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悪魔になったらするべきこと?  作者: Faust
潜入!闇オークション!?
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おじいちゃん!お小遣いちょうだい!

アダムが呆れた顔でルルイエを見ている中、ぎゃいぎゃいとルルイエとバエルは魔法陣越しに喧嘩していた。


『もー!話聞いてよー!』

『断る!』

『魅力的な話なんだってー!』

『だけども断る!』


これが魔界を統べる王とその魔界で畏れられる魔神の会話である。


「バエル様とルルイエ先生は何を話しているんでしょうか?」

「きっと下らん事だ・・・」


二人が遠くから見守っていると


『ルナちゃんが居るんだって』

『なに?』

『名づけ親としてぇ、ちょっとやってあげて欲しい事があるっていうかぁ』

『ふん、それなら証拠を出せ。あの子の声を聞かせろ』


バエルの声にルルイエはにっこりとしてルナを手招きする。

アダムは無性にルナを引き留めたくなったが話が進まないので断腸の思いで諦める。


「こんにちは、バエル様」

『おー、声が聞きたかったよ、アービル。いや・・・ルナちゃん』

「お久しぶりです」


声色が180度変わって優しげな老人の声になる。


「ええと、実はお仕事でお手伝いする事になったんです」

『ほほう、それは誰の?』

「学校の先生なんですけど、攫われた人がオークションの会場に居るからお客さんになってオークションを最後まで開かせたいんです」

『なるほど、それでルナちゃんの力が必要と』


お仕事の手伝いとは感心じゃ、とバエルは言う。喜色満面と言った様子で頷いているのが見えるようだ。

悪魔からすればルナの年齢はまだよちよち歩きの子供に等しい。そんな子供が大人のお手伝いをするというのだから仕方ないのかもしれない。


「でも、私のお小遣いじゃオークションには・・・」

『おうおう、それならワシに任せなさい。すぐにでも届けさせよう』

「ありがとうございます!でもいいんですか?」

『構わないとも、オークションで遊ぶお小遣いくらいはね』


言葉の端々に金持ち特有の雰囲気が溢れている気がする。アダムは呆れているし、ルルイエはニヤニヤしている。

では少し待ちなさいと言う言葉と共に魔法陣は透けるようにして消えてしまった。


『通話終了ね』

「・・・オークションに使うお金がお小遣い程度とはな」

「やっぱり、バエル様は王の名がつくだけはあるんですね・・・」


超がつくお金持ち、それも王族ともなるとアダムとルナにはわからない世界だ。

バエルは世界を構成する天界・人界・魔界の内の魔界を統べる王だというのだからそのスケールはもはや人にはわからない。


「届けさせるというからには誰かが此処に来るのか?」

「さぁ?でも私の事はバエル様は知っているし、追いかけてくることができるんでしょうか?」

『物質の送還ならバエルくらいの悪魔なら造作もないでしょう。特にルナちゃんには自分の名前の一字が入ってるから魔法や呪術としても目印がついてるようなものだし』


さらっと怖い事が語られたような気がしたがルナは気づかなかった。境界を跨いで物を送ったり受け取ったりするというのは高度なんてレベルじゃないはずなのだが・・・。


「これで資金問題は解決でしょうか?」

「そうなるかな」

『ちょろいジジイでラッキーだったわね』


ルルイエが悪い顔でクスクスと笑っていると・・・


『これなら次からはルナちゃんがいれb『メキッゴキボキ!』』


頭の上に金貨の詰まった袋が落ちてきた。


「首が凄い事になった・・・」

「凄い音がしましたよ・・・せ、せんせい?」


クリーンヒットして首があらぬ方向に向いた。ルナはもちろんアダムも顔をしかめている。


『いったぁ・・・クソジジイめ』


金貨の詰まった袋はルルイエの首をへし曲げてから地面に落ちたがその際の衝撃でルナとアダムはちょっと浮いた。

動かそうとしたところ思ったよりも重くはなかったのでわざと重量を魔法で嵩増ししたのだろうか?


「へ、平気なんですか・・・?」

『んー?ああ、ちょっと不意打ちだったし魔法と物理の両方が乗ってたから多少痛むけどそれくらいねえ』


だらんと伸びた首を両手で持って元の位置に戻すとまるで時間が巻き戻ったかのようにあっという間に正常な状態に。申し訳ないとは思いつつもルナはドン引きした。


「いつもそんなことをやってるのか・・・?」

『悪魔の中じゃこんなの挨拶みたいなもんよ』

「悪魔こわい」

「お前もその悪魔の一人だろうに」

「そういえばそうでした!」


ルナがそう言って震え出したのでアダムが呟くとルナは自分の事を思い出してハッとした顔になっていた。

アダムは脱力した。ルナの気持ちもわからんでもないところが余計にアダムを脱力させた。


「とりあえず、会場に向かうぞ。下見しとかないと」

「『はぁい』」


準備を整える段階でアダムはどっと疲れた気がした。これなら最初から単独で潜入した方がよかったかもしれない。

助っ人のつもりがとんでもない爆弾を抱え込んだ気持ちだった。

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