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悪魔になったらするべきこと?  作者: Faust
ルナの新しい力
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ルナの新しいルーチン

こうして水曜日に上級生との練習が始まったわけだがルナはルルイエにどういったものか考えていた。


(ディーン先生はああ言ってたけどそんなことってできるのかな?)


転移術はかなり高度な魔法のはずだ。魔女は動物に化けたり、何かに変身したりして高速移動することはあるが転移となると話は違う。しかも自分がするのではなく、ルナにできるようにするという制約がある。


「とりあえず相談だけしてみよう」


ベルを振ってルルイエを呼び出すことに。



『はーい、前回より早い呼び出しで先生嬉しいわぁ』

「わぁい」


人目を憚って召喚術の練習施設でベルを振ってみたところルルイエは当然のように現れた。


「ここって魔力を外に漏らさないはずなのに・・・」

『ああ、それなら問題ないわ。私レベルならね』


ルルイエは自慢げに胸をはった。ルナも嬉しそう。


「そ、それでどうしたら?!」

『転移の難易度が高いのは好きな場所に準備無しで行き来する場合よ』

「と言うと?」

『だって私転移するのに魔法陣使わないもの。それは誰がやったって難しいわよ』


ルナはそう言われてわかったような、分からないような。


「魔法陣を使うと簡単なんですか?」

『まぁね、とは言え知識と練習は必要だけど』


そう言いながらルルイエはアダムが適当に書いた魔法陣に転移に必要な文言を書き足していく。


『これで決まった場所に行き来出来るようになった』

「此処とどこを繋いだんですか?」

『旧館にある職員室がいいかしらね』

「旧館に職員室なんてあったんですか」

『アダムに空いてる部屋を幾つか借りといたのよ』


それじゃあやってみましょ、とルルイエが言うと魔法陣に手を翳した。


『それじゃあ、先ず・・・』

「ちょっと待ってください」


そこにルナが待ったを掛けた。


『どうしたの?』

「悪魔に変身して通っても大丈夫ですか?」

『あぁ、それは大丈夫よ魔法陣はそこら辺は頑丈だし広めに描いてくれてるし、融通が利くから』

「でも向こうの魔法陣が小さかったり、向こうが散らかってたら大変な事になりませんか?」


ルルイエはそう言われてちょっと悩んだ。言われてみればそうだ。自分の体は人型だし、ここは広い。しかしながら向こうってどうだっただろうか。確かに魔法陣を描くだけのスペースは空けたが、考えてもみれば普通の屋内である。


『天井・・・どうだったかなぁ・・・』


アービルの形態では3メートルくらいの身長であるし、カッコつけて飛び出したら天井を突き破るかもしれない。


「先生?」

『ちょーっと待って!多分大丈夫だから、天井の高さだけだから!心配なのは!』

「は、はぁ・・・」


そう言うとルルイエはルナに杖を向けるとアービルの姿に変身させた。


「およよ?!」

『モノは試しよ!とにかく転移してみましょ!』


ルナはそのままルルイエに急かされるように魔法陣の上に立つ。すると床か沈んで行くような感覚と共にルナは魔法陣の中へ。

魔法陣の中は白い空間になっていて、一本道だ。この通り道を通るというのは一種の儀式のようなもので「ここから向こうへ」というイメージを重ねることで魔法陣の効果を促進する。


「あ」

「お?」


ルナが魔法陣から顔を出すと目の前でせっせと白墨の粉を集めているティナと目が合った。


「な、なにをしてるの?」

「えっ!あ、いや!私はただ白墨の粉が上等なものだから拾いに来ただけだよ!」


なにがいや、なのか。


「なんでそんなことを・・・」

「あれ、よく見たらルナちゃん・・・?だよね?びっくりしたー」


そう言うとまたせっせと白墨の粉を集め始める。随分と胆が太い発言である。色んな意味で。


「魔法使いが魔法陣を描くのに使った白墨はほんのり魔力を含んでるからこれで上書きすると消えかけた魔法陣とかが復活するんだよね。だから技術者とかに売れるの」


ティナはなんというか、ケチである。人間関係には非常に大らかな感性をもっているのだが・・・。


『ルナちゃーん、どうしたのー?』


順番を待っているルルイエが後ろから声を掛ける。今のところ首だけ突っ込んでいる状態だが・・・


(今、体を出したら・・・ティナちゃんに見えちゃう・・・)


どうしたものかと考えているとルルイエが自分の足をぐいぐいと押し出し始めた。


「ちょ、待ってくださっ・・・」

「わ、ちょ・・・わぶっ」


そう思っていたがそのままずるりと飛び出してティナを押し倒しながら魔法陣の外へ。


「うう・・・待ってっていったのにー・・・」


ばたばたとしながらティナを探して首を動かして探していたが・・・。


「ふがもご」

「あ」


自分の体の下敷きになっているのを見て慌てて起き上がった。


「大丈夫?ごめんね・・・」

「デカいのに包まれて死ぬところだった」


ごほごほと咳き込んでいるがなんか嬉しそうなティナにルナは首をかしげる。

それからルナは恐る恐る尋ねることにした。

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