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落選カレンダー  作者: 烏川 ハル
2025年

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2025年9月30日 落選確定

   

 1日遅れですが、9月30日の落選カレンダーです。

 夕方ひとつ発表がありました。



2025年9月30日 落選確定

「小説家になろう」第13回ネット小説大賞

(232作品応募)




 元々「9月下旬」の予定でしたし、9月29日の正午にTwitterで「最終結果発表&大切なお知らせ 明日18:00~予定」と告知があったので、発表があることはあらかじめわかっていました。

 私にとって「ネット小説大賞」は「一次選考だけも通過できれば嬉しい」という(たぐ)いのコンテスト。しかし今年はその一次選考などの中間選考がなく、その意味では応募意義もなかったけれど、短編賞が新設されたので、そちらが狙いで応募していました。


 この「短編賞」に関しては、応募した時点での落選カレンダーでも少し触れていますが、さらに詳しく書いてみると……。

 まず応募要項に記されていたのは、


>※作品を短編のまま商業化することを想定している賞となります。(例:アンソロジーとしての商業化を想定する場合など)


 という書き方。

 あくまでも「例」「など」なのでこれは一例に過ぎませんが、この「アンソロジーとしての商業化を想定する場合」というのは、その作品単独での「書籍化」ではなく他の作品と一緒に「書籍収録」という形での商業化ですね。

 他の賞の賞金は10万円から100万円なのに対して、短編賞は1万円。まあ「他の作品と一緒に」といっても「受賞作品と一緒に、その受賞者の別作品も収録」の場合と「様々な受賞者の受賞作品を集めた短編集」の場合とでは話が大きく違ってきますが、もしも後者だとしたらその分たくさんの受賞作品が必要になるわけで、例えば10作品の受賞作品を集めてようやく一冊の本になる……みたいなケースを想定して、賞金が1/10以下に設定されているのではないか、と想像していました。

 この想像が正しければ、短編賞の受賞数は桁違いに多くなるはずですよね? ネット小説大賞は前回の時点でも「75作品が受賞」「過去最高の受賞作品数」と受賞数の多さをアピールポイントの一つにしていましたし、さらに手軽に受賞作品数を増やす意味もあっての「短編賞」かもしれない、と私は想像したわけです。

 いや「想像」というより「期待」というべきでしょうか。賞金が低い分、受賞数が桁違いに多いのが短編賞であれば、それだけ受賞のチャンスも増えてきますからね。

 また、この時点で「アンソロジーとしての商業化を想定」という言葉で私の頭に浮かんだのは、児童向けのアンソロジーでした。以前にどこかで「最近は紙の本の売れ行きが悪いけれど、そんな中でも児童向けならば売れている」という話を見た覚えがあり、これが私の頭の中で「小学校や中学校で朝の読書の時間がある」という話と繋がっていました。

 本好きでないけれど本を読まなければいけない子供にしてみれば、文字数の少ない作品の方がとっつきやすいだろうし、そうした子供たちも大勢いるからこそ児童向け短編集は需要があり、だから色々な出版社から「5分で読める〇〇」みたいなタイトルの児童向けシリーズが刊行されているのではないか、と。

 それで新たに、今までそれっぽいシリーズを出していなかった出版社が新規参入するのであれば「大きなコンテストの受賞作品ばかり収録!」という宣伝文句で箔付けするのは有効だろうし、今回の協賛企業の中にそんな出版社があるのかも……。

 さらに想像を広げるならば、先ほどの「賞金1万円」だって出版社側からみてもお得かもしれない。商業化の際の印税や原稿料が賞金に含まれるか賞金とは別にいただけるのか、その辺りはコンテスト次第でしょうが、これを今回「賞金に含む」にしてしまえば、例えば一冊の本にするために短編10作品が必要だとしても原稿料の(たぐ)いが1作品1万円ならば、おそらく一般的な相場よりも格安ですよね? それでもネット小説大賞みたいな大きなコンテストならばコンテスト受賞の名誉を選んで「格安で構わない」という応募者は大勢いるでしょうし。


 ……と勝手な想像ですが、このように短編賞には色々と期待して応募していたわけです。

 一応、応募要項には『賞の種類によっては該当作品が選出されない場合があります』の一文もあったので、もしかしたら短編賞が「該当なし」になるかもしれない、とも考えていました。それで受賞できないなら仕方ない、という気持ちです。むしろ逆に、想像通り短編賞がたくさん出たのにそれでも自分が受賞できなかったら凄く悔しいだろうな、とも思っていました。

 そして、いざ結果発表を見てみたら……。

 まずは冒頭付近に『72作品が受賞となりました』の言葉。この受賞数は前回の75作品とほぼ同じ、厳密にはむしろ少ないくらいであり、事前の「短編賞がたくさん出れば全体の受賞数も激しく増える」という想像に照らし合わせると、この時点で既に……。

 それでも一応、長編の方からザッと見ていくと、長文タイトルとか、あるいはそれほど極端に長くなくても、いかにも流行りっぽいタイトルとか、そんな感じの作品ばかり。ひとつくらいは違う感じの受賞作品もありましたし、受賞作品に付記された「出版社」がラノベだけでなく文芸系も出しているところなので作品のポイントもチェックしてみると、確か二桁ポイント。おそらく文芸系で、だから低ポイント作品でも受賞できたのでしょうね。

