは・・・」








それから数日。実技大会の幕があけた。


「はぁい、それではこちらでスタンプカードをもらってくださいねぇ」


ぼさぼさの頭を揺らしながらコロンは生徒たちに大会の案内をしていた。


「今回は出番がないといいんだけどなぁ」


三学年が揃って参加する実技大会。コロンも以前から保健室の先生として救護班の役割を担っていたが実技大会が毎度大騒ぎになる事を懸念する人物の一人でもあった。

規模が大きくなるにしたがって参加者同士の戦争のような様相になっていたため救護班は教会付きの医師や治癒の奇跡を使える僧侶まで動員しての大がかりな体制を構築していたが今回からは規模も小さくなり人数も減らされていた。


「まあ今回はビッグネームも来てるし大丈夫ですかねえ」


教会から派遣される医師たちは腕利きぞろいであり、彼らが弟子たちをつれてくるのだ。

野戦病院よろしくの荒れ具合に彼らは実地訓練を兼ねたボランティア活動をしてくれているわけである。


「おーす、ご苦労さん。ここが会場でいいかい?」


杖を片手にエトナ―がのっしのっしと歩いてきた。


「ええ、こちらであってますよ。ところでその手のものは?」

「ああこれかい、商売道具だよ」


コロンはエトナ―の手に握られている酒瓶を見ていたが彼女は特に気にした風もなく杖を設置された机に立てかけて椅子に座ると豪快に酒を飲んでいる。


「ぷぁっ!上物だァ・・・!」

「聖人様は豪快ですなぁ」


酒瓶の中身を気にこそすれどコロンも別にそこらへんは気にしない人物。視線をエトナ―からカードを貰いに来た生徒に戻してゆるーく仕事を再開した。


「それにしても、聖人様が参加なさるのは珍しいですな」

「んー?そうかぁ?実際こういったバカ騒ぎは嫌いじゃないんだが教会の連中がうるさくてさ。今回ようやくだよ」

「そうだったんですか」


堅苦しい儀式よりこっちのが好みさ、と酒臭い息を吐いて笑みを浮かべるエトナ―。


「それに今回は知ってる子も参加するって言ってたからその様子見も兼ねててな」

「聖人様とお知り合いの生徒が?」


コロンはエトナ―の言葉に少し驚いた。聖職者と魔法使いは基本的に分野が違い、接点が少ない。

さらに言えば高位になればなるほど取り締まる側と取り締まられる側になることもある職種でもある。

もちろんそんな悪人扱いされる魔法使いはそうそういないがそれでも悪霊の除霊や土地の浄化、精霊の保護などの分野で競い合いをしていることもあってライバル関係であり、険悪になっているところもある。


「あぁ、可愛い子だぜぇ・・・もうちょい会うのが早かったら絶対聖職者にしたのになぁ」

「それはそれは・・・」


もったいねぇ、と言いながら椅子の背もたれに体を預けてぎこぎこと前後に揺れるエトナ―。

彼女にそう言わしめる人物は誰なのだろうか、とコロンは考えを巡らせていた。


「おはようございます、カードはここでいいんでしょうか?」

「はぁい、こちらでいいですよ・・・おや、ルナさん。あなたも参加するんで?」

「そうです」


コロンが顔を上げるとルナが二人を連れて立っていた。


「賞品が豪華ですからねえ、頑張ってください」

「ありがとうござ・・・うぐえっ」


怪我しない程度にね、とコロンはカードを渡しつつルナを応援するとエトナ―がルナを捕まえて抱き着いた。


「おぉー、ルナちゃん。会いたかったぜぇー!」

「エトナ―さ・・・酒臭っ!」

「こっちで修行なかなかしてくれないから暇なんだよぉ!」


エトナ―はおろろーんと絡み酒だ。ルナはそう言われて後ろめたいのか困った顔でされるがままだ。

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