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双鬼  作者: 鷹棒
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45話 異能研究会②

 異能研究会が具体的に何してたかっつう話だが、まぁ要するに異能の研究だわな。


 異能生物を作ったり人間と合体させたり。


 そもそも異能の素っつう物質が、僕が考えた最強の物質みたいな性能でな。


 水をかけりゃ無限に増えるし、物質に意思を持たせることだってできる。


 生物との相性も最強でマウスだけに留まらず人間とも簡単に融合しやがる。


 異能の素と動物を融合させると敵性生物。


 敵性生物を人間と融合させると友好生物。


 この法則的なものを発見してからは早かったな。


 3年もすりゃ試作1号機ができたよ。


 その1号機が暴れたときは忙しかったな。


 それから2年後、試作23号機が初めて人間と融合した。


 まぁ1週間で死んだがな。


 また1年後、試作65号機からは人間との安定融合ができるようになった。


 ……こんなこと書いてもお前たちにはなんも役に立たねえな。


 異能研究会の目的を知らせた方がずっと有意義だ。


 結論から言えば恐怖政治だ。


 向こうの世界はこっちとは違ってずっと異能の研究をしてた。


 当然政治なんてまともにやってこなかった。


 結果は明白だよな。向こうの世界は無法地帯そのものさ。


 それを力でなんとかしようってわけだ。


 その手段として1番必要なのが双鬼だ。


 俺は2027年に双鬼製作を命じられてからずっと作ってた。


 2年くらいで完成したかな?


 俺は双鬼の全てと融合した。


 それからは実験三昧さ。


 真っ黒な髪も1ヶ月もすりゃ全部白髪になってた。


 そうそう、なんで双鬼がそんなに重要か言ってなかったな。


 鬼は恐怖の象徴だろ?


 お前らが持ってる双鬼にも似たような力があるのさ。


 そもそも双鬼は1体の鬼だったんだ。


 それがなんやかんやで2体に分かれたが、それはどうでもいい。


 双鬼が一つになるとき、鬼の命令一つで全ての異能生物が服従するのさ。


 異能生物が大量に作られた向こうの世界では、異能生物が一番の危険材料だ。


 それをまとめて封じ込められるんだ。


 まぁ奴らの目的なんて簡単に言っちまえばそんなとこだろう。


 もう特に異能研究会について伝えることはねぇや。


 他の本でも読んでくれ。

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