 肝心の「短編賞」に関しては、いくら探しても出てくるのは「コミック部門 短編賞」のみ。それが4作品だけでした。「コミック部門」ということはコミカライズ用でしょうし、ポイントも四桁や五桁ですから、いかにもそんな感じ。

 小説部門で短編賞が見当たらないということは、結局「アンソロジーとしての商業化を想定」という形での受賞はなかったわけですね。残念ですが、上述のように『短編賞が「該当なし」になるかもしれない。それで受賞できないなら仕方ない』とも事前に考えていたわけですから、それに従って諦めるしかないですね。


 期待していた賞が「該当なし」となってしまうのであれば、そんなコンテストは「応募するだけ無駄だった」と感じるほど失望したくもなりますが……。

 そもそもネット小説大賞というのは、コンテスト運営会社とは別に「協賛企業」として様々な出版社が関わり、それぞれの受賞作品にもコンテスト運営会社からでなく出版社からの講評が付く形式。おそらく賞金を出すのも受賞を決めるのも、コンテスト運営会社ではなく、それぞれの出版社なのでしょう。

 だから今回の私の「失望」も、ネット小説大賞の運営会社に対してではありません。せっかく運営側が用意した「短編賞(小説部門)」を有効活用しなかった出版社に対する失望です。具体的にどこなのか、それは私にはわかりませんが。

 なお「応募するだけ無駄だった」という気持ちがある以上、次回もしも同様の形式で――短編賞が用意されて――コンテストが行われるとしても、同じ失望に陥るだけだろうから、もう応募はやめておこう。いや、でも自分が応募しなかった回に短編賞の受賞が――アンソロジーとしての商業化みたいなのが――たくさんあったら、それはそれで悔しいだろうから、無駄だと思ってもまた応募だけはしておこうか……。

 結果発表を見た時点ではそんなことも考えましたが、Twitterによると「大切なお知らせ」というのは次回の日程。既に「2025年12月19日~2026年3月31日」という次回の応募期間が発表されていました。

 なるほど、また冬開催に戻るのですね。ならばカクヨムコンの時期とも重なりますし、ならば「無駄だと思ってもまた応募だけは」より「もう応募はやめておこう」の方に傾きそう。少なくとも、もう100作品とか200作品とかの応募はせず、出すとしても「同時期に、他にどこにも出していない作品を適当に」という感じになりそうです。

 ……今のところの予定としては。


 なお、今回の総評で少し気になったのが、


>・文芸作品については、例年よりも新規応募作品が少なかったのが残念でした。


 という記述。

 流行りもの全盛のweb小説やwebコンテストの中で、少なくともネット小説大賞はまだ文芸系に――ラノベ以外に――目を向けてくれている。これは嬉しいことなのでしょうね。

 これに関連するかもしれない記述として、


>・近年はコミカライズや映像化においてもホラー需要の高まりを感じますので、ホラーやミステリーものは今後ぜひ増えてほしいと感じました。


 というのもありましたから、文芸路線でも特に長編ホラーや長編ミステリーの新作を書けるのであれば、ネット小説大賞は今後も応募先の選択肢として良い候補になりそうです。



 単なる落選報告にしては、今回は本当に長くなりましたが、以上です。

 これで私が現在応募中のコンテストは、以下のようになりました。




2025年10月上旬予定

「Gakken」「5分後に意外な結末」大賞

(3作品応募)


2025年10月上旬予定

「エブリスタ」超・妄想コンテスト第250回「旅/冒険」

(5作品応募)


2025年10月中旬予定

「エブリスタ」超・妄想コンテスト第251回「解」

(2作品応募)


2025年11月上旬予定

「エブリスタ」超・妄想コンテスト第252回「思い出の味」

(1作品応募)


2025年11月下旬予定

「エブリスタ」超・妄想コンテスト第253回「雲」

(2作品応募)


2025年12月上旬予定

「エブリスタ」超・妄想コンテスト題254回「人形/ぬいぐるみ」

(1作品応募)


2026年1月中旬予定

「エブリスタ」新星ファンタジーコンテスト第27回「現代ファンタジー」

(3作品応募)


2026年2月予定

「カクヨム」カクヨム恋愛小説大賞【ナツガタリ'25】

(1作品応募)


2026年2月予定

「カクヨム」カクヨム短歌賞【ナツガタリ'25】

(26作品応募)




 応募作品数だけ増えたコンテストとしては、「エブリスタ」超・妄想コンテストの第252回「雲」。1作品を追加して、全部で2作品の応募となりました。

 応募コンテストそのものの追加は2つ。「エブリスタ」の超・妄想コンテスト第254回「人形/ぬいぐるみ」と新星ファンタジーコンテスト第27回「現代ファンタジー」に、それぞれ1作品と3作品応募しています。

 発表で1つ減った分を差し引いても1つ増えた格好になり、結果待ちは全部で9コンテストになりました。

   

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