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カミサマとの邂逅

気がつくとそこはなにもない真っ白な空間だった。


なんでこんなところにいるのか覚えていない。


電球やライトのようなものはないように見えるが何故か部屋は光で満ち溢れている。


「新しい魂が来たようじゃな」


背後からの声に振り返るとそこには巫女服に身を包んだ少女が立っていた。


「ここがどこなのか君知らないか?

なんだかふわふわして不思議な部屋だけど」


「儂に向かってその喋り方は何じゃ!!!

おぬし誰に向かって話しておると思っておる!!!」


「!!!」


こんな少女が神様だなんて信じられない。


「今、信じられないと思ったじゃろう?」


「心を、、読んだのか?」


「そのくらい朝飯前じゃ」


どうやら神様だというのは本当らしい。


「わかればいいのじゃ、ほれ敬うんじゃ」


神様は小さな胸を張って威張っている。


「それでここはどこなんですか?」


「ここは世界の狭間じゃ、どうやって来たのか覚えておらぬのか?」


「どうやってって言われたって、、、うっ!!」


そうだ、全部思い出した。

鴻池の不気味な笑みが脳裏をよぎる。


「ひっどい死に方じゃのう、ここまで酷いのは久しぶりじゃ」


「それじゃあ、僕はこれからどうなるんですか?」


「おぬしは流石に可愛そうじゃから異世界で人生やり直させてやるのじゃ」


異世界か、、、いいかもな、、、


「ぜひ、異世界へ行かせてください!!!」


「そうと決まれば、これを引くのじゃ!!!」


急に僕の目の前にガチャが現れた


「これを回すと向こうで使えるスキルが手に入るんじゃ、回せる回数は前世での幸福度で決まるのじゃ!

さあ、このレバーを下げて回せる回数を確認するんじゃ!」


ガチャン!!


そこに表示されたのは「1」という数字。


単発ガチャなのか?


「これって一回ガチャを回せるってことですよね?って、お〜い聞こえてますか」


僕が話しかけてもその少女は固まったままだった。


僕が少女に近づくと気を取りもどしたのか、その小さな口を開く。


「本当に1と書いてあったのか?」

「嘘はついておらぬのか?」


「はい?そうですけど、、、なにか変なんですか?」


「ありえん、ありえんのじゃ!!」

「普通ならどんなに不幸な人間でも100連はくだらんのに、、、こんなに少ないのは初めてじゃ!!」


「!?!?!?」

「じゃ、じゃあ僕はこれからどうすればいいんですか、、、」


一回じゃ向こうでもいじめられるに決まっている、、、


「ま、まぁ、安心せい、最低保証で10回追加で回させてやるぞ」


「でも、、、それで便利なスキルが出るとも限らないじゃないですか」


「とりあえず、黙って回すのじゃ!!」


まず、10連ガチャを回してみる。


1.F.草むしり効率5%up

2.F.雑巾がけで膝痛くないスキル

3.F.口をつけずに水筒から飲めるスキル

4.F.鍵穴が錆びないようになるスキル

5.C.筋肉痛にならないスキル

6.G.木の棒の攻撃力1%up

7.D.研磨スキルLv1

8.F.寝起きの顔がむくまないスキル

9.F.雨の日に体が濡れる面積が10%減るスキル

10.G.獲得経験値50%ダウン


「神様、これってどうなんですか?」

「日常生活に使えそうなのもありますね」


「な、何じゃこれはぁ!!」

「酷い、酷すぎるんじゃ!」

「もしかするとこのガチャ壊れてしまったのかもしれんの、じゃが、引きなおしはできないルールじゃからから最後の一回を回すのじゃ!!!」


最後の一回、震える手で心から願いながら回した。


途端に部屋中が虹色の光に包まれた。


「こ、これはぁ!!」


1.SSS.女魂筋強の契


「神様!これはどんな効果があるんですか?」


「ガチャのアプデ以来初のSSSランクスキルじゃ!!」

「このスキルは半径5m以内にいる異性の数で能力値、特に筋力が爆発的に強化されるのじゃ!」


「おぉ!!」

「やっとまともなのがでましたね!」


「スキルは向こうでも獲得できるチャンスはあるから、日々の努力を怠らないようにするんじゃよ!」

「これで転生前の作業は終了じゃ、スキルの使い方はあっちに行けば何となく分かるからの、心配せんでも大丈夫じゃ」


体が光に包まれ始めた。


「ありがとうございました!!」


「向こうでがんばるのじゃよ」


「いってらっしゃ~い」


そうして俺は、異世界に転生したのであった。

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