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悪魔になったらするべきこと?  作者: Faust
潜入!闇オークション!?
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始祖のエルフ

オークションを確実に開催させ、目的のエルフを出品させるにはどうすればいいか。

アダムはできれば使いたくなかった手が浮かんだ。


それは悪魔の存在。


この世界において悪魔は契約が絡むことに置いて絶対的な信頼がある。契約内容を違えることを恥とすら思う彼らにとって契約を遵守すること、させることは義務のようなもの。

裏の社会にとってもそれは有名で悪魔が関わった商売には売り手も買い手も公平かつ誠実な対応が求められる。

顧客が悪魔ともなればなおさらである。彼らは例えその相手がどこにいようと、どこの誰だろうと、いかなる手を使っても契約を全うさせる。違反者には容赦しない。契約を破る事、それは悪魔に『なんでもあり』の口実を与えることになる。そうなれば人でない彼らの長いスパンでの復讐にしろ、人知を超えた即座の報復にしろ悲惨な事になることは間違いない。

当たり前だが契約違反による制裁に関しては教会も最低限しか動いてくれないので保護も難しい。

例え如何に神の使徒であろうとも契約によって守られている悪魔の権利を蔑ろにはできないのだ。



「まさか教え子を利用するとこになるとはな」


小さく呟いたアダムの言葉は男には聞こえなかった。

というより、呪いの腹痛が来る時間らしく青い顔をしている。


「場所は?」

「うひい、こ、ここだ」


汗を流して時折くねくねしながら男はメモを手渡した。


「前の会場とほど近いな、まだあるのか」

「あそこは使われなくなったホールやホテルが多いからな、うぎぎごご!」


以前ルナがオークションに掛けられそうになったあの場所は金持ち達の集まる場所である。そこは地価も建物も値段が高く、人通りは少ない。悪党たちが支援を受けて悪事を働くのに持ってこいの場所というわけだ。


「ビラとかお品書きはないのか?」

「リストはこれだ、エルフは目玉商品らしいぜ」


悪党っぽい笑顔を作ろうとして腹痛で変顔をしている男にアダムら顔をヒクつかせながら資料を受け取る。


「ふ、詳細はわかった、わ、ワシは準備があるからな」

「頼んだぞ、ウギががガギゴ!」


お腹を押さえて跳ねる男には悪いと思いつつもアダムは人の居ない所まで足早に移動すると腹を抱えて大笑いした。




「すまん、フラウステッド。ちょっといいか?」

「はい?」


その日の夕刻、帰りがけのルナを見つけてアダムは声を掛けた。


「すまんが近日、お前の力を借りないといけないかもしれんのだが」

「私のですか?」

「うむ」


アダムは色々と悩んだが急を要すること、そしてルナの特殊性が必要なことを説明した。


「なるほど、オークションに捕まった人が出品されてしまうんですね・・・」

「そうだ、お前はワシがその人を助けるまで客になりきってそこで適当に参加してくれればいい」

「それには悪魔の姿で行くんですね?」

「そうなる、そこでルルイエに助力を乞う必要があるんだが・・・」

「とりあえず聞いてみます」


アダムは少しだけ躊躇した。当然といえば当然だが教育によろしくないと言われる可能性があるからだ。

如何に人助けのためであろうと教え子を連れていくことになるのだから。


『え、いいよ。行こうよ、オークション!』

「お前な・・・」

『早い内に慣れといた方がいいって!』


即決。ルルイエに良識なんて求めたのが間違いだったのか。そもそも悪魔役を頼むならルナを挟まずコイツに頼めばよかったとアダムは心底後悔した。


『ルナちゃんとお出かけしたかったのよ~』

「一応仕事で行くんだが?」


呆れ顔のアダムに首だけぐるりと関節を無視して向けたルルイエはめんどくさそうに答える。


『仕事なのはアンタだけでしょ』

「先生?」

『う、嘘嘘!張り切っていきましょう!』


即座にルナから厳しい視線を向けられルルイエは慌てて訂正する。


「それじゃあオークションに参加する準備なんだが・・・」

『足もいるし、軍資金もいるわよね』

「そうだな、情報によると割と高額になるらしいが・・・」

『コネをつかうべきでしょうね』


コネ?とアダムは不思議そうにしていたがルルイエは空中に魔法陣を描くとそこに音符を描いた。

魔法陣はまるで音を発するかのように鳴動し、雑音をバラ撒いている。


「それはなんですか?」

『これは離れた相手と会話できる内容よ、ルナちゃんと私の声が相手に届くわ』


なんで私の声が?とルナは首をかしげる。ついでにアダムも。

そこで話相手が誰か気になるところだが・・・。


『貴様か、ルルイエ、儂は忙しいのだが・・・?』


しゃがれた威圧感のある声が響いた。魔法陣越しでも伝わる圧に二人が驚いているとルルイエは声の主に気さくに話しかける。


『ハロー、バエル。いい話を持ってk『断る』もーーーー!!!』


安定の即答、彼女に対する厚い信頼がうかがえよう。そして隣で聞いていたアダムはバエルという名前にを抱えていたが同時になんとなくルルイエのやりたい事が分かった。

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