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序幕
神は私たちを見捨てた。
成れの果てに
少年少女は銃を片手に戦場へ乗り込む。
鮮明な紅で染まる時
少年少女は何を考えるのだろう。
自分の味方などどこにもいない。信じられるのは自分だけだ。
幼き頃からそう教え込まれ、戦場に立った。
誰かを殺して自分が生き残る。
それが戦争で、それが自分に出来る唯一の事。
人を殺める事が、この世界では大切な事。
人を殺めなければ自分が殺される。
生き延びるために銃を持ち、今日も戦場を駆け上がる。
その目は鮮明な紅だけが映っていた。