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4★好きなところ




いきなり何を言ってんだこの人。


付き合う……って?


それは両想い通しの男と女がやることではないのでしょうか。


あ、こいつホモだっけ。



「ごめんね、いきなり言っちゃって驚いた?」


全身固まって口をあんぐり開けている俺を見て、吉野は心配そうに声をかけた。


「え……大丈夫…だけど。つ、付き合う?俺と?」


「うん」



にこー。

出た、吉野お得意のスマイル。

なんか、頭の整理が追いつかない…。



つーか俺と付き合いたいって何故?



「なんで…?吉野。なんで俺なの?」



「えっ、何でって…」




好きになったからに決まってんじゃん。



サラッとこう言った吉野が、一瞬かっこよく見えてしまった。

「は…え…?俺のことが好き…なの?」


「うん、好き。」


「ど…こが?」



手が震える…。

心臓がどきどきしてやばい。苦しい。


それに比べて吉野は涼しげな顔をしている。



「村上の好きなとこ?まず第一に顔」


がくっ。


「おっおい、顔かよ」



顔って…お前はチャラい女子か!


とつっこみたかったが、吉野が言葉を続けたので止めた。


「それは初めに思ったことだからね?普通にかっこいいなーと。最初はそれだけだったけど、何度か帰っているうちに、どんどん気になっちゃったもん。話すとすっごい面白いし気も合うし、手とか大きいし、繋いだらあったかそうだなーとか、色々考えてた。」






「そっか…」


今、俺の顔は照れ臭さで真っ赤になっていると思う。


こんなに面と向かって好きと言われたのは初めてかもしれない。


告白されたことはあるけど、手紙とかメールばっかりだったし。


正直、最初は動揺したけど、そういうのって凄く嬉しい。


「そんなに俺のこと好きなんだ…俺なんかと付き合ってもいいことないと思うけど?」


わ…なにこのセリフ。

自分で言って失敗したと思った。


でも、吉野はニコっと笑って、俺に抱きついた。



うわわー…

抱きつかれてるし。


ぎゅーと締め付けられてるのが分かる。腕に相当力をこめてるようだ



「え…ちょ、よし…人に見られる…」



心臓がバクバクする。つーか何、俺も腕まわした方がいいのかこれ。


震える腕を、必死で吉野の背中にまわした。



あ…なんかいいなこれ。

人肌が…あったけー。



俺、男と普通に抱き合ったりできてるよ。


やばいなー。

そう思いつつも、けっして嫌ではないのだ。


むしろ心地いい。



「付き合って…くれる?」


抱き合ったままの状態で、吉野が口を開いた。


俺は何も言えなかった。



「ねぇ…ほんとに好きなんだ。本気だよ?俺もっとお前のことよく知りたい…もっと触りたい」



そう言って吉野の手が俺の顔の方にのびてきた。


指が、俺の唇をなぞる。


「キスとかもいっぱいしたいし…ごめんね俺キモくて。ホモだし。いきなり言われても困るよね」


キスって…。

俺はさらに顔を真っ赤に染めた。

恥ずかしいし顔が熱い…熱があるみたいだ。

「俺も…お前のこと好きだよ。でも、それは友達としてかも知れないし、まだはっきり分からないんだ…」


吉野は小さく溜息をつく。


「そうだよな、ごめん」


「いや、そんな謝らなくても…!


「ある程度、自分の気持ちをまとめてから返事くれな!」


ふわりと吉野の体が俺から離れていった



「うん、明日までに出すから…絶対に」



おっけー!


そう言って吉野は足早に家路を急いだ。







嘘だろ。

男に告られたなんて初めてだ。

今だに心臓がドクドクいっている。



俺は、少しふらついた足どりで自宅へ帰った。







くっつけ村上と吉野!早く付き合っちゃえばいいのですよ◎笑

そしていちゃこらしているシーンをかきたいです★

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