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翌日、太陽が乙女を呼び止めました。

『お嬢さん、昨日はありがとうございます』


乙女はにっこり笑って答えます。

『いえいえ、お役に立てて良かったです』


すると太陽の後ろから小さな星達が顔を出しました。

『北星です』

『南星です』


北星と南星はそれぞれタンポポの花冠を頭に乗せ、タンポポの首飾りを首にかけ、タンポポの腕飾りを腕につけています。かわいらしい北星と南星を見て、乙女が目を輝かせました。

『こんにちは』


南星は小さく輝きながら言いました。

『お姉ちゃん、タンポポの飾りをいっぱい作ってくれてありがとう。今日も一緒にタンポポの飾りを作りましょうよ』

北星は顔を赤くしてそっぽを向いて言います。

『おいら、別に花なんかうれしくともなんともないや。おいら男だし・・・』


つかさず、太陽が北星の話を遮って言いました。

『すいません。僕がついうっかり口を滑らせてしまって昨日の話をしたら、妹と弟がお嬢さんと一緒にタンポポの飾りを作りたいと言って聞かなくて困っているんです』


『おいらは別に・・・』

と、言う北星を押しのけ、南星が乙女の手を引っ張りました。

『お姉ちゃん、一緒にタンポポ畑に行って、タンポポ飾りを作りましょうよ』


乙女はしゃがんで南星と北星の目の高さに合わせてにっこり笑って言いました。

『あのですね、私は空を飛べないのであんまり遠くには行かれないの。タンポポをココまで持ってきてくれたら一緒にタンポポの飾りを作れるのですけれでも。もしよろしかったら、ここまでタンポポを摘んできてくれますか?』


南星がぱっと顔を輝かせて言いました。

『それなら大丈夫よ。お兄ちゃんに運んでもらえばいいわ』


次の瞬間、

『それじゃ行きましょう!』

と、太陽が乙女を抱き上げ空高く舞い上がりました。

乙女がびっくりして太陽にしがみついて目を瞑りました。


『つきましたよ。目を開けて下さい』

太陽に言われて目を開けると、一面黄色いタンポポ畑でした。


乙女は呆然と立ち尽くしました。

南星が乙女の手を引っ張ります。

『お姉ちゃん!早く早く!早くタンポポの飾りの作り方教えて!』

それから乙女は太陽と南星北星と一緒にタンポポの花で冠や首飾りや腕飾りを作りました。



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