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第八十九話

ぴーんち!フィリポもバルトロマイにアスモデウスの魔の手が!!


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!


「な、なんなの?!」

『"なんだぁああ!!?"』


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!

突如として、辺り一帯に地響きがやってきました!


「ゴラァアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!この悪魔どもめぇええええええ!」


セーレの下敷きになっていたあんちゃんが、怒り爆発、アフロヘアもさらにチリチリパワーアップで!青筋立てて復活したのでした!


「きゃあ!」

「へ?」


しかーーーし!復活したは良いものの、セーレの愛馬の炎で服が燃え尽きてしまい、真っ裸になっていたのです。


「きゃーーー!露出魔スーパー変態ですわーーー!!」

「馬鹿野郎!俺のどこが変態だ!!!??」


サロメちゃんは両手で顔を隠して逃げまくってますが、あんちゃん本人は全く気が付かず、ブラブラさせながらサロメちゃんを追いかけている始末。さすがにド変態な状況にピキン!っときたマグダラのマリヤちゃんは、近くのコーナ最上段へ上り、クルクルクル!!っと宙で側転を始めました。


「アニキ直伝プロレス48の殺人技の一つ!ミサイルドロップ・キーーーーーーーック!!!!!」


ばっちり真っ裸な大工のあんちゃんの顔面に蹴りを入れて、叩かれたゴキブリのように、地面へ沈めました。ピクピクと泡を吹いてぶっ倒れているあんちゃん。


「ったく!真っ裸で、幼い女の子を追いかけまわしてどーすんのよ!」


ゾロゾロと弟子達も、ピクピクと気絶しているあんちゃんの所に集まってきました。


「トマス。いつも思うんだが、マリヤの蹴りって、とんでもない破壊力だよな?」

「ああ、ペテロ。元ヤンは必ず泡吹いて半殺しにされてるんだから、半端ねーよ」

「な、なによ!あんた達ったら。私がいけないわけ?」

「そうじゃないけどさ、やりすぎって事もあるだろ」


確かにマリヤちゃんの蹴りは、いっつもあんちゃんを半殺しです。しかし救われたサロメちゃんは、目を輝かしてマグダラのマリヤを見つめています。


「ああ!なんと麗しい脚力!」

「え!?」

「そして、洗礼者ヨハネ様を思い起こすような美しいフォーム!」

「は、はい!?」

「マリヤお姉さま!!!!」


ダーーーーっと駆け込んだったと思ったら、サロメちゃんはすかさずマリヤに抱きつきました。抱きつかれたマリヤもびっくりです。


「ちょ、ちょっと!!」

「わたくしサロメは、マリヤ御姉様に一生ついていきます!」

「や、やめてよ!あたしそっちの趣味は無いんだから」

「いいえ。誰が何を言おうともこのサロメ、今日からマリヤ御姉様の愛弟子でございますわ!」


目閉じて自分の世界に入り込むサロメちゃんは、マリヤに抱きついて離れない様子です。周りの弟子達も、危険な花園の様子にニンマリして、放ってかれた召喚悪魔アスモデウスもニヤニヤしている様子。ようやく目覚めたあんちゃんは、何が何だかすっかり分かって無い様子で、顔面から血を噴いています。


「すげーブラザー!汗を血の色に変えるなんて!」

「ばきゃろーユダ!これは本物の血だ!おい!ペテロ!担架だ!」

「ミラクルだ!」

「タダイ!包帯持ってこい!包帯を!」

「うわーーーまだ出てるよ。担架はまだか~!?」


そして夜になって、みんなでサロメちゃんの話を聞く事になりました。サロメちゃんはマグダラのマリヤちゃんにべっとり寄り添い、マリヤはそんなサロメに溜息ばっかり。召喚されちゃったセーレもアスモデウスも、ちゃっかりボロスの隣に参加。さてあんちゃんはというと、アフロヘアに包帯をグルグル巻かれ、胡坐をかきながら苛立ってます。


「しっかし~(イライラ)。何だって~(イライラ)。このガキんちょは~」

「あら、私はガキんちょじゃないわ。ヘロデ国王の皇妃の娘で、洗礼者ヨハネ様を乙女の心でお慕い申すサロメよ!」

「ったく(イライラ)。自己紹介が長いんだよ!」

「仕方ないでしょ!フン!」


どうやらサロメちゃんとあんちゃんは、相性が悪いようです。仕方がないので、マグダラのマリヤちゃんは優しくサロメちゃんを諭して、事情を説明させました。ペラペラペラ~!


