第八章 本能寺の変①
登場人物紹介
霞北忠繁 ・・・元会社員。信長の軍師。右近衛少将。
風花 ・・・光秀が保護していた少女。忠繁の妻となる。
繁法師 ・・・忠繁と風花の子。
織田家
織田信長 ・・・右大臣。尾張の小大名から天下の覇者へ。
明智光秀 ・・・織田家の重臣。十兵衛、日向守。
羽柴秀吉 ・・・織田家の重臣。藤吉郎、筑前守。
柴田勝家 ・・・織田家の家老。権六、修理亮。
丹羽長秀 ・・・織田家の家老。五郎左、惟住。
佐久間信盛・・・織田家の元家老。
前田利家 ・・・織田家臣。又左衛門。
滝川一益 ・・・織田家の重臣。伊予守。
帰蝶 ・・・信長の妻。
織田信忠 ・・・信長の子。右近衛中将。
北畠信雄 ・・・信長の子。
神戸信孝 ・・・信長の子。
細川藤孝 ・・・織田家臣。
斎藤利三 ・・・明智家臣。
明智秀満 ・・・明智家臣。三宅弥平次、左馬助。
藤田行政 ・・・明智家臣。伝五。
溝尾茂朝 ・・・明智家臣。庄兵衛。
羽柴秀長 ・・・羽柴家臣。小一郎、秀吉の弟。
黒田隆高 ・・・羽柴家臣。官兵衛、秀吉の軍師。
蜂須賀正勝・・・羽柴家臣。小六。
寧々 ・・・秀吉の妻。
細川忠興 ・・・織田家臣。藤孝の子。
玉 ・・・忠興の妻。光秀の子、後の細川ガラシャ。
筒井順慶 ・・・織田家臣。
蒲生氏郷 ・・・織田家臣。
蒲生賢秀 ・・・織田家臣。
佐久間盛政・・・柴田家臣。
中川清秀 ・・・織田家臣。
高山右近 ・・・織田家臣。
蜂屋頼隆 ・・・織田家臣。
金森長近 ・・・織田家臣。
川尻秀隆 ・・・織田家臣。
木曽義昌 ・・・織田家臣。
太田牛一 ・・・織田家臣。信長公記の著者。
弥助 ・・・信長に仕えた黒人。
徳川家
徳川家康 ・・・三河、遠江の大名。信長の同盟者。
酒井忠次 ・・・徳川家重臣。
本多忠勝 ・・・徳川家重臣。
本多正信 ・・・徳川家重臣。
榊原康政 ・・・徳川家臣。
石川数正 ・・・徳川家臣。
武田家
武田信玄 ・・・甲斐の虎。病床に伏す。
武田勝頼 ・・・甲斐の大名。信玄の子。
長坂釣閑斎・・・武田家臣。勝頼の側近。
仁科信盛 ・・・武田家臣。
真田昌幸 ・・・武田家臣。
小山田信茂・・・武田家臣。
小山田行村・・・武田家臣。
土屋昌恒 ・・・武田家臣。
小宮山友晴・・・武田家臣。
穴山梅雪 ・・・武田家臣。信君。
武田信豊 ・・・武田家臣。典厩。
武田信廉 ・・・武田家臣。勝頼の叔父。
武田信勝 ・・・勝頼の子。
春 ・・・勝頼の妻。
保科正直 ・・・武田家臣。
上杉家
上杉謙信 ・・・本名、前畑亜季子。未来人だった。
河田長親 ・・・上杉家臣。越中守護。
本願寺家
本願寺顕如・・・浄土真宗宗主。光佐。
下間頼廉 ・・・本願寺の僧兵軍司令官。
本願寺教如・・・顕如の子。
本願寺准如・・・顕如の子。
北条家
北条氏政 ・・・関八州の大大名。
北条氏直 ・・・氏政の子。
板部岡江雪斎・・北条家臣。外交僧。
毛利家
毛利輝元 ・・・山陰山陽の大名。
清水宗治 ・・・毛利家臣。
その他
今井宗久 ・・・堺の豪商。茶人。
千宗易 ・・・茶人。
津田宗及 ・・・堺の豪商。茶人
百地丹波 ・・・伊賀一二人衆。
滝野吉政 ・・・伊賀一二人衆。
正親町天皇・・・室町時代の天皇。
山科言継 ・・・公家。権大納言。
近衛前久 ・・・公家。准三宮。
誠仁親王 ・・・正親町天皇の子。
フロイス ・・・イエズス会の宣教師。
ヴァリアーノ・・イエズス会の宣教師。
里村紹巴 ・・・連歌師。
宇喜多直家・・・備前国の大名。
福 ・・・直家の妻。
長宗我部元親・・四国土佐の大名。
天正七年(一五七九年)、光秀は担当していた丹波(現在の京都中央部)と丹後(現在の京都北部)を、細川藤孝の助力もあり攻略。翌、天正八年(一五八〇年)に入り、信長は光秀に感状を与え、丹波一国を加増する。これにより、光秀は坂本と合わせ三四万石の領地を管轄し、さらに、長島願証寺の戦いで討ち死にした原田直政の南山城を与えられる。
また、丹波の黒井城に家老である斎藤利三(さいとうとしみつ)、福地山城に明智秀満(以前の三宅弥平次)を入れ、明智家の体制を盤石にするとともに、丹後を拝した細川藤孝、大和(現在の奈良)の筒井順慶を与力とし、佐久間信盛に代わり、畿内方面軍を任されることになる。ここに畿内方面大将、明智惟任日向守光秀が誕生したのである。
