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Leaver and Stayer Online  作者: 星海 しいふ
第1章 青の咆哮、結ぶ誓い
4/27

盆栽!伐採!大喝采!

我ながらサブタイのネーミングセンスに惚れ惚れしてる(←調子乗んな)

え?盆栽ではない?だ、黙らっしゃい!


[遭遇(エンカウント):希少(レア)エネミー ポイズンサーペント]


「パリィしたのに一撃で斧壊しやがった。あいつの攻撃は食らったら死ぬな」


 このゲームでのパリィは、攻撃を攻撃によって防いだとき、防いだアイテムの耐久値減少が軽減される仕様になっている。


 杖が打撃武器として使えることがわかって、試したいことがあったが、MPがまだ回復しきっていない。


「魔力回復を待ってられない。バスラ!」


 杖から放たれた魔力の光線は、右目を的確に撃ち抜いた。


「クリティカルでよろけたな!」


 やはり鱗で覆われていない目は弱点だったようで、クリティカル表示が出る。


 よろけている隙にポイズンサーペントの左側面に移動、左手にゴブリンの石斧を装備し、投擲する。


「両目とも潰してやるよ!」


 斧はグサリと左目に突き刺さる。


「シャァァ……」


 蛇はその場に倒れ、ドロップアイテムを残して死んだ。


「やっぱ初心者向けだし、HPが低く設定されてたのか、目玉はダメージが物凄く通りやすかったのか、どっちかわからんな」


 ま、倒せたのでよしとする。


[level up!]

[Lv.9→Lv.11]


「お、一気にレベルが2上がった。やっぱレアエネミーは経験値が多いんだな」


 そして、俺は目的地に到着する。

 別に同じところにずっと留まって魔法の検証をやっていたわけではないのだ。


「木が生えていない円状の地帯、ここがボスエリアか」


 全てのエリアには、エリアボスが存在する。そして、次のエリアに進むには、そのエリアボスを倒さねばならない。

 そのエリアボスと戦う戦闘フィールドが、ボスエリアだ。ボスエリアに踏み込めば、殺るか殺られるまで出られなくなる。


 ちなみに、魔鳥猖獗の大草原にもゲールグリフォンというエリアボスがいるのだが、チュートリアル用なため、倒さなくても次のエリアに進める例外となっている。

 あとは、攻略最前線である海はエリアボスが徘徊型で、こちらも倒す必要はないらしい。


「あ、そういえばパラメータ弄ってなかったな」


 昨日までレベルアップと同時に自動でパラメータが上昇するタイプのゲームをやっていたせいか、パラメータポイントの割り振りを忘れていた。


「MPと速度、あとはスタミナに入れとくか……って、パラメータ強化したらMP回復すんのかよ。HPとスタミナもそうなのかな?」


 後で調べておこう。


 ステータスポイントの割り振りも終わり、ボスエリアに踏み込む。


[遭遇(エンカウント):エリアボス ハーベストトレント]

[推奨レベル:Lv.10]


 見た目は顔がある大樹という感じだ。


 シュッ、と枝が1本伸びてこちらに飛んでくる。横に跳んで避けると、その枝が地面にグサリと突き刺さった。


「なるほど、そういう感じね」


 伸縮自在の枝による刺突攻撃。しなってるし、追尾も考慮するべきだな。根による地面からの奇襲は、序盤の初心者向けエリアでそんなことはしないと願いたい。


 シュルシュルと枝が戻っていく。


「バスラ!」


 ハーベストトレントは、瞬時に枝を集めて盾を作り、防御する。枝はボロボロだが、幹は傷ついていない。


「枝で幹を守った。つまり枝にはダメージ判定がないか、幹が弱点か、近づいて幹に攻撃を叩き込んだ方がよさそうだな」


 枝がシュルシュルと戻っていく。


 幹に近づくため、ハーベストトレントに向かって走り出す。それを妨害するかのように、枝が向かってくる。

 ドスッ、ドスッ、と刺さる枝を避けつつ接近していき、幹まで辿り着く。


魔法付与(エンチャント):冷雪(フロスト)!」


 蛇ではMPが足りず、試せなかったこと。


 エンチャントされた()で、ハーベストトレントを思いっきりぶん殴る。


 ゴブリンを杖で殴り飛ばしたときに思い付いた。石斧では攻撃力が低すぎてMP消費量に見合っていない、という結論が出たが、杖なら幾分かマシなのではないかと。


 ハーベストトレントに霜が降りる。

 状態異常:降霜。効果は5秒ごとの弱いスリップダメージと、動きの鈍化。


「バスラ!」


 凍った大樹に追撃。寒さで動きの鈍くなったハーベストトレントは、枝で防ぐのが間に合わず、幹に直撃する。


 そして、左手に斧を装備、右手の杖を斧に持ち変えて──


「伐採の時間だァ!!」


 連撃。両方の斧が壊れると同時に、ハーベストトレントのHPが0になる。


 グォォォ、と奇声を上げてポリゴンになった。


[level up!]

[Lv.11→Lv.13]


 レベルが上がる。だが、今回はそれだけではない。スキルを習得したのだ。習得したスキルは、回避行動に補正がかかるイヴェイシブアクションと、魔力の回復速度に補正がかかるマナチャージングだ。


 ステータスポイントを割り振り、ドロップアイテムを確認する。


「葉、枝、樹皮か。根がないのが残念だな」


 ま、何はともあれ勝利だ。次のエリアに進むことができる。


 森を抜けると、砂漠が広がっていた。


[砂塵の荒野]


 確か、この砂漠の中心に街があるはずだ。そこを目指す。


「地面がひび割れてるのはいいとして、あの竜巻は巻き込まれたら死にそうだな」


 砂嵐で視界が悪い、とかはない。街もはっきりと見えている。


 ザッザッ、と砂の上を走る音が聞こえる。


 正面から走ってきていたのは、恐竜の……ベロチラクトルみたいな名前のやつに似たモンスターだった。


[遭遇(エンカウント):デザートリザード]

ウィンドウ表示の設定について

ゲームウィンドウはウィンドウリングというアクセサリーの機能としてしっかり世界観の中に組み込まれてます。ゲームマスターアナウンスは神様からのお告げみたいな感じで、メタ的な要素を持ち込まないよう徹底されてます。


主人公の表示設定

・エンカウント表示

モンスターとのエンカウント時に[遭遇(エンカウント):モンスター名]とゲームウィンドウで表示される

通常モンスター 初エンカ時のみ

レアエネミー 初エンカ時のみ

エリアボス 撃破後は表示なし

その他一部モンスター 表示(固定)


・エリア表示

エリア名が表示される

エリア 表示

街 表示


・アイテム表示

アイテム フレーバーテキストも表示


・クリティカル表示

クリティカル 表示


・レベルアップ表示

レベルアップ 表示

経験値 表示なし



アイテム表示とクリティカル表示に関しては描写してません。いちいち書くの面倒なので。



MPとスタミナはパラメータの割り振りで全快しますが、HPは上限が増えて、上昇した分だけ回復します。



ユザパより酷い扱いを受けたゲールグリフォンさん。略してゲルグリ。魔鳥猖獗の大草原がチュートリアル用という設定が生まれたせいで、プロットではあったはずの戦闘描写がカットどころか存在ごと消し去られた。逆に、ユザパられる予定だったハーベストトレント、略してハベトレさんは大幅な改稿、というか全部書き直しによって出番ができた。

つまりユザパるの上位互換がゲルグる。対義語がハベトる。(わけわからんこと言ってますね)

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