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雨上がりに僕らは駆けていく

作者:平木明日香
最新エピソード掲載日:2026/02/15



「隕石衝突の日(ジャイアント・インパクト)」

そう呼ばれた日から、世界は雲に覆われた。


明日は来る


誰もが、そう思っていた。

ごくありふれた日常の真後ろで、穏やかな陽に照らされた世界の輪郭を見るように。

風は時の流れに身を任せていた。
時は風の音の中に流れていた。
空は青く、どこまでも広かった。

それはまるで、雨の降る予感さえ、消し去るようで


世界が滅ぶのは、運命だった。
それは、偶然の産物に等しいものだったが、逃れられない「時間」でもあった。

未来。

——数えきれないほどの膨大な「明日」が、世界にはあった。
けれども、その「時間」は来なかった。

秒速12kmという隕石の落下が、成層圏を越え、地上へと降ってきた。
明日へと流れる「空」を、越えて。


あの日から、決して止むことがない雨が降った。
隕石衝突で大気中に巻き上げられた塵や煤が、巨大な雲になったからだ。
その雲は空を覆い、世界を暗闇に包んだ。
明けることのない夜を、もたらしたのだ。


もう、空を飛ぶ鳥はいない。
翼を広げられる場所はない。

「未来」は、手の届かないところまで消え去った。
ずっと遠く、光さえも追いつけない、距離の果てに。


…けれども「今日」は、まだ残されていた。

それは「明日」に届き得るものではなかったが、“そうなれるかもしれない可能性“を秘めていた。

1995年、——1月。

世界の運命が揺らいだ、あの場所で。
巻頭句
プロローグ
セカンド・キッド
2026/02/08 19:35
プロローグ
2026/02/08 19:56
第1章 未来から来た少年
第1話
2026/02/08 21:02
第2話
2026/02/09 23:46
第3話
2026/02/13 09:49
第4話
2026/02/15 19:00
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