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月が綺麗なお話  作者: マナティ
11/23

待ちわびた日

ようやく次の満月の日になった。


野村が口を滑らさないかヒヤヒヤして過ごしてきたが、ようやくこの日を迎えられて僕はホッとした。


それでも野村が

「なぁ!今日さ、また行こ…」

と大声で言いかけた時は


キッ!と思いっきり睨んでやった。


「おおぅ…な、なんでもない。」

とモゴモゴと言う野村に僕は、


「前と同じ時間に同じとこな。覚えてる?」

と低い声で聞いた。


カクカクと野村は黙って頷いた。


「じゃ。そういうことで。」


僕はそのあと極力関わらないようにした。

野村も僕の雰囲気で察したのか、その後は話しかけてこなかった。

そうして学校は終わり、僕らはそれぞれの家に帰った。


僕はご飯を手早く食べ、母親の「今日は出かけちゃダメよ。」と言う言葉に生返事をしながら、ベッドに寝転がり、その時間を今か今かと待った。


ようやく家を出る時間になり、またこっそりと抜け出す。

前回見られてしまった中嶋さんの家は通らないルートで、湖に向かった。


着いた時、まだ野村はいなかった。

約束の時間にはまだ10分ほど早かった。

早足で来すぎたか…と思った。


ふと青菜はもう着いているんじゃないかと思い、先に湖に向かってしまおうと思いついた。




その頃野村は……



「…ぐー…ぐー…」

自室で規則正しい寝息を立てていた。

ベッドに横になり、時間を待つうちに眠ってしまったようだ。



僕は野村のことを忘れていたわけではなかったが、青菜に早く会いたい一心で、湖に向かうことにした。


青菜に会える嬉しさで、少し興奮していたため、後ろからつけてきていた足音に全く気づいてなかった…。

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