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106.最もよい焼き上がり状態だったパンは……加熱しすぎをアルミホイルが防いだの巻。

 焼成に関する実験です。①最初からアルミホイルを被せた、②10分後から被せた、③被せずそのまま焼いたパン、パン、パンの3兄妹。おおっと、「きょうだい」と打つとなぜか「兄弟」でなく「兄妹」と変換されました。むむっ? これが兄で、あれが妹なのか? お肌の色からすれば、彼女は……



挿絵(By みてみん)

ちなみに①は左下、②は右下、③は上です。



 それでは試食のインプレッションです。

 ①は皮に近い部分こそフワリとしていますが中心部はしっとり、悪く言えばずっしりしていました。肝心の味は、パン独特の香ばしさがほとんどない分、小麦の味わいが濃厚です。そして、中心部は揮発性のアルコール然としたにおいが鼻につきました。恐らくトーストすればいいのでしょうが、かなり気になる強さです。


 ②は全体的にフンワリしています。皮付近も中心部も口当たりよく、ふわり・もちり。軽やか華やかな香ばしさが鼻腔をくすぐり、さらに食を進めます。中心部に特段気になるにおいはありませんでした。


 ③は②とほとんど同じでした。ただ、強いていえば華やかさ・軽やかさに欠ける香りと食感でした。しっかり火が通って、ドウ(パンの身=本体)もふっくらしています。しかし、皮付近の味わいが②と比べると渋く、苦い感じでした。その差はかなり微妙なのです。しかし、決定的な違いでもありました。思い込みを廃したかったので、何度も②と③の順序を変えて口に含んだのですが、すべて前記のような印象を受けました。


 実験の結果をまとめましょう。左から、

 焼き上がりの状態▽カラー▽においかおり▽中心部の状態▽味わい の順です。


 ①膨らみ悪く小さい▽白茶色▽ほぼにおわず▽ずしり揮発臭▽小麦濃厚

 ②よく膨らんでいる▽茶濃色▽華やかな芳香▽ふわりと無臭▽香ばしさ

 ③よく膨らんでいる▽焦茶色▽重く渋め芳香▽ふわりと無臭▽やや苦味


 最初からホイルを被せていた①は、中心部までデンプンが糊化(α化)されていました。一方でアルコール臭が残ったことから80~90度までしか上昇しなかった可能性があります。通常のレシピの3分の1の相当だったので何とか火が通って食べられましたが、小麦粉400グラム丸ごとの大型パンだと恐らく中心部は「生パン」になるものと思われます。


 また、表面が白っぽかったのは生地の表面が150度以上に至らなかったからだと考えられます。アルミホイルが加熱を抑え、メイラード反応(褐変反応)が発生しにくかったのでしょう。パン独特の香ばしさがほぼ生まれなかったことが、生地本来の味わいを引き出して「濃厚さ」を感じさせたのだと推測されます。


 最もよい焼き上がり状態だったのは②でした。③はメイラード反応の発生の後、加熱しすぎてやや焦げが混じったのではないかと考えています。途中から被せたアルミホイルが熱を遮ったことで、加熱オーバーになることを防いだ形です。


 以上の結果を踏まえ次の実験です(またするのかよ!)。いよいよ強力粉400グラム丸パンの登場です。焼成10分後からアルミホイルを被せて焼いてみることにします。


 けれどもその前に、アルミホイルについて書かねばなりません。


 その厚さ、およそ10マイクロメートル。

 髪の毛の10分の1しかない、この金属のシートがなぜ熱を遮るのか。

 そもそもアルミって熱をよく伝えるはずだよね……(なぜか関東風)

 どないなってんねん、アルミはん!


 調べて驚きました。みなさまには常識だったのでしょうか……


土曜日曜祝日は投稿お休みいたします。

誠にすみませんがご了承くださいませ。


パン大好き

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