第4章 ギルド本部総責任者セルジオとの誓い
いよいよギルド本部の総責任者、グランド・マスターとの対面!
ただのお役所対応じゃない、熱い男の登場です。
専任S級冒険者ミサオ、これからの活動方針を告げます!
頷くミサオに、男が豪快に声をかける。
「改めて自己紹介といこうか。俺は、各地ギルドを統括するギルド本部、ここトリニダスの総責任者。
グランド・マスターをしているセルジオ・トリニダスだ!今日から、よろしくな!」
(グラマスきた!……って、トリニダスってファミリーネーム?)
首をひねるミサオに、セルジオは苦笑しながら続ける。
「一応な、王族の末席って奴らしい。
でも妾腹でな、上にはわんさか兄弟が詰まってる。
オフクロも早くに亡くなっちまって、あとはオフクロの実家がそれなりの商家だったんで、そっちで育った。
本来なら貴族籍だとか、そういう話もあったが……全部お断りだ。
好き勝手やった結果、今ここだ。」
実力で今の地位まで登りつめた男なのだと、ミサオは理解した。
そんなセルジオが、真っすぐな目で問いかける。
「単刀直入に聞く。どっから攻める?」
(話が早いな……嫌いじゃない!)
ミサオもまっすぐセルジオの目を見返し、迷いなく答えた。
「首都トリニダス南東、ヘリオス山です!」
ふたりの視線がぶつかり、静かな闘志がそこに生まれた。
グランド・マスター、セルジオ・トリニダス登場!
筋を通す漢同士、意気投合の気配?
次回、いよいよ新たな冒険の地、ヘリオス山へ向かいます!