第九十話
ということで、あんちゃんにとってファイナルライブ会場となる、エルサレム神殿へ向かう事になったあんちゃん達。
「いや~先生。ついにエルサレム神殿に向かっちゃうんだね」
「ああ、ジェイコブ。このまま引き延ばしても、ワンピースみたいになっちまうからな」
「そんな事言って大丈夫?結構ファンとか多いんだからさ」
「はっはっはっは、批判ちゅーのは、作者が責任をもって受ければいいんだから」
「いいのかな~?」
「いいんだよ」
作者を全然気遣わない心優しいあんちゃんですが、さすがに相性が悪いサロメちゃんとはまだ意地の張り合いしてます。
「ちょっと、そこのスーパーボンクラ」
「ボ、ボンクラ!?な、なんだと!?」
「アフロヘアはやめたのね、少しマシになったと思いますわ」
「このガキんちょめ!尻叩きの刑だぁ!!」
「きゃー!大変態が襲ってきた~!マリヤ御姉様!助けてー!」
そう言うと、サロメちゃんはすぐにマリヤちゃんの後ろに隠れます。あんちゃんも太刀打ちできないので、仕方なく諦めます。
「くっそう!マリヤ。そのサバメっ子、うろちょろさせんなよ!」
「はいはい」
苦笑いのマリヤちゃんですが、後ろに隠れたサロメちゃんは、あっかんべーをしてます。その生意気な顔に、ますますむかついたあんちゃんは、スヌーピーのように白々しく口笛を吹きながら近付き、後ろからサロメちゃんをペシンと小突きました。
ペシン!
「ひっひっひっひ~!引っかかったな~!」
小突かれたサロメちゃんはびっくりしてます。さすがにマリヤちゃんもこれにはあんちゃんに苦言。
「ちょっと~、今のは大人げないんじゃない?」
「うるしゃい!こういうのに大人も子供も無いのじゃ!」
胸を張って威張るあんちゃんでしたが、しかし小突かれたサロメちゃんはショックのあまり、突然大泣きしちゃったのです。
「ウワァアアアアアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンンンンンン!!!!!」
「な、なんだ!?」
「ウワァアアアアアアアァァァアアアアーーーーーーーーーーーーーーーンンンンンン!!!!!」
「おい!マリヤ、何だって泣きはじめたんだ!?」
「ウワァアアアアアアアァァァアアアアーーーーーーーーーーーーーーーンンンンンン!!!!!」
「あんたが殴ったからでしょ!?」
出ましたサロメちゃん十八番、大泣き技!さすがにあんちゃんはうるさくて、シカトできません。両耳を抑えながら、なんとかしようと四苦八苦しています。
「ウワァアアアアアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンンンンンン!!!!!」
「わかった!わかったーーー!頼むから泣きやんでくれ!」
「ウワァアアアアアアアァァァアアアアーーーーーーーーーーーーーーーンンンンンン!!!!!」
「畜生!どうしたら泣きやむんだ!?」
「ウワァアアアアアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンンンンンン!!!!!」
「くそお!頼むからよ!泣かないでくれ!!!」
「ウワァアアアアアアアァァァアアアアーーーーーーーーーーーーーーーンンンンンン!!!!!」
「ちくしょう!だあああああ!うりゃ!」
逆ギレしたあんちゃんは、サロメちゃんにヘッドバットをかましたのです。
ゴン!
ピタッ!一瞬だけサロメちゃんの泣き声は止まりました。
「ふぅ~、やっと止まったか。やっぱりアニキ直伝のヘッドバットは。。。」
しかしサロメちゃんは、余りの痛さでさらに大声で泣き始めたのです!
