表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪魔になったらするべきこと?  作者: Faust
悪魔としての格!
170/171

実技大会に向けて その2

とにかく勉強しろ!とアダムは投げやりに答えるといつも通りに授業を始めることにした。


(やる気は良いが大変な事にならなければいいが・・・)


アダムは過去の荒っぽい実技大会の泥沼ぶりを思い出していた。


『俺たちがAクラスに勝つんだ!』

『やってやるぞ!』


普段下に見られているクラスの生徒達が気炎を吐いて必死に頑張っていた時、それを見ていた過去のAクラスのメンバーは何をしたかと言えば・・・。


『炎よ、奴らを燃やせ』


『なにっ!火が、足元から!』

『ぎゃあ!熱いっ!』


追い縋る他クラスに魔法を浴びせかけたのである。仰天した先生が慌てて救護に入ったものの彼らはとても大会を続けられるような状態ではなくなり、彼らがのたうち回っているのを他所に彼らは悠々とゴールした。

あまりに恐ろしいことである。彼らをそうさせたのは一重にプライドのためであった。


(エリートの家系が下賎に負けられぬとあの様な凶行に走ったのだ・・・)


基本的にAクラスとBクラスの成績上位者以外は受付の順番でしかない。逆を言えばAクラスのメンバーは権威も実力も持ち合わせたエリートだと言える。

しかしながら学生は学生、ひょっとしたことで実力差が覆ったり慢心によって油断から窮地に陥ることなどは少なくない。残念ながらAクラスと調子にのった学生が野に潜む妙手によって命を落としたり致命的な敗北を喫することも。


アダムは一抹の不安を抱えつつも昨今の経験からくる対策を信じるしかなかった。






「作戦会議しようと思う!」


放課後、Fクラスの一同は集まって実技大会における対策会議を開くことにした。実技大会に参加予定のないメンバーも学費が払えなければ退学の可能性があるということで集まって対策を練ってくれることになった。


「まずは実技試験、この対策についてですね」


ダズが教科書をめくりながら言う。


「そう言えばダズっちは学費問題ないの?」

「僕は年単位でもう振り込んでますので、落第しない限りは大丈夫です」

「ギガちんは?」

「俺も故郷からの仕送りで学費は大丈夫だ」

「じゃあボンビーは私とカティナちゃんだけか」


男子組は故郷から期待を受けて援助を貰っているテイロスとおそらく良家の生まれらしいダズは学費に問題がないようだ。ティナはそれを聞いて安心するやら、ちょっと疎外感やら。


「私もお金を貯めてから来たから・・・大丈夫」

「マリーちゃんもかぁ・・・まあ、貰える分の事考えると金欠は少ない方がいいけど」

「・・・ウチは教科書とか筆記具の物納で払った」


マリーも先んじて払い込んでいるらしい。クロエは両親の家の商売から書籍などの寄付を行うことで例外的な免除を受けているようだ。


「へぇ、そんなのあるんですか」

「・・・商会に属している人の特権・・・ふふふ」

「ウチも属してるはずなんだけど多分母さんだな!学費ケチりやがってからに!」


ティナの両親も商売人のはずだがどうやら魔法学校に納品はしていないようだ。クロエが魔導書を納品することもある特殊な書店なので免除はそのせいかもしれないが。


「ティナちゃんのお母さん学費払ってくれてないんですか?」

「なんでも半年分しか払ってないって!できるだけ頑張るけどどうにもならなくなったら借金か土下座だね」

「・・・実の親とはいえ土下座しないといけないの辛いね」

「土下座しても最悪頭踏まれる可能性考えると借金になるかも」

「えっ」


マリーが信じられないといった顔をしている。他の面々も反応はまちまちだが総じて引いている。


「『貴様の土下座がいくらになるんだこのボケッ!』って言われて頭踏まれたことが何度か」

「ひ、ひどい・・・!」

「土下座して価値のある身分になってから土下座しろってい言われた・・・」


そう言いながら辛い思い出でもあるのかティナは遠い目をしている。


「このハンマー質草にいれたらいくらかにはなるかな・・・」


ティナはルルイエからもらったハンマーに目線を落とした。本来なら笑って流すところだが割とティナの目がマジなので皆反応に困った。


「そういった話は実技大会に失敗してから考えましょう、あまりにも不毛すぎる」

「そうだね!借金の方向で行こう!」

「そうじゃないんですが」


お金のこととなると途端にしつこくなるティナにダズは苦笑しつつも実技大会の話に軌道修正。


「去年の傾向などを探るのが一番無難かとは思いますがそこらへんはどうなんでしょうか?」

「掲示板に色々と貼りだされてましたがどうにも毎年課題に沿った魔法を発動させてハンコを順番にもらっていくスタンプラリー形式らしいですね」

「ほへー」


ダズが色々と事前に調べてくれていた。皆は彼が持ってきたパンフレットに目を通していく。


「魔法か、適性とか考慮してくれてるのかなぁ」

「操作と威力と瞬発力が基本になるでしょう、あとはポイントからポイントに移動する体力。そこらへんが大事になるとディーン先生もいってましたし」


山を借りて行うのであるからそれなりに体力は必要だろう。魔法使いはインドア派が多いのでそこらへんだけはティナたちにも勝機はある。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