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第1章0 プロローグ

目を開くて目の前には女の子が立っていた

茶色いロングヘアーに前髪をパッツンに揃え、金色に輝く瞳、顔つきは童顔で、服装は水玉模様のワンピース、背丈は150cm程度だろうか。

「あなたが好きです」

おうっ!?突然どうしたこの子…いきなり告白ってどんなシチュエーションだよ

そんなことを考えていると俺の口は勝手に開き

「俺も好きだよ」

突如俺は本能に身を任せたくなった。

女の子を覆いかぶさるように両手を首あたりの髪を抱きながらこっちへ引き寄せるように抱きしめる

………すげぇ髪からいい匂いがする……

つい口元がにやけてしまった。

胸の中でその子の息遣いが伝わってくる

「ずっと一緒だよ……」

優しくその子は呟いた

俺もそれにつられて同じように

「あぁ…ずっと一緒だ……」

女の子も俺の背中に手をやる。

しばらく抱きしめていると何かが聞こえてきた。

「ーーーーきーーーー」

エコーがかかるような感じで誰かの声がする

「ーーーーーきーーーろーー」

うるさいなぁー……今いいとこなんだよ…

すると女の子は顔をあげ俺を見つめ口を開く、口だけが動いていて何を言っているのか聞こえなかったけど、口の動きでわかった

「………必ず…あ……える……から」

するとテレビの電源が切れるようにプツリと目の前が真っ暗になった。

「起きろ!!」

怒鳴り声が目の前から聞こえる、俺はゆっくりと目を開くと目の前には先生が物凄く怒った表情で俺を見つめている。

あたりを見合わすとどうやら授業中に俺は寝てしまったらしい

「おはよう……ございます」

先生の顔を見ると怯えるような顔に変わった

「ひいっ!」

どこからそんな高い声だしてんだよ…

先生は一歩後ろに下がる

「あの……授業中だから…ね!……寝るんじゃないぞ!!……わかっ……た?」

「はい…」

目覚めの俺の目はとても怖いらしく、親すらもビビるほど目つきが悪いらしい。

目つき悪いのは元からなのだがなお悪いらしい。

先生怒りたいなら怒ればいいのに

怒りとビビりが混じって変な言い回しになってたぞ

先生は膝を左右に激しく震わせながら教卓へと戻って行った。

そういや…昨日は遅くまで起きてたからなぁ……寝るのも無理ないか

そんなことを考えていると授業終了のチャイムが鳴る。

「はい!日直号令」

「起立!礼!」

6限目だったらしくみな帰り支度をしている。

にしても………あの夢に出てきた子…俺がいつも妄想してる子そっくりだったな…目の色は違うけど






俺も帰り支度をしてる中、斜め左前で同じく帰り支度をしている女子が筆箱を落とした。

これは拾ってあげないとダメだよな……

俺は席から立ち、落ちている筆箱を拾う

「落としましたよ?」

優しく声をかけると女の子は顔を見ないで筆箱を受け取り、礼を言おうとしてるのかこちらを向く

「!?」

女の子はガタガタと震えている。すると即座に筆箱をカバンにしまいながら

「ありありありがとう!!」

と、声を震わせつつ大きな声で言った後、走って教室から出て行ってしまった。

くっ………俺はただ親切に拾ってあげただけなのに……

俺はこの目つきと顔立ちのせいで未だに彼女はおろか友達もいない。

積極的に友達になろうと近寄ると男子たちは財布からお金を差し出して逃げてしまうし、かといって待っていても誰も近寄ってこない

廊下を歩くとみんな鎮まり返り、教室に入るとみんな怯えて一瞬無言になる。

がぁぉぁ!!友達がほしい!!彼女がほしいいいいいい

頭を抱えながらぐるぐると回しつつ心の中で叫んでいた。

教室はいつの間にか俺1人になっていた。

そういやぁー今日は入学式があったんだっけか……てか入学そうそう授業あるとかなんだよこのスパルタ学校は!!普通は入学式あった後は即下校だろ?!

「はぁ……帰るか」

ボソリと呟いた後カバンを持ち教室を出た。




外に出ると空には桜が舞っていた

綺麗だなぁ……桜……春はいいよなぁー寒くもなく、それでいて暑くもない

花粉症に悩まされない者にとっては最高の季節だ

桜に挟まれた道を歩いていると後ろから自転車が後ろから来ているのがわかった

自転車に乗ってる人に道を譲ろうと左に避けて歩く

後ろからは物凄い勢いで走ってくる

もう後10mほどのところで俺は横目で来るのを伺いつつ歩いている。

そして俺の横を通り過ぎる瞬間だった

「!?」

長い茶色の髪をひらひらと靡いている。そして、彼女も俺のことを見ていたのか横顔から見える黄色い瞳が俺は見えた

この子………まさか……

俺は手を前に出した

「おい!」

俺は一言呼び止めるように言うと彼女は自転車のブレーキをかけ10m少し行ったところで止まった

制服から同じ学校らしい

俺は走ってその子に近寄ると彼女は後ろを振り向く

「どうしました?」

たったそれだけなのにあの夢で見たあの子と声がすごくそっくりなのがはっきりわかった。

「あのっ……その……」

いきなり夢の中で会ったよね?とかいうと変な奴だと思われるよなぁー、そうだ!あれで行こう!

「突然だけど君……俺とどこかで会わなかった?」

彼女は自転車から降り鍵をかけて、俺に近いてくる

正面から見てもやっぱ似てるよなぁ……あの子に

ゆっくり靴音をコツコツさせながらこちらへ一歩一歩近く

5m4m3m2m

ちよっ……近………

彼女は俺に抱きついてきた

「えっ?」

胸がドキドキする……頭が変になる……何?何?いきなり何なの?

と内心慌てていると

「やっと……やっの見つけた……」

抱きしめられている胸の中でそんな声がした。

「どういう…-…こと?」

〒言ったでしょ?あの時、「必ず会えるから」って」

理想の彼女が俺はほしい。ずっとそう望んでいた

女子から避けられいたしか妄想し想像して理想の彼女をつくっては脳内で会話して楽しんでいた

ずっと女子から避けられ友達はおろか彼女なんて一生できないのかともう諦めようと思ってた。

だけど今目の前にはーー

俺の理想の彼女が目の前に居るのだ。

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