ペンギン三兄弟 〜 45話 われら三銃士 の巻
ペンギン三兄弟
チャン・・・性格は几帳面。声がいいが顔がデカい。
サングラスをかけている。つぶあんが大好き。
ドン・・・体はちっちゃいが、器用に何でもこなす。
収集癖あり。
ゴン・・・ド天然。普通のことが超不器用。
日々体を鍛えてる。ゴジラが大好き。
ペンギン三兄弟、チャン、ドン、ゴン。
たとえば、3羽が三銃士だったら...
チャン「今日は王家に伝わる秘宝の警護を任された」
ドン「それは責任重大だな」
ゴン「ところで秘宝って何?」
チャン「秘宝だからなあ、オレたちにはわからないよ」
ドン「王様は知ってるんじゃないの?」
ゴン「じゃあオレたちは、なんだかわからないものを守るってことだな」
チャン「まあね」
ドン「秘宝だから宝物には違いないよ」
ゴン「宝物ねえ」
3羽は、それぞれ宝物を頭に思い描きました。
チャンが思い浮かべたのは、
ダイヤモンドでバリバリに縁取られたサングラス。
ドンが思い浮かべたのは、
美しい水晶でできた年代物のグラス。
ゴンが思い浮かべたのは、
ルビーできたバラの花のブローチ。
3羽は、気を引き締めて宮殿へ向かい、警護の任務につきました。
夜がふけたころ、3羽の前に、王様がやって来ました。
王様「ここで何ばしよーと」
チャン「はい、王家の秘宝を守っております」
王様「バカちんが、秘宝を守っているなどと言ったら、ここに秘宝があるとバレるやろう」
チャン「あ、そうでした」
王様「おまえは秘宝を見たことがあるとか?」
ドン「いいえ、ありません」
王様「バカちんが、見たことがないなどと言ったら、秘宝がなくなってもわからんやろーが」
ドン「あ、そうでした」
王様「仕方がない、私が秘宝を持ってきてやるけん」
ゴン「秘宝を見せてくださるのですか」
王様「さあ、どきんしゃい、入れんやろーが」
ゴン「あ、そうでした」
3羽は道を空けると、王様は、秘宝の部屋へ入って行きました。
しばらくして、王様は重厚な箱を持って部屋から出てきて、3羽の前を通り過ぎようとしました。
チャン「ちょっとまった。秘宝を見せてくださるのではないのですか」
王様「やっぱり見せるのもったいないけん、やめた」
ドン「その箱をどこへ持っていくのですか」
王様「私の部屋に決まっとろーが」
ゴン「王様といえども、勝手に持ち出されては困ります」
王様「あとでちゃんと返すけん」
3羽は、立ち去ろうとする王様の前に立ちはだかり、剣を抜きました。
王様「何ばするとか、王に向かって剣を抜くげな言語道断」
チャン「なーにが王だ」
ドン「ちゃんちゃらおかしいんだよ」
ゴン「おまえは王ではないな」
チャン「王様はね、博多弁とかしゃべらんとよ」
ドン「王様はいつも、関西弁やねん」
ゴン「残念でした〜」
王様「むむむ」
果たして、3羽は、王様に化けた泥棒を捕まえたのでありました。
チャン「で、箱の中身はなんやったん?」
ドン「兄さん、それを見たらあきまへん」
ゴン「秘宝じゃなくなってまうやろ」
バカと見せかけて、最後はしっかり決める。
さすがペンギン三銃士^ ^
めでたしめでたし