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  作者: killa
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 ここはとある北国の、大きな石の城が見える街の塀の外。心臓はどくどくと脈を打ち、足の掠り傷は滲んでいる。寒空の下、私の指先はかじかんでいてだんだんと麻痺してくる。冷たくて冷たくて今にも体が千切れてしまいそうなはずなのに、熱く、熱く、熱く。心臓だけは燃えている。もうどれ程走ったかはわからない。体力はもう無いはずなのに、それでも足を動かし遠くへ、遠くへ。いかねばならぬ理由が私にはある。ここで追いつかれてしまえばすべてが終わるのだ。帰らねばならぬのだ。

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