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10.小麦は、その用途に応じて、四つに分れる。硬質、中間質、軟質、そしてデュラム小麦だ。


 小麦は、その用途に応じて、四つに分れる。第一は、タンパク質が多い硬質小麦、第二は、タンパク質が少なく適度に柔らかい軟質小麦、第三は、硬質と軟質の間となる中間質小麦、そして第四は、弾力性の多いグルテンを豊富に含むデュラム小麦である。


 塩野七生さんの「ローマ人の物語」。

 ローマ帝国の興隆と栄華、そして衰亡を記した一大物語。

 とはいえ、途中までしか読んでいませんが……

 

 その中の、カエサルの段で、次のような文章があります。


『ガリア戦記』は、前置きも導入部も何もなく、いきなり次の一句からはじまる。

「ガリアは、そのすべてをふくめて、三つに分れる。第一は、ベルガエ人の住む地方、第二は、アクィターニア人の住む地方、第三は、彼らの呼び方ならばケルト、われわれの呼び名ならば、ガリア人が住む地方である」

 これで、たいていの物書きは、歴史家でも研究者でも作家でも、マイッタという気持ちにさせられる。(塩野七生さんの「ローマ人の物語(第五章)から)


 冒頭は、カエサル著の「ガリア戦記」へのオマージュです。

 ようするに、カッコつけて何かしたかったのです……


 さて、書き出したように、小麦は4つに分類されます。

 硬質小麦、中間質小麦、軟質小麦、そしてデュラム小麦。 


 この分類は用途別、つまり、うどんやパン、パスタなど「その小麦を何に使うか」に着目した分類となります。

 

 このほかに小麦の分類としては次のようなものがあります。

 小麦の栽培する季節に着目して分類する「春小麦」や「冬小麦」。

 粒の色に着目する「赤小麦」や「白小麦」。

 人生もイロイロ、小麦もイロイロである。

 ああ、ワタシはナンシツジンセイ、か……?


 小麦の粒は硬い皮に覆われています。その硬い皮を、石臼などですりつぶして取り除くのです。硬い皮はフスマと呼ばれて、家畜の飼料の原料となるそうです。ちなみに、このフスマは米のヌカにあたるもので、大麦のフスマはムギヌカと呼ばれています。


 小麦の皮を取り除いた部分は胚乳はいにゅう胚芽はいがに分けられます。このうち、白い胚乳こそが小麦粉の原料となる部分です。


 軟質小麦の胚乳をすりつぶした粉が薄力粉。

 硬質小麦をすりつぶしたものが強力粉。

  

 強力粉や薄力粉の違いは、すりつぶし方などにある訳ではありません。ひとえに元になる小麦の質・成分によるものとなります。


 小麦の粒の堅さが増すにつれグルテンの含有量も多くなります。つまり、硬質小麦は軟質小麦よりもグルテンを多く含んでいる小麦ということになります。


 軟質小麦=薄力粉のグルテン含有量は7%前後 に対して、

 硬質小麦=強力粉のグルテン含有率は12%前後 です。

 

 すべてをまとめれば、次のようになります。


 「強力粉はグルテン含有量の多い硬質小麦をすりつぶしたものだ」


 ふう。


 それにしても「パン戦記」、いつか書きたいですね。

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