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破壊者の幸せな一生。  作者: さんまぐ
セーバット・ムーンと対峙する破壊者。
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第48話 セーバットと対峙する破壊者。

看護師にはズエイから武器の手配を頼んでいた道具屋を説明して「私の名を出して保護をしてもらってください。あなたまで口封じされては元も子もない」と言う。


看護師が泣きながら頷いたところでセーバットの手先になっていた看護師が「アハハ!お薬の時間よ。薬切れは辛いわよね。バカね。王国人を殺せばセーバット様の部下になれたのに」と言いながら現れてクオー達を見て「あら?」と言った時には破壊者の顔になったクオーに両腕を砕かれて首を持たれていた。


「ギャァァ!?王国人!?」


痛みに苦しむ看護師を無視して「やあ…、君はよく見たらウチのアンピルを連れて行った女だね?アンピルはセーバットの屋敷だね?案内するといいよ」と話しかけるクオー。


クオーは女の罵詈雑言は無視して看護師を逃すと女の首を持ったまま歩き出し、落とした注射器を拾うと「…これは蟻地獄だね?欲望の島で見た錠剤より効くのかい?」と言って折った女の腕に突き立てる。


腕を砕かれた痛みの中でも怯える女はやめてくれと懇願する。だがクオーは女の懇願を聞くことなく5目盛りほど入っていた蟻地獄を1目盛りだけ注入すると「これで君も中毒者の仲間入りだね。大丈夫。すぐに死ぬんだ。なんの心配いらないよ」と声をかけて絶望の声を上げる女をセーバットの屋敷に向かいながら壁に打ちつけて進む。


子供が玩具を壊すようにクオーは女を振り回して遊ぶ。

壁にこれでもかと打ち付けられた女は「やだ…痛くない…」と言いながら泣いている。

この涙は自分の異常さに絶望している涙だった。


「へえ、これは?」

「痛くない。少しだから気持ち良くもない」


この言葉に嬉しそうに笑ったクオーは「へえ、良いことを知れたよ」と言ってその後も壁や木に女を打ち付けながら足を止めない。

どこかで千切れたのか女の手首は無くなっていた。

そして血が流れていたので今度は2目盛り程注射すると女の出血は止まった。クオーは女も見ずに「3か2で出血が止まるんだね」と言っていた。




クオーは迷う事なくセーバットの屋敷に着いた。

それは物々しい警備がされていて通行人も居なかったからだった。


傷だらけなのに絶望の泣き笑いをしている女の首を持ったクオーの登場に兵士達が怯える中、大きな屋敷のバルコニーにはセーバットとアンピルを押さえつける2人の看護師が居た。


もがくアンピルが「クオー!」と言ってクオーの名を呼び、破壊者の顔をしたクオーが「アンピル!無事か!今行く!」と声をかけると「私と挨拶はしないのかい?マーブルデーモン?いや、今君はカケラを持たないからホワイトデーモンかな?」と声を張って話しかけてくるセーバット。


「その様子ならナーリーメッセンジャーは役立ったようだね?いやいや、継続的な接種でキチンと長持ちするのも確かめられて良かった良かった」

笑顔のセーバットを見てアンピルがナーリーを気にするとセーバットが「彼には仕事を頼んだんだ。実験に付き合ってもらって…彼を呼んでもらった。まあもうこの世には居ないけどね」と笑う。


「お前!なんでナーリーを殺すんだよ!アイツ帝国人だろ!帝国を良いところだって!お前がセーバットならお前のおかげで流行り病が治ったって感謝してたんだぞ!」


必死に怒るアンピルに向かって「バカだよなぁ、私が治した流行り病で感謝?あれさぁ…手っ取り早く実験環境が欲しかったからクサジエンジって病を作ったんだ…。特効薬?自作だから簡単さ。これで帝国に入れた私は学びたかった薬学で蟻地獄と蜘蛛の糸を作れたんだ。今や何をやっても悪く言われない。一兵士を殺しても、人道支援の君達を殺してもね」と笑いながら話すセーバット。


今の話が本当ならナーリーは家族を失った流行り病すらセーバットの手で行われていて、自身まで殺されたことになる。怒りに染まるクオーは「アンピル!話す必要はない!君の魂が腐る!」と言うと持ったままの女に蟻地獄の残り2目盛りを一気に打ち込む。


そして傷だらけなのに恍惚の顔をする女をセーバットに向けて投げつける。

いくらクオーでもかなりの距離で女は弧を描いてセーバットの横を飛び壁に当たって絶命しかけていた。


クオーの力を見て「凄い凄い!人間って投げたら飛ぶんだね!」と喜んだセーバットは2人の看護師に命じてアンピルを連れて屋敷の中に入る。


去り際に「兵士諸君、奴を生捕にして私の元に持って来い」と指示を出すとクオーに「ホワイトデーモン、私は地下で待つよ。あまり待たせるならこの子とはもう会えないからね」と言って笑いながら消えて行った。

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