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番外編 その29.斜面は驚愕の45度。しかし、このいちごシャルロット、優しい春の味わいでした。

 神戸屋さまの「いちごシャルロット」。名称にもあるシャルロットはこのパン(名称は洋菓子ですが)の外側に巻かれているこげ茶色の部分を指しています。このシャルロットはビスキュイ・ア・ラ・キュイエールと呼ばれる生地で作られています。


 ビスキュイ(biscuit)はフランス語での「ビスケット」。硬めの焼き菓子を指す言葉です。そしてキュイエール(cuillere)はスプーンを意味します。1cuillere a soupeはスープ用のスプーン1杯、つまりフランス語での「大さじ1」のことです。

 

 つまり、ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールは「スプーンの焼き菓子」となりますね。


 この焼き菓子は小麦粉、卵、バター、砂糖などの材料を混ぜ合わせた生地を絞り袋に入れ、スティック状に搾り出して成形します。ちょっと伝わりにくいので、図解しました。


挿絵(By みてみん)


 一本一本、生地の間隔を詰めて並べます。この搾り出し工程、かつてはスプーンを使って生地を棒状に流していたので「キュイエール」の名称が付いているとのことです。


 いちごシャルロットの外側を巻いている生地は、これは想像なのですが、長いビスキュイで作られていると思われます。この生地をオーブンで焼き上げます。


挿絵(By みてみん)


 焼きあがった生地をロールケーキの表面に巻き付けて、斜めに切るといちごシャルロットのあのシマシマの外観の出来上がりとなります。


挿絵(By みてみん)


 

 それではさっそく「いちごシャルロット」開封の儀です。

 大きく息を吐き出してから、袋をバリリ、我が鼻と香りのファーストコンタクト。


 卵、それも濃厚な卵黄を香りに強く感じます。スポンジケーキのしっとりとした甘い香り。その中にストロベリー的な酸味の効いた香りがすすっと割り込み、甘ったるさにシャープなアクセントを与えています。妙にくすぐったい甘さとでもいいましょうか。オジサンだてらにソワソワしたのは、「早春だから」という訳だけではないはずです。


挿絵(By みてみん) 


 いつもながらの身体測定に移ります。体重は118グラム。かつて計測したヤマザキさまの「メロンパン」は110グラムだったので重さは普通のパン並みですね。


 シャルロット生地は焦げ茶色で、生地はキメ細やか。その内側はロールケーキとなっていてピンクと黄色のしましまスポンジがうず巻いています。


 いちごシャルロット全体は円筒形を立てて、真ん中を斜めにカットした形状。むむむ、文章で表現しづらい……仮に斜めに見えている面を斜面、下側の断面を底面としましょう。


 底面は円というよりは角が過度に丸まった長方形で短辺6センチ、長辺は8.5センチです。底面を下にして置いた場合、高さの最高点となる斜面の頂点までは10センチありました。


挿絵(By みてみん) 


 斜面の全長は12.5センチで、角度は約45度でした。

 ちなみに北海道夕張・冷水山にあるマウントレースイ・スキー場のラクーンラインの最大斜度はなんと45度。おおっ、いちごシャルロット級! 長野五輪、感動のジャンプ団体日本「金」の舞台となった長野・白馬のラージヒル・ジャンプ台の最大斜度は37.5度なので、もしそのゲレンデに立ったなら崖の上に立っているような感覚だと思われます。ひえー


 シャルロット生地の厚みは5ミリ。ビスキュイ1本の幅は2センチで計13本ありました。ロールケーキのスポンジの厚みは約1.2センチ。ピンクと卵色が交互の生地でピンクの数が8、卵色が9ありました。巻き数は2回転に少し足らない、1と4分の3巻き位です。スポンジの間にはクリームが薄く塗られているようです。


 それではいただきます。

 シャルロット生地ごとロールケーキ部までバクリ。もぐもぐ。

  

 見た目は派手なのですが、そんなに濃い味ではありません。卵の風味が存分にきいたスポンジケーキが味の中心部を占めています。全体的にロールケーキ然とした甘~い焼き菓子であることには変わりないのですが、尖がっていない優しい味わいです。シャルロット生地のきめ細やかさとスポンジ部のぱっさりさの食感のコントラストも心地良いです。


 食べて初めて分かったのですが、シャルロット生地にもクリームが塗ってありました。味はこれも意外とあっさりしています。ピンクの部分と卵色の部分の味の違いは残念ながら分かりませんでした。ロールケーキ部のクリームはピンク色をしているので、ストロベリー味なのでしょうが……スポンジの味の方が強くて判然としませんでした。


 ふと思ったのですが、このいちごシャルロットとロールケーキ。一体何が違うのでしょうか……恐らく外側のシャルロット生地がなければ完全にロールケーキでしょう。シャルロット生地が味というよりは食感で、全体を上品に纏め上げていました。


 紅茶を2口飲んだ位で完食。

「国産とちおとめの優しい甘さ♪」

 キャッチフレーズにたがわぬ465キロカロリーの春を腹に収めました。


 神戸屋「いちごシャルロット」大阪市内のスーパーで購入。100円前後也(すみませんレシート紛失!)


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