6BB移植
次の月経は、ほぼいつも通りの時期にやってきた。月経3日以内に受診し、移植に進むことにした。
一般的にこの時期では、子宮内膜を厚くし着床しやすくするために、エストラーナテープが使用される。ただ私はテープで被れやすい体質だったため、エストロジェルを使用することになった。入浴後、タオルドライした清潔な肌にジェルを指示通りの量塗布した。
移植周期は採卵ほど写真は多くなく、指示されたのは最初の受診から2週間後の受診だった。それ以降は何度か採血をとり、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの値を確認していた。
移植の4日前から、デュファストンの内服とウトロゲスタン膣剤が始まった。看護師から、1日3回を均等になるべく8時間おきに投与するよう説明され、7時、15時、23時に投与することにした。膣剤はこの時が初めてで、不妊治療を続けていく間に何度も付き合っていくことをなるのだが、今でも果たしてうまく投与できているか自信がない。
膣錠は注射とどちらが嫌か迷うくらいには苦痛だった。坐剤は薬剤の周りをコーティングしており、そのコーティング含めおりものの量がとても多く、おりものシートを貫通して下着が汚れてしまうほどで、挿入行為自体も相まって、不快感が強かった。
採卵時に、先進医療であるseet法を行うことを希望し、seet液を採取していた。移植の3日前にseet液を移植するため受診した。人工授精と近く、実感の湧かない処置だった。
胚移植は、午前の患者さんの診察が終わってから行われるため、待ち時間が長い可能性があるとのことで、昼食を済ませてから病院へ向かった。12時に受診し最後の採血を済ませると、しばらく待合室で待っていた。1時間ほどで声をかけられ、採卵をした時と同じ部屋に通された。移植の処置の介助を行うのは培養師さんのようで、処置台への誘導を培養師さんがしてくれた。
再度確認のため、今回移植する胚盤胞のグレードについて説明された。6BBの胚盤胞は透明帯と呼ばれる卵の殻から飛び出た状態であり、「着床の準備は万端ですね」と言ってもらえたことが、今でも心に残っている。
移植といえば、エコー画面を見て胚盤胞が戻る様子が流れ星のようだとよく聞いていたので、見せてもらえるのを楽しみにしていたのだが、画面はずっと医師の方を向いていて、私の時は口で説明されたのみで見せてもらえなかった。
移植が終わってからはあっという間で、正直よく覚えていない。麻酔も使用していないので、続きの薬をもらってすぐに帰宅した。
普段の生活と変わらず過ごすよう言われたが、自分のお腹に初めて受精卵がいると思うと、とても普段通りには過ごせそうになかった。普段から激しい運動をしているわけではないが、この時は小さな振動も怖くて安静にしていた。
胚移植後、うまくいけば3〜5日程で着床する。判定日は11日後を指示された。