「っという訳なの。だから私は愛の伝道師を探してるってことですわ」

「なるほどな。エルサレムでアニキ・グッズフィーバーか。そりゃ大変だ」

「でしょ?」

「そりゃアニキの次期継承者である、この愛の伝道師の俺様が、なんとかしなければならないな!ガッハッハッハッハ」


腕を組んで立ちあがって、高笑いするあんちゃん。しかし、マリヤにしがみ付いてるサロメちゃんは、そんな様子に半信半疑でした。


「ちょーっと待って!私はまだ、あなたが本当に洗礼者ヨハネ様の選んだ、あの愛の伝道師だとは思っていないわ!」

「な、なんだと!?」


ざわざわ。

弟子達に動揺が広がります。しかしあんちゃんは、腕を組んだまま世間知らずなサロメちゃんを笑い者にします。


「これだから、王室育ちって困っちゃうだよな〜」

「な、何よ!」

「この俺の、どこをどう見たって愛の伝道師じゃんか」


ジー。。。

しかしサロメちゃんは信じません。


「アフロヘアの愛の伝道師なんか、聞いた事ないわ」

「こ、これはだな、その、スーパーゼウスとの戦いの時に。。。」

「あごひげだって、チリチリだし」

「これは!さっきの悪魔の炎にあってだな。。。」

「全裸で襲ってきて変態だしー」

「あれはしょうがないだろー。。。」

「マリヤ御姉様の殺人技一発で、泡吹いて気絶するし」

「だっていつもマリヤは不意打ちだしな〜」

「きっとマリヤ御姉様は、この如何わしいインチキ霊媒師に騙されてるのですわ」

「こんにゃろー!人がさっきから聞いていれば、言いたい事言いやがって!終いにはしばくぞ!」

「きゃあ!縛るだなんて!やっぱり大変態!」

「くぉおのクソガキ!!!」


サロメちゃんに何を言っても、今は無駄なようです。なのであんちゃんも仕方なしに、弟子に宥められるしかありません。そこでマグダラのマリヤは、あんちゃんにある提案をしました。


「ねーね?どうせこのまま平行線だったら、サロメちゃんもこのまま一緒に、連れていったらどうかしら?」

「な、何だって?!マリヤ、お前頭おかしいぞ!」

「何でよ?一緒にいたら、あんたが本当の愛の伝道師だって分かってもらえるじゃない?」

「だって、お前、このクソガキは、悪魔なんか召喚するしよ〜」

「いいじゃない、力強いわ♪」


そばに引っ付いてるサロメちゃんは、瞳を輝かせて喜んでいます。


「本当ですか?!マリヤ御姉様?!」

「うん。その代わり、サロメには、お食事、洗濯、色々手伝ってもらうよ、いい?」

「もちろんでーーす!マリヤ御姉様の頼みなら、地獄の釜だって沸かしておきますわ!」

「あははは、そんな過激な手伝いは要らないかな。。。」


そんな様子に弟子達も、渋々マリヤの意見に賛同し始めますが、たった一人だけ、へそ曲げてる大人気ないやつがいます。もちろんあんちゃんです。


「冗談じゃない!何だって、こんな寝小便くさい娘と一緒に!」


すると、マリヤはあんちゃんの側に近付いて耳打ちしました。


「あんただって、小ちゃい頃はおねしょばっかりしてたじゃない?」

「ゲッ!マリヤ、今はそのことを出さなくたって。。。」

「あのサロメちゃんにそのこと知られたら、ますます疑われるわよ」

「そ、それだけは!頼む!言わないでくれ」

「だったらOKね?」

「仕方ねぇ。。。」


結局サロメちゃんは、あんちゃんの弟子の弟子ということで、一緒に同行する事になったのでした。さてさて、どうなる事やら。。。


続く




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