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「ヒト」は幼体、天使や宇宙人が「成体」か  作者: 如月妙美


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第2章 幼体→成体への変態:他の生物例とのアナロジー

 2-1. 蝶やセミに見る典型的変態

 昆虫類、とくにチョウ目(蝶・蛾)やカメムシ目のセミなどは、幼体と成体とで姿・生態が大きく異なる生き物の代表例である。たとえば蝶は、卵→幼虫イモムシ→さなぎ→成虫(羽をもつ)という段階を踏み、成虫になるとまったく異なる生活様式を送る。セミは地中の幼虫として数年間を過ごし、羽化して地上で短期間活動する。

 これらは一種の“完全変態”として知られ、幼体と成虫では大きく構造が変わるため、幼体は本来の姿の準備段階と言える。もしこれをヒトに当てはめるならば、現在の人間の形態は“幼虫”ないし“前段階”であり、どこかのタイミング(または条件)が整うと脱皮・変態して“天使”や“超越的存在”になる、という発想が浮上するわけだ。


 2-2. 海洋生物の浮遊幼生→固定・変態

 海洋に住むクラゲやサンゴなども、幼生時代と成体時代で大きく形態が変わる生物が多い。たとえばクラゲの仲間の中にはポリプ形態→メデューサ形態の切り替えがあり、ウミユリなど棘皮動物にも“浮遊幼生”から底生の成体に切り替わる現象がある。こうした例は「幼生から成生物形へ移行する際に、外見から生活様式まで激変する」ことを示している。

 もしヒトにも、“身体能力や意識レベルがガラリと変わる段階”が本来備わっているとすれば、現在の自我や社会生活が単なる“準備フェーズ”に過ぎない可能性があるというのが、この説を支えるロジックの一つとなる。


 2-3. 恒温動物にあまり見られない完全変態

 哺乳類や鳥類など恒温動物では、完全変態的なライフサイクルはほぼ見られない。成長過程で容貌や機能に変化はあっても、構造レベルで“別の形態”に移行するわけではなく、一貫して四肢や器官は持続的に発達する。これは“変態”ではなく“成長”と捉えられる。そのため、一見すれば「ヒトが変態する」というのは普通の進化生物学の見地では考えにくい。しかし、上記説では「恒温動物は通常そこまで進まないが、ごく一部が飛び越える」という異例の可能性を示唆している。


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