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双鬼  作者: 鷹棒
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17話 乱闘

1話1000字くらいにしたら書くときのストレスが消え失せました。よって今後は1話1話が少し短くなります。お許しください。

 先に動いたのはマフィアの方だ。


 フードの少女が消えたのだ。


「お前ら、気を付けろよ」


 敦さんがみんなに注意を呼びかける。


 10秒程、膠着の時間が流れた。


 この膠着状態は、山本さんの雄叫びによって消え去る。


 山本さんは何を感じ取ったのか、後方に飛び出して回し蹴りを放つ。


「コソコソすんなぁ!!」


 蹴りの先には、消えたはずのフードの少女がいた。


 おそらく山本さんはいつもの勘のようなもので感じ取ったのだろう。もしそうならば山本さん以外には対処できない。


「こいつは俺に任せろ!」


 本人もそう思ったのか、頼もしい言葉を発する。


 これをきっかけに敦さんが指示を出す。


「山本はその少女を、俺たちであの2人をやる」


「「「了解」」」


 そうと決まれば即実行、と思った瞬間に桃ちゃんが飛び出していた。


 地面スレスレの状態で虎徹さんの方に突っ込んでいる。


 それに続いて拓人君が潤さんに向かって飛んでいく。潤さんを抑えられるのはおそらく拓人君だけだからだ。


 俺とかりんさんも虎徹さんのいる所に走る。あくまで桃ちゃんのサポートとして立ち回るつもりだ。


 敦さんは、誰が欠けても変われるように戦場のど真ん中に堂々と立っている。



 桃ちゃんが虎徹さんに接近した。


 そのまま蹴るかと思いきや、懐で縮こまり、バク転をする様に虎徹さんを蹴る。


「キャハハハハッッ!!ハハッ!ハッハー!」


 なんかさっきよりもテンションが高くなってるような気が…。


 それも相まってか、いつもの蹴りよりも速い!


 虎徹さんは、頭上からの攻撃じゃないため、爪が使えない。


 避けれるスピードでもないはずだ。だが虎徹さんは動かない。


 そう考えていると、後ろから山本さんの声が聞こえた。


「クソッ!どこ行きやがった!」


 どうやらフードの少女がいなくなったみたいだ。


 直後、桃ちゃんの身体が横に吹っ飛ぶ。


 さっきまで桃ちゃんがいた所にはフードの少女がいる。


 どんな能力なんだ!?


「そこにいやがったかッ!!」


 そう言って山本さんが少女に接近しようとする。


 俺は虎徹さんの動作を見逃さなかった。


 虎徹さんは間違いなく山本さんの接近を阻止しようとしている。


 その証拠に少しだが、異能が震えた。力を入れた証拠だ。


 俺は虎徹さんの気を少しでも引こうと、翼の推進力も使って突進する。


 虎徹さんは俺を無視できないようで、俺の方を向いてくる。


 目があった瞬間、虎徹さんの手がブレる。


 来る!


 瞬時にそう思ったが、その時にはもう遅かった。


 虎徹さんが俺に近づくのまでは見えた。


 だが、見えた所で体が動くわけではない。


 少しでもダメージを減らすために、虎徹さんの攻撃を右側で受けるように体を捻る。


 俺に出来る事はそこまでだった。


 衝撃が俺の体を襲い、壁に叩きつけられる。


 周りを見ると、山本さんは、少女を追いかけている。

 桃ちゃんは、壁にぶつかる直前に受け身をとったのか、次の攻撃のための跳躍の姿勢になっている。

 拓人君は、潤さんに攻撃を与える事は出来ずとも足止めには成功している。


 そしてかりんさんは、と思ったが、かりんさんの姿が見えない。


 どこに行ったんだ?

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