また、本願寺攻略後、関東の北条氏政は信長に臣従を誓う使者を立て、信長の東国への進出を牽制した。この臣従により、信長としては西の毛利や四国へ集中できるようになったのである。信康が切腹した後、氏政は信康との密書の発覚を恐れたのか、早々に氏直に家督を譲っている。
信盛を見送った後、当面は大きな動きがないと判断した信長は、各地で反織田の動きを見せる髭の老人を調べるように忠繁に命じた。忠繁は屋敷に戻ると、さっそく旅に出る準備を整え始めた。
「あらあら、今度はどちらに行かれますの?」
「どちらへいかれりの~。」
風花が繁法師と共に部屋に入ってきた。繁法師もすでに五歳になり、読み書きから剣術から馬術と、風花は意外と教育母ぶりを発揮している。
「上様の命で、ある人物を探さなければいけないのだが、まるで雲を掴むような話だから、あっちへ行ってこっちへ行ってとなると思う。」
忠繁は繁法師を抱き上げた。
「おお、すっかり重くなったなぁ。」
「ちちうえ、高~い!」
「風花、馬術まで仕込んでいると聞いたぞ。」
「ふふ、まだほんの子供のお遊びですよ。城の厩番の方に仔馬を探してほしいとお願いしたらすぐに手配してくださって、下男達が交代で馬を引いてくれます。上手なんですよ?」
確かに、気が付いたら庭先に仔馬が繋がれていた。現代で言うならポニーと言ったところか。寧々がいたころは、護身のためだと言って、寧々の実家のご隠居に剣術を習っていた時もあった。剣術の初歩なら風花でも教えられるというのだろう。しかし、それを遊びの一環として教えていくものだから、繁法師は楽しんで取り組んでいるようだ。
「見事な英才教育だよなぁ。」
ニコニコとほほ笑む繁法師の頭を撫でながら、忠繁は苦笑いした。
数日後、出発の日になって、忠繁の屋敷に護衛として二人の近習がやってきた。森蘭丸と弥助だった。蘭丸は元服して成利(もりしげとし)と名乗ったが、ほとんどの人が言い慣れた『蘭丸』と呼んでいる。一方、弥助は近習として働き始めたが、名字がないと仕事の管理がしづらいとのことで、信長の許可を取って忠繁が霞北姓を与え、霞北弥助を名乗っている。
「お久し振りデス。忠繁様。」
「おっ、日本語上手になったね。」
忠繁は、弥助の上達ぶりに驚いた。
「お言葉、片意地なく。」
「弥助殿。それを言うなら、お言葉、かたじけなく。でしょう。」
「ははは。」
そこは相変わらずかと、忠繁は笑ってしまった。まだ一五歳で身長も一四〇センチほどの色白な蘭丸と、一九〇センチはあろうかと言う黒人の弥助、なんだかコントを見ているようで面白かった。
二人とも、何度となく屋敷へ足を運んでいるため、風花とも繁法師とも仲がいい。屋敷の奥から繁法師が駆け出してきて、
「蘭どの~、弥助どの~。」
と駆け寄ってきては、二人に飛びついた。弥助が肩車をすると声を上げて大喜びした。普通より高い位置から見渡せるからだろう。
「すっかり、大きくなりました。元気、一番デス。」
「弥助殿、蘭丸殿。忠繁様をお願いいたします。」
風花が頭を下げたので、二人はうなずいた。風花と繁法師、そして屋敷の使用人達に見送られ、三人は髭の老人探しの旅に出るのであった。
忠繁は、まず丹波の光秀の元を目指した。丹波を手にした光秀は、新たに丹波亀山城を建城し、坂本城から移り住んでいた。忠繁としては髭の老人を見付けることが急務であるが、何といっても本能寺に絡む光秀を先に抑えておく必要があった。史実の本能寺の変は、怨恨説や朝廷の陰謀説、家康黒幕説、秀吉黒幕説などなど諸説あり、何が引き金になったのか確証はない。だからこそ、可能性をひとつずつ当たっていくしかないのだ。
丹波亀山城は、坂本から京を挟んで西側に位置している。四方を山に囲まれた亀山城は、兵員の輸送がしやすく、各地へ迅速に出撃しやすい城となっている。
光秀は家臣の斎藤利三と共に出迎えてくれた。利三は明智家の中でも勇将として知られるが、弥助の姿を見て驚いていた。
「利三殿。そんなに睨みつけては、弥助が怖がっております。」
「あ、いや。すまぬ、南蛮から連れてこられたと聞いておったが、あまりに立派に肌が黒いもんでな。」
忠繁の言葉に、利三は頭を下げると、弥助に歩み寄ってその身体にポンポンと触れ、
「いい身体だ。」
そう言ってにっこりと笑った。事実、弥助は身体が大きいだけではなく、力仕事をしてきたせいか全身ものすごい筋肉だ。自分が褒められているのがわかった弥助は、嬉しそうに微笑んでいた。
「忠繁様。あの方は良い方デス。」
「はは、よかったね。」
広間に入ると、忠繁は腰を下ろし、光秀に髭の老人について報告を行った。また、管理地域の各将に対して、この人物に対して接触してきた際に捕らえるように依頼をかけた。この依頼はすでに同盟国の徳川家や各方面大将へ書面で指示している内容だったが、直接面会して話をすることで、その深刻度を理解してもらいたかった。
光秀は一通り話を聞くと、申し訳なさそうに首を振った。
「あいにく、あれから領内ではまだ話は聞いたことがない。上様からお触れは出ていたため、誰かに接触しておれば報告が入ると思うのだが・・・。忠興殿にも改めて聞いてみたが、髭を蓄えた老人が義昭の大軍が来ると話したこと以外は覚えていなかったようじゃ。」
「そうですか。十兵衛様、この者、えらく口達者だということですので、その口車に乗せられて、報告が上がってこないことも考えられます。信用できる各将に、領内の巡回をするようにお命じください。」
「わかった。捕らえて牢に入れたら、惑わされないように話をしないことだな。」
光秀はそう言って、領内での捜索を約束してくれた。
その後、中国方面大将の秀吉、若狭の丹羽長秀、北陸方面大将の柴田勝家を訪問し、それぞれ注意喚起と情報収集を行った。
北陸の北ノ庄城。勝家は忠繁達を城内に案内すると、忠繁の話を聞き、佐久間盛政を呼び出してくれた。
「盛政、その老人が現れた時のことを、軍師殿に詳しく話して差し上げよ。」
勝家の言葉に、盛政は一礼するとその時のことを話し始めた。
「その日は、わしは共を連れて鷹狩りに出ておった。兎が狩れたのでな、取りに近付いた時に、急に草むらから老人が現れたのじゃ。何者か尋ねると、自分は武田勝頼の手の者で、まもなく勝頼が北陸を攻め始める計画があると、被害を出さないように勝家様に撤退を進言した方がいいと言いおってな。」
「それで、盛政殿はなんと。」
「知れたこと。甲斐から北ノ庄までは飛騨を越えてこなければならぬ。姉小路家もあることで、そうそう北ノ庄までは辿りつけまい。今まで遠江や三河を攻めてきた武田が、わざわざ飛騨の山脈を越えて北陸を攻める理由がわからんと言ったら、それ以上何も言わずにいなくなりおった。」
そこまで話すと、
「盛政。なぜ捕らえなかったのじゃ。」
勝家が問い質すように言ったが、
「あのような老いぼれ、呆けて戯言を申しているのであろうと思ったまでじゃ。」
盛政はそう言って憮然とした態度を取った。仕方ない話だ、みすぼらしい老人が突然現れてわけのわからぬことを言ったからといって、いちいち捕えていたのではきりがない。
「盛政殿。その老人の名前だったり特徴だったりはございませんか?」
「そうじゃな。名は名乗らなかったが、長い髭を蓄えていたこと以外には、左足を引きずるような歩き方をしておったな。」
それを聞いた蘭丸は、
「怪我でもしているのでしょうか。だとすると、その老人はどこかの兵だったということでしょうか。」
そう言って腕を組んだ。
「信康殿には武田、北条と組んで上様に反旗を翻すよう唆し、村重様には毛利と本願寺が援軍を出すので謀反するように唆し、かと思えば、信盛様にはそれとなく本願寺家宝の影月を渡し罠にかける。盛政殿には武田が攻めてくると言い、忠興殿には義昭の大軍が攻めてくると脅す。この者が何を考えているのか。」
まだ見えてこない企みが不気味な陰謀を感じさせた。しかし、その根底に見えるのは、織田家中の混乱や力を削ぐこと。織田家への悪意だった。
ほとんど何の収穫もなく、一度安土に戻ることにした。信長は報告を受け、
「情報はなしか。この者、存在感はあるが、徹底して痕跡は残さないようにしているな。」
と、残念そうに話した。
「解決を命じられておきながら、何の成果も出せずに申し訳ありません。」
「気にするな。もともと雲を掴むような話じゃ。足が悪いかもしれないという新しい情報と、各地に注意するように伝達できただけでもよしとしよう。」
信長はそう言って慰めてくれたが、何もできなかった忠繁は唇を噛んで悔しがった。
「とにかくご苦労であった。忠繁、しばらく自宅で休養せぃ。」
「ははっ。」
忠繁は頭を下げて退室した。本丸から安土城門へ歩きながら、徒労に終わったこの数日間のことを考えていた。
「忠繁様、元気出してクダサイ。たまには成果がないこともアリマス。」
「ありがとう弥助。でも、あまりに情報がなさ過ぎてね。」
途中、城内にある大木の根元に腰を掛け、忠繁は空を仰いだ。もうすぐ日が沈むのだろう、西日が差し込み、上空にはまだ明るい空にうっすらと月が浮かんでいた。そして、その月を見つめながら、頭の中で今までのことを整理した。
「忠繁様、どうかなさいましたか?」
「蘭丸。信盛様に渡された影月は、どうやって手に入れた物なんだろう。」
信盛は鹿嶋小重郎と名乗る老人から、本願寺攻めの慰労として受け取ったと話していた。その影月が本物であれば、本願寺からはなくなったということになる。
「・・・行ってみるか。」
そう言って立ち上がると、衣服についた泥をはたいた。
「え、ちょっと。まさか顕如に会いに行かれるのですか?」
「もう、講和は済んでるんだし、大丈夫じゃないかな。弥助、付いてきてくれ。蘭丸は上様に報告しておいてくれ。」
忠繁は厩に預けておいた十六夜に乗ると、弥助と一緒に紀伊国鷺森別院を目指した。まずは、日が沈むまでに堺の今井宗久の屋敷を訪ね、一夜の宿をお願いした。突然の忠繁の来訪と、弥助の姿に宗久は驚いているようだった。
「なんや。いきなり来た思たら、けったいな大男連れはって。この方は南蛮の方ですか?」
「ええ。南蛮から来て、上様にお仕えするようになり、今では霞北姓を名乗らせております。」
忠繁が紹介すると、弥助はにっこり微笑んで、
「霞北弥助と申しマス。」
と、自己紹介した。
「宗久殿。本願寺顕如殿に面会をしたいのですが、何とかなりませんか? 例の、髭の老人について聞きたいんです。」
「ああ、桂新左衛門のことですか。面会はええんですが、本願寺はついこの間まで敵対していたのに、ホンマに会うおつもりですか?」
「ええ。どうしても確認を取りたいんです。」
「・・・。わかりました。ほな、朝にでも面会の申し込みに行かせましょか。」
「ありがとうございます。」
宗久はぶつぶつ言いながらも、忠繁と弥助に部屋を用意し、夕食をご馳走してくれた。翌朝になると、宗久の使いが鷺森別院に面会の申し込みに走ってくれた。忠繁達は朝食を済ませると、堺の南にある樫井城に移動した。ここは雑賀衆の見張り用に兵が配置されているが、城とは言っても砦に毛が生えた程度の小城だった。しかし、ここまで来れば鷺森別院からは堺との中間地点になる。
「講和した言うても、顕如はんと信長はんは敵同士や。間違いがないようにわても一緒に行きましょか。」
宗久はそう言って、忠繁達に同行してくれた。早朝に使いを出発させたため、樫井城に到着する頃には使いも戻ってきてくれた。
「顕如様は、織田様にだまし討ちされてはかなわん。鷺森別院までお越しになられるのでしたら面会しましょうとおっしゃっております。」
それを聞いて忠繁は、
「よし、行こうか。」
二つ返事で立ち上がった。
「ちょ、ちょ、ちょっと待っておくんなはれ。ほんまに行くんですか。どっかで会合するならともかく、鷺森別院言うたら、本願寺の今の本拠地、いくらなんでも無謀やあらへんか。」
驚いた宗久が慌てて忠繁の腕をつかんだ。対立している者同士の面会など、どちらにも分があるように中間地点など、一方的にならないようにするのが常識と言える。
「虎穴に入らずんば虎子を得ずってね。大丈夫、私が斬られないために宗久殿が来てくれるんでしょう?」
満面の笑顔の忠繁を見ると、宗久はため息しか出なかった。状況が飲み込めていない弥助は、そんな二人を見て意味も分からず微笑んだ。
続く。
ここまでお読みいただきありがとうございます\(^o^)/
「面白い!」「続き読んでもいいぞ!」という方は、
ぜひ高評価お願いいたします!
いよいよ最終章に突入です。
本能寺の変回避のために、
忠繁があれやこれや奮闘します。
では、次回もよろしくお願いいたします。
水野忠




