コロナ・パニックは中国の陰謀だった?!
さて。
そんなわけで「コロナ・パニック」!?
「!?」の意味は注目点ですよ?
コロナ・ウィルスの話じゃありませんので念のため。
馬鹿発見器が得意なトランプ君の話じゃありません。
「大量破壊兵器無かったよね」
とかなんとか、世界に冠たる「合衆国」の情報能力をあげつらう?
とんでもない!
世界のラスボス、デウス・エクス・マキナ、ヒトラーやナチスなみのフリー素材は頭の悪い奴の中で燦然と輝いていますとも!
「今、世界を賑わす新型コロナ・ウィルスは中国が造った生物兵器だった!」
とかそーいうはなしは、そっち系にお任せ。
がんばれー。
「生物兵器なんて軍事的な意味ねーよバーカ」
とか。
「任意の新型ウィルスを造りだす様な技術があれば戦争より経済で世界征服できるよ?」
とか。
「頭の悪い子は馬鹿発見器で同類とクラスター造って」
とか。
ま、簡単に。
「制御できないようなものは兵器じゃない」
と憶えておきましょう。
さて本題。
「コロナ・パニック」は中国の陰謀であった。
という話。
なぜ今年のコロナ・ウィルス程度の脆弱な風邪が、世界的な、といっても限られた地域ですが、パニックを引き起こしたのか?
いつも通りのインフルエンザ。
全世界毎年恒例数千万以上の感染者(症状が出てる)、数十万の死亡者(特定できる範囲)の中に紛れて、医療関係者以外には注意をひかずに終わったのに。
パニックさえなければ「今年の風邪は肺に来るってさ」で済んだことでしょう。
そうはなりませんでした。
パニックにより社会活動がマヒ。
その程度を見越せない稚拙な対応で、さて何十倍の死者を出すやら?
ぜーんぶ、中華人民共和国政府が原因です。
そもそも当初、武漢で流行が開始された時WHO他の調査団は新型コロナ・ウィルスを「大したことない」と評価していましたね。
そりゃそーだ。
こんな増殖力が弱いウィルスも久しぶりですし。
ある意味そこは危険でしたが。
病性が極めて弱いからこそ、静かに広く伝播する。
それが「極端に弱っている例外的な患者」を殺す。
激症性の疫病だったら、むしろ感染が広がりませんから。
感染してすぐに患者が死んだり、隔離されますからね。
このあたりはちょっとだけ注目。
まあ妥当なところで、
「院内感染に注意」
「肺病持ちの老人は隔離したらいいかもね」
というところですか。
さておき。
武漢でコレが発生した時、現地医療機関が対応に手間取ったのは確かでしょう。
そりゃそーだ。
理由は前述。
それで死者が多発してしまった。
と言っても総数はたいしたことなし。
「重体化する条件を満たす」
限られた人だけのことですから。
とはいえ「人が死ぬ」というインパクトは大きいモノ。
歴史に残る虐殺事件は実数と関係なく、印象で語られるくらい。
十人死ねば大虐殺に見えます。
百人死ねばこの世の終わりに見えます。
地球総人口がどれだけいるか、なーんて客観的な話じゃありません。
主観がすべて。
ただ医療関係者が過剰反応したのは当然です。
新しい病気に出くわしたとき、過剰なほど慎重に対処するのは通常対応と言えるでしょう。
それが引き金になります。
「新種の疫病が発生した」
ただの風邪が、毎年発生する新しい病気が、「疫病」認定。
報道の自由が無い社会では、デマが拡散しやすくなります。
取り分け民意が無視される体制の元では、皆が危険情報に
「過剰なほど慎重に対処する」
のが普通。
いつもどおりに念のため、危機対応に動き始める大衆。
それは末端、情報を得られないところになるほど拡大します。
「新種の疫病が流行っている」
秘密警察は当然、ソレに反応します。
大衆を監視している社会では、その監視者さえも正確な情報を持っていません。
彼ら自身もそれを自覚しているわけで。
上層部の意向を気にしますが、常に合わせられるわけではありません。
もともと中華人民共和国には二つの不安定要素があります。
豊かな沿海部の中産階級は、繁栄を享受すべく抑圧的な体制に反発します。
相対的に貧しい内陸部住民は、格差そのものである抑圧的な体制に反発します。
しかも直近で起きた、香港の反政府運動。
これはその政治的特殊性と初期対応の失敗故に、沿海部の他地域へ波及中。
それは沿海部全体に火をつけかねません。
内戦の原因にすらなりえます。
当然、国家全体の秘密警察、そのリソースは沿海部に集中。
集中を成功させるために、他の戦線は落ち着かせないといけません。
よって何か起きる前から、内陸部の警戒レベルをあげます。
そんなところで「内陸部の疫病騒ぎ」が発生。
肝心なことは「疫病」そのものではなく、「騒ぎ」のほう。
内戦の種を抱えた政府にとっての、優先順位。
手が足りない内陸部の秘密警察は、初期対応で過剰反応。
予防検束。
報道管制。
警備強化。
そしてそれは、リソース不足で失敗。
強権国家でも、いや、強権体制であればこそ。
弾圧機関のリソースは常に足りない。
「恐ろしい新種の疫病は致命的なもの」
国家経済の中心である沿海部を優先しなければならない。
そこに余裕が生じたとしても、人も武装も右から左には動かせない。
沿海部で火が付き、内陸も炎上したら、次は何処が燃え出すかわからない。
手持ちの予備は最後のカード、ゆえに動かせず、無きに等しく。
「騒ぎ」を抑えるために対応が「疫病」への対応と誤認され流言化。
本質的な政府への反発が、秘密警察へのカウンターと化します。
「政府は疫病を隠ぺいしている」
初期対応修了。
完全に失敗。
暴走開始。
警察というのは、たとえ秘密警察でも、いや、秘密警察だからこそ、市民の自発的協力が無ければ無力です。
密告者。
協力者。
犯罪組織。
秘密警察が組織した弾圧ネットワーク。
誰も彼も、人間です。
飴も鞭も、命があればこそ。
「政府が信用できない」
それを最もよく知っているのは、秘密警察とその一党。
自分達は特別なわけではなく、敵味方から嫌われる汚れ役。
士気崩壊が起り一般的な治安機関すら崩れました。
しかし、それで終る訳もなく。
中央政府は無能ではありません。
即座に対応。
「(秘密)警察がダメなら軍を使えばいいじゃない」
軍を動員して反政府運動を制圧させます。
元々、途上国の軍隊というのは対外戦争ではなく国内戦争仕様。
海外の金蔓、取引先、仮想敵国から注目を浴びない内陸部では簡単便利。
戒厳令。
外出禁止令。
地区の分断と武力制圧。
すべての交通機関を抑え、ひとまず市民を家に追い返し、反抗する者は射殺。
家で飢え死にしようが病死しようが、コラテラル・ダメージという事。
いつものことです。
SNSで武漢市内に死体が溢れている、と流れましたが。
見せしめです。
反政府分子が確認されている地域を、広めに囲む。
判りやすく射殺体を放置して、画像を拡散させる。
その方が、全体として威嚇で済むようになります。
反乱分子?
事実はどうあれ、疫病に怯える市民が?
疫病から逃れるために脱出しようとする市民が?
生き残る為に、薬やマスクを求めて駆けまわる暴徒が?
反乱分子!
政府を批判する扇動者!
逃亡を図る反政府活動家!
秩序を壊すテロリスト!
市民と軍の、致命的な勘違い。
古来から大陸には「反政府を叫ばない反政府運動」の伝統があります。
古くは各王朝。
首都で「大規模な雨乞い」を行ったりする。
「皇帝を倒せ!」
と叫べば革命運動になるので死刑。
雨乞いをこれ見よがしにしても責められません。
が、為政者の人徳で天災が防げるとされていた時代。
「天候不順をアピール」
すれば「皇帝の徳が無い」とデモンストレーションできます。
現代も続いていまして。
「反政府運動」
は即逮捕され、人間扱いされない場所へ監禁。
でも「反日運動」なら国是に反してないので、弾圧されにくい。
でも政府が日中関係を改善しようとする時に、これ見よがしにやるわけです。
党万歳!
国家万歳!
を叫びながら、外交を妨害して政府を揺さぶる。
既にテンプレ化しています。
だからこそ、外交日程に合わせて反日運動家を予防検束したりする。
それぐらい、やられる政府も慣れ切っているわけですね。
だからこそ、
「病気が怖いんであって政府は怖くありません」
と言ったりすれば?
「お!新手の反政府運動か!撃て」
となるわけですね。
かくして政府は、ギリギリのところで反政府暴動(?)を防ぐことが出来ました。
内陸を軍に任せることで秘密警察のリソースが空きます。
なら、沿海部に秘密警察の全力を投じることが出来ます。
後のことは特別な指示が無くても、各部局で自動的にさばけるでしょう。
それがまあ、次の展開を呼びます。
各部局、には外交部もありました。
そして、
「海外からのツッコミをいなす」
役目がある外交部は死んでも反政府運動を認めない義務があります。
なぜか内陸部、いつもだったら戦車で群集を踏みつぶしても誰も気にしない場所に、なぜだか海外マスコミが食いつく喰いつく。
まあ内陸有数の大都市ですしね。
「我が国も大きくなったな」
と感慨にふける報道官。
どーせ誰も信用しないでしょうし、信用されないことに慣れている嘘吐きは、いつも通りホラを吹く。
「武漢で疫病が発生しました」
「軍の出動は疫病を封じ込めるためです」
「罹患の危険性がありますから該当地域の立ち入りを禁止します」
「疫病対策の戒厳令であり外出禁止であり暴動鎮圧であり、反政府運動はない」
「我が国は自由と民主主義を愛し人道に基づく先進国であります」
その質問をした記者が終末物の映画フリークだった件。
……ウィルスは世界に飛散しました。
海外の金蔓、取引先、仮想敵国の影響を受けやすい沿岸部で、マスク禁止令を無視してデモを起こしていた数十万の市民がやっと自宅待機に同意してくれた。
なぜか。
いつもなら海外の金蔓、取引先、仮想敵国の影響で、ぜったいに街頭に跳びだしてくるのに。
疲れ果てた秘密警察。
まだまだ再発する危険性があります。
武漢の市当局者はみんな粛清されました。
そりゃそーだ。
そして明日は我が身。
今日くらいはネットニュースでほのぼのするようなネタを
……あれ?
「新型コロナ・ウィルス?怖い話もあったもんだ!健康には気を付けないとな」
国家主席も御照覧アレ!
そして反省して。
こーいう事もおこるんだぞ、と。
「しらんがな」