6thEpisode 君の為に生きる
そして少しばかりのバカンスを過ごしたプレイヤーたちがまた会場に戻ってきた。ゆうとは周りをキョロキョロした「あ、いたよ。おっちゃん、牧君だ!」「お、ほんとだ、よかったのぉ生きてた。でも相変わらず死にそうな顔してるな」全員が部屋に入ってった。牧も14の部屋に入っていった「ついてくぞ」ゆうととおじさんも14の部屋に入る。そこは保育園のような景色だった。その部屋にいるのは全部で12人。モニターが光った「はい、こんにちはー。14の部屋のゲームマスターを務めさせてもらう、りんちゃんといいまーす。これは部屋ごとに違うゲームをやらせられるんだけどね。みんなラッキーだね。君たちは一番楽なゲームだよ‼そこに扉があるでしょ!そこから外に出ればゲームクリア!じゃあねー」そういい全員が沈黙の中、1人の男が言った「じゃあ、俺行くよ?」そういい扉を開けようとした「あれ?」扉は開かない「危ない!」ゆうとが叫んで男を蹴り飛ばした。その瞬間、さっき男がいた場所に、直接あたったら死ぬような鉄球が降ってきた。ゆうとがたしかめるために、もう一度扉を開けようとして、すぐその場を離れた。さっきと同じような鉄球が同じ場所に落ちた「やっぱり。みなさん、聞いてください。やはりただのゲームではないようです。おそらく扉を無理に開けようとしたら、今みたいに鉄球が降ってきて落ちます。推測ですけど、どこが別のところに出口があるか、扉を開ける特殊な方法があるかもしれません」目つきの悪い女がドアを見て気づく「なに、この穴?」ゆうとが見てニヤける「そうか、分かったぞ。多分この中になにかしらの『鍵』があるんだ。それを見つけて扉を開けて脱出するんだ!」モニターにりんちゃんがうつる「はい、どーもー、りんちゃんでーす。みなさんようやくこのゲームのおおまかなルールを理解したようですね。そうです!鍵を見つけるんですよ。た・だ・し・鍵は一つにつき一人しか出ることができない。そして鍵はこの部屋に3つあります!そしてこの部屋から12時間以内に脱出できなかったら、天井にある穴から大量の一酸化炭素が流れ込むようになってるんで。頑張って全員生き残ろう!」モニターが消えた「てことは3人しか生き残れないってこと?」当然部屋はパニックになった。「一旦落ち着きましょう。あの男もゲーム開始前に言ってたじゃないですか『協力』だって。なので、一回鍵を見つけたらここに集合しましょう」みんなは渋々了解した。「そんな面倒くさいことしなくても扉をぶち破ればいいじゃねえか」そういい体格のいい男たちが集まって扉にタックルしたが駄目だった。壁の方もビクともしなかった。鍵を探し続けて、もう6時間が経つ「きゃあああああ」悲鳴と同時に爆発音が聞こえた。慌ててゆうとが向かうと一人の女性が無残な姿でいた。よく観察してみるとバツ印のようなものがあり、床に穴が開いている。ゆうとは不思議がって離れた場所からバツ印にボールを投げてみる。そしたら爆発した。それに、一つ謎の爆弾がある。あれだけ地面に埋まっていない。ゆうとは慌てて全員にこのことを伝える「この床にあるバツ印に少しでも衝撃を与えると、床に埋まっている爆弾が爆発する仕組みになっています。なので極力近づかないようにしてください」とゆうとは発言した瞬間自分でなにか気づく(あれ、でもなんでこんなわかりやすい目印がついてるんだろう、なかった方がプレイヤーは緊張感をもってゲームをするからいっぱい人を殺せるような。ん?殺す、そういえばあいつの目標って『僕も鬼じゃないし殺人を好むサイコパスでもない。心理学者だ。今回はネズミでも犬でもなく人間の心理も見たくてね。』だったっけ?なら尚更爆弾にビクビクするプレイヤーの様子を見たいはずだ。じゃあなんで、あんな印を?しかもすごく規則的、バツ印を踏むのではなく、衝撃を与えることで爆発するってのも奇妙だ。なんなんだこの違和感。考えろ、考えろ。あ、そうか、そういうことか)ゆうとはありったけのボールを集めて遠く離れた場所からバツ印にむけてボールを投げる。そして16個目ぐらいにして、ようやくそれはでてきた。