第六十話
ユダヤ王国の皇妃ヘロディアと娘サロメは、エルサレム神殿を陣取るピラトゥスの機嫌を直す為に、宴会を開くことになりました。惜しみないヘロディアの大人の色気は、ピラトゥスやカヤパから十分な油断を勝ち得ていました。
「ゲヘゲヘゲヘ~。年の割には綺麗な肌をしておるよの~、ヘロディア」
「ありがたき幸せでございますわ~♪ピラトゥス様~♪」
そう言うとヘロディアは、もたれかかる様にピラトゥスの側から抱きつき、熟女の必殺おっぱいぼよよ~ん攻撃で攻めまくります。
「まったく~、けしからんヘロディアの巨乳ザマス~」
「いや~ん♪カヤパ様ったら、照れちゃって~♪」
さらにカヤパにも、ヘロディアはダブルおっぱいぼよよ~ん攻撃です。さて舞台袖では、ベリーダンサーの格好をしたサロメちゃんが、神妙な面持ちで自分の出番を待ち構えております。今回のサロメちゃんの衣装は、くっきりと胸元が開いたドレスに、スリットが入った煌びやかなロングスカート、七色のベールを纏い、右手には半月刀のシャムシールを手にしております。
「お母様、必ずや!このサロメがピラトゥスを!」
数時間前。
母ヘロディアは娘サロメに、ピラトゥス暗殺計画の再確認をしていました。
"いいわね、サロメ。宴会の中央広場に半月刀を置いておくから、貴方がダンスをしながらピラトゥスをそこまで誘って、油断したその隙を狙って、奴の喉元を掻っ切るのよ!"
"スーパーダークに分かってますわ、お母様!置いてある"
"これも、私達を守るため、強いては国を守るためでもあるのよ!オホホホホホホホホ~♪"
"ヤクザ・ローマ帝国、逝ってヨシ!ですわ!オホホホホホホホホ~♪"
すっかりおっぱいぼよよ~ん攻撃に酔ったカヤパとピラトゥスは、もはやエロ親父状態です。
「ゲヘゲヘゲヘ~♪ヘロディア、どうだ?今夜はワシの女にならないか?」
「まぁ~!ピラトゥス様ったら、男らしくストレートな誘い方です事♪」
「ちょっとまってザマス!私もヘロディアが欲しいザマス!」
「あら~カヤパ様まで、今夜はお酒に酔いすぎですこと♪」
すると突然宴会場に、打楽器が陽気に鳴り響きました。そしてシタールが砂漠の三日月を思い起こさせるようなメロディを奏でると、ついにベリーダンサーのサロメちゃんが登場です。
ドンドコドンドコドンドコポコポコポコ♪
ティ~ラララ~♪ラ~ラ~ラ~ララ♪ラ~ラ~ララ~♪
「ゲヘゲヘゲヘ~!」
「なんと、これまたけしからん格好ザマス!」
両手を大きく掲げて登場したサロメちゃん。その妖美な踊りは、観る者全てを虜にする不思議な魅力に満ち溢れていました。キュートで可愛い笑顔と、まるでそれに反比例するかのような成熟した肉体が、プリン♪プリン♪と音を立てるように、ピラトゥスとカヤパの心を釘づけにしていきます。
「ロリ顔にあの肉体は堪らんな〜。ゲヘゲヘゲヘ~♪」
「モーレツザマス!」
水中を泳ぐ人魚のように、七色のベールをユラユラと踊らせながら辺りを彩ります。サロメちゃんの指先一つから足の上げ方まで、一つ一つがしなやかであり、艶やかで曲線を描く悩ましげな腰の動きは、もはや下衆の二人の股間も掴み倒しております。
「ゲヘゲヘゲヘ~!ワシは今夜のメシはサロメにするぞ!」
「そ、そんな!ずるいザマス!」
「カヤパ!貴様!ユダヤの司祭の分際で、我らローマ帝国に楯突くつもりか!?」
「キーーーーッ!分かりましたでザマス!」
そんな二人のやり取りを、流し眼をしながら微笑むサロメちゃん。iPadのFACEBOOKでしか会話ができない普段の彼女とは、全く別人のようでした。彼女はさらに挑発するかのように、七色のベールをピラトゥスの鼻先で揺らがせながら、悩ましげな上目遣いで挑発します。
「フンガーーーーー!サロメ!近こう寄れ!ゲヘゲヘゲヘ~!」
近くに寄っていくサロメでしたが、するっとピラトゥスの手を擦りぬけて、再び中央広場に戻ってしまいます。
「ゲヘゲヘゲヘ~!このワシもじらされるの嫌いじゃないからな、どれどれどれ」
そう言うとピラトゥスは、腰を上げてサロメちゃんの後を追いかけます。更にウィンクで誘い込むサロメちゃんにとって、神秘的な舞踊に魅せられたガマガエルなど、手玉に取ったようなもの。気が付かれないように、ゆっくりと半月刀に手を伸ばしました。
「うっふ〜ん♪」
「ゲヘゲヘゲヘ〜♪」
リズムと音楽に合わせながら指先を揺らし、スルッとピラトゥスの目の前で回転をしたサロメちゃん。
「ユダヤの恨み、思い知るがいい!」
「な、何?!」
シャキーーーン!
「!?」
「な、なんザマス!?」
次の瞬間、半月刀がピラトゥスの喉元を通り抜け、見事に斬り裂いたのです!ガマガエルは断末魔を上げ出しました。
「うげえええええ!!」
「あわわわ!大変ザマス!ピラトゥス様が!!サロメに斬られたザマス!!」
カヤパはピラトゥスの暗殺計画に、ようやく気が付きました。転がって苦しんでいるピラトゥスを確認したヘロディアとサロメは、両手を上げて大喜びです。
「やったわ!お母様!!」
「サロメ!ナイスよ!」
ぴくりとも動かなくなったピラトゥス。ヘロディアはエロ親父カヤパの股間を蹴り、サロメは野垂れ死んだガマガエルにツバを吐きかけました。
「オホホホホホホホホ~♪エロ親父共め!思い知ったか!」
「これでジ・エンドですわね?お母様!オホホホホホホホホ~♪」
勝ち誇る二人の親子の前で、あわわわと恐れ慄くカヤパ。二人は更に大きな胸を張って高笑い。しかし二人の耳元に、あの下衆な笑い声が鳴り響きます。
「ゲヘゲヘゲヘ~♪」
「?!」
なんと、ガマガエルは生きていたのでした!しかも怒り心頭に発するあまり、顔中の血管が浮かび上がっており、右手にはサロメの半月刀を手にしていました!
「どうやら随分と、甘く見られてたようだな?」
「な、なんで?!」
「お母様!私は確かにガマガエルの喉元を斬りつけましたわ!」
「生憎、ワシの喉元は贅肉ばかりで、切れやしないのさ!」
ピラトゥスの大きな影が、二人を覆いかぶさり、振りかざした半月刀が、一直線にヘロディアとサロメへ降ろされたのです!
「死ねやーーーー!!ヘロディア!サロメ!!!」
続く