「ウワァアアアアアアアァァァアアアアン!!ウワァアアアアアアアァァァアアアアン!!!!」
「ちょっと!あんた!なんで頭突きなんかしたわけ!!??」
「ウワァアアアアアアアァァァアアアアン!!ウワァアアアアアアアァァァアアアアン!!!!」
「だって、マリヤ。気絶すれば泣き止むかな~って思って。。。」
「ウワァアアアアアアアァァァアアアアン!!ウワァアアアアアアアァァァアアアアン!!!!」
「はぁ!?あんたバカでしょ!女の子を気絶させてどうすんよ!?」
「ウワァアアアアアアアァァァアアアアン!!ウワァアアアアアアアァァァアアアアン!!!!」
「ねぇ、マリヤ。ど、どうしよう!?」
「ウワァアアアアアアアァァァアアアアン!!ウワァアアアアアアアァァァアアアアン!!!!」
「もう!知らないわよ!!!」
「ウワァアアアアアアアァァァアアアアン!!ウワァアアアアアアアァァァアアアアン!!!!」
「仕方ない!斯くなる上は!」
あんちゃんは目を閉じ、両手で辺りを弄るように『気』を集めます。
「秘儀!コチョコチョの刑!!」
あんちゃんは自分の両手で、サロメちゃんの脇やお腹をくすぐり始めました。
「コ~チョコチョコチョコチョ~!コ~チョコチョコチョコチョ~!」
「ウフフフ!フフハハハハハハ!」
「さらにコ~チョコチョコチョコチョ~!コ~チョコチョコチョコチョ~!」
「アハハハハ!キャハハハハ!」
すっかり大泣きしていたサロメちゃんは、機嫌を取りなおして泣き止みました。笑いすぎてつらいサロメちゃんは、必死にコチョコチョ刑をやめるように訴えかけます。さすがのあんちゃんも、コチョコチョ刑で体力ダウンです。
「ゼーゼー、ハーハー。どうだ?サロメ!参ったか?ゼーゼー、ハーハー」
「参りましたわ。マリヤ御姉様にご迷惑をおかけできないので、しょうがないから、スーパーアンポンタンなあんたを許してあげますことよ」
「くっそう~。いちいち一言多いんだよ、この小娘は~」
「マリヤ御姉様~♪」
そう言うとサロメちゃんは、やっぱりマリヤの抱きついてしまいました。いい加減、あんちゃんも相手をしてらんないので、物語を先に進める事にします。あんちゃん達の参謀であるマタイ、シモンは、エルサレム神殿への入場演出を相談しておりました。
「シモン、近々過越祭が行われるだろう?先生をどうやって入場させる?」
「しかしな~マタイ。祭の間には腕自慢達が来るだろ?もっと目立たせないと」
【過越祭】
解説しよう!過越祭とは、その昔エジプトに暮らしていた彼らが、モーゼおっさんに率いられてエジプトから逃亡した日を祝う祭りである。平たく言えば、海がザパ~ンと真っ二つに割れた記念パーティでの事。
「先生には、ハーレーとかに乗ってもらうか?」
「いやーバルーンに乗ってもらった方が」
「それならゴンドラに乗ってもらうのもいいかも」
ゴン!ゴン!
あんちゃんはシモンとマタイに突っ込み入れました。頭を抑えて痛がる二人。
「バブル時代の披露宴かっちゅーの!なんだって愛の伝道師が、ゴンドラでエルサレム入場なんだよ?」
「すいやせん、先生」
「いやー、やっぱり先生には、派手に登場して欲しくて。。。」
「派手か、なるほどなるほど」
結局あんちゃんを交えた三人の妄想は、更なるド派手な演出になって行きました。
「おーーーーーい!元ヤン!そろそろエルサレムへ出入りの時間だぞ!」
「おー!任せておけ!」
そして波乱なあんちゃんの人生が、この後エルサレムで待ち受けているのでした!
続く
【緊急予告!!大工のあんちゃんエルサレム神殿編!!】
多くの人々、大工のあんちゃんを救い主と叫ぶ中、あんちゃんは両手を上げて応えます。ある男はあんちゃんに吹っかけます。
「俺達はローマ帝国に税金を払わないといけないし、神にも捧げ物をしないといけない。どうすりゃいいんだ!?」
「そんなの簡単だろ?ローマ皇帝のものはローマ皇帝に、神のものは神のものへ捧げればいいじゃんか」
ある者は、あんちゃんに疑問を投げかけます。
「人々はあんたを救い主という。でも、あんたの連れてる仲間はプータローやニートばっかりだ」
「ふふふ、医者に必要なのは患者であって、健康な人ではない。だから俺は、心に闇を抱えたこいつらが必要なんだ!」
ある者はあんちゃんを悪魔の使いと罵倒します。
「あんたね、悪魔の仕業っていうけど、悪魔見たことあんのかい?」
「いや!でも、見なくたって分かる!悪魔の使いだから、あんたは多くの人々に慕われてるんだ!」
「それはヤキモチだろーが!好かれる努力をしろよ!」
そしてユダはカヤパから銀貨を貰い受けます。
「いいザマスか?我々が元大工を逮捕する時に、誰が大工かを示すザマス!そうすれば、ユダ!お前を人気者のラッパーにしてやるザマス!」
「本当だな?!」
そして最後の晩餐会。
あんちゃんは弟子の前で、真剣な表情で語りかけます。
「俺はよ、お前らと一緒にいられて、本当に楽しかったよ。だからお前らがパンを食う時、そしてワインを飲むとき、俺のことを少しでいいから思い出してくれ」
そしてあんちゃんは真夜中、オリーブ畑でボロスと話しています。
「ボロス。俺はやっぱり、死なないといけない運命なのか?」
「多分そうだろう。もはや誰もこの流れを、止める事はできない」
「それじゃ、しょうがないな。いっちょ、十字架でも背負って死んでやるか!」
一体あんちゃんに何があったのか?!その時弟子達は?!ついに!ついにあんちゃんの最後の運命が明らかになる?!
再来週!こうご期待!!!