「やっぱりそうだ。」ゆうとは全員を集めた「これ見てください」片手には鍵を持っていた「な、どうしたんだよそれ!」体格のいい男が聞いた「わかりました。このゲームのクリア方法が!まずおかしいと思いませんか、鍵を見つけるだけって。しかも6時間近く、こんな大人数で探しても出てこないなんて。となると考えられるのは、壁や床のなかです。さっきみんなで扉をタックルしましたよね。でも扉は開かなかった。それはちゃんとした理由がありますよねぇ?」「簡単に脱出させないため」牧が答える「そうです。でも、なんで壁まで硬くする必要があったか?それについては理由がほぼないんです。しかもこの規則的に並んでるバツ印、あれは床を全面穴をあけることによってなにかがでてくるのではないか?そうです、鍵です。それで先ほど16個の爆弾を起動させた結果、この一つの鍵がでてきた。おそらく全部の爆弾を起動させたら全部の鍵がでてくると思います。さっき言った通り衝撃を与えるだけで起動します。最初は不用意に起動させてしまう恐れがあってマイナスのイメージでしたが、逆に言えば離れたところからボールかなにかをバツ印にあてれば勝手に起動してくれます。とりあえずこの鍵は…君にあげるよ」そういい、ゆうとは、恐らく両親とはぐれてしまったであろう子供に渡した「おにいちゃん、ありがとう!」そういい鍵を回すとたしかに扉は開き、その子は手を振りながらでていった。クリア条件はこれで正しいようだ。その時モニターが光る「はいーどーもーりんちゃんでーす。一人目のクリア者がでたんですけど…小林ゆうと、あんたバカだねぇー、さっき言ったように三人までしかクリアできないんだよぉ。なのになんであのガキを助けた挙句、クリア方法を全員に共有したんだ?頭いいんだと思ってたのにあんたバカなんだねぇ」ゆうとは、全くぶれずに聞く「そういえばこのゲーム、クリアできたらいくらなんだ?」「ああーそういえば言ってなかったよねえ、3000万だよ。まったく、ゆうと君ったらなにか勘違いしてない?この部屋から出れなかったら死ぬんだよ。金額マイナスとかいうレベルじゃないいんだよ。もしかしてそんなんも知らずにあの子に鍵を譲ったの?え(笑)馬鹿だねー」散々煽られるがゆうとはまったく動じなかった。モニターが消えた。誰もなにも言わずにボールを探し始めた。その時にさっきまで滅多に発言しなかった牧が強い口調で言う「ほーら、こんな状況でも誰も場を馴染ませようともしないし、元気づけようともしないじゃねーか。お前ら境界知能の女の子よりIQ低いんじゃないの?」牧君がそう全員のことを煽り喧嘩になった「あん、なんだとガキおらてめえ。お前もさっきまでは協調性もないカスだったくせによお、なめやがって」「黙れよ、それによお、お前らどうせ鍵を手に入れても一人で脱出するつもりだろ?」それは全員の心に響き渡った。そこからは牧と体格のいい男たちで殴り合いになった。そこでゆうとは止めに入った「あんたは気づかないんですか?この子の心を。見えないんですか。この子が泣いてる姿を。これは『死ぬかも』とか殴られて痛いとかの涙じゃない。自分の地球上で一番大事な人が無差別な障害によって、お前らなんかの何も知らずに生きてる社会不適合者より、はやく死んでしまったっていう悲しみの涙なんです。あんたたちは自分の命より可愛いものはないんじゃないんですか?でもこの子は違う。死んでも守ろうとした。それでも守れなかった。それがどれほど辛いのか、あなた達にわかりますか?一言だけ言わせてもらいます。ちっとは人の気持ち考えろ。」そう言うと喧嘩は終わった。今聞こえるのは爆発音と牧の泣き声だけだった。ゆうとが泣いて横になっている牧君の隣に座った「あれ以降初めてだ、僕の気持ちを分かってくれた人は、さなちゃん以外に、誰かのために生きようと思ったのも初めてだ。」牧が言う。ゆうとは牧の体を擦っていう「もう、『死にたい』なんて言うなよ」
同時刻…14の部屋にて…
「やった、鍵ゲットだ。ようやくここから出られるぞ…」
キリいいところまで行きたくて長くなっちゃいました。すんません。。。




