樹木葬
私は葬儀が終わって一息ついている“葬儀屋”に、コーヒーを淹れた。
「お、悪いね。また日本だよ。」
受け取ると同時に、“葬儀屋”は次の依頼の準備をし始めた。
「日本って…、どれだけ方法があるんですか?」
「きにしない、気にしない。主流なのは『火葬』なんだけどね」
飲み終わったらしく、“葬儀屋”はカップを机に置いた。
「さぁ行くよ。今回は『樹木葬』だ。」
なんですか、方法。
私が言うと“葬儀屋”は、ヒヒッと笑って珍しいね。と言った。
「『樹木葬』は、墓石ではなく墓碑として樹木を指定した葬儀の仕方だよ。」
「樹木葬は、「墓地、埋葬等に関する法律」で墓地として許可を得た場所に、遺骨を埋め樹木を墓標として埋葬する方法である。 墓園全体を樹木葬専用とする霊園と、一般墓地の一画を樹木葬墓地としている霊園がある。
ペットなどの動物葬によく見られるが、航空機事故などで遺体が散乱した場合にもこの方法が取られる。って感じだね。」
「なるほど…。」
「日本は“葬儀屋”の出身…。おぉと。なんでもない!」
「?」
「では、葬儀を執り行うよ